2023年4月6日に発表された三菱デリカミニは2023年3月現在で7000台受注しているが、なんとそのうち6割までが4WDを選んでいるとか。通常、他社モデルでもこのカテゴリーだと4WD比率は2割ほど。なぜここまで三菱の4WDは選ばれるのかを解き明かしてもらった。
文/国沢光宏、写真/ベストカーWeb編集部、ベストカー編集部、三菱
デリカミニ受注の4WD比率は驚異の6割! なぜ「三菱の4WD」は選ばれるのか!?
■軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバーモデルが売れ筋
2023年4月6日、同年5月25日からの発売が発表された三菱デリカミニ。価格は180万4000~223万8500円
改めて書くまでもなく、軽自動車の売れ筋は「トール系」と呼ばれる車高のあるタイプとなる。なかでも最近人気上昇中なのが、タフトやスペーシアギアといったクロスオーバーだ。やはり存在感あるしカッコいい!
アウトドアを楽しめそうな気もするということらしい。そんな流れを見て「だったらウチが本家でしょう!」ということなんだろう。三菱が参入してきた。
こう書くと「今までもeKクロスというクロスオーバーがあったのでは?」と思うかもしれない。そのとおりなんだけれど、残念ながらeKクロスのデザイン&イメージって三菱のブランド力が弱かった時代のもの。往年のパワーを持っておらず。
「だったら元気だった頃の三菱自動車を復活させよう!」と考えたらしい。そんな流れでデリカミニを開発し、東京オートサロンで発表した。
■6割が4WDを選んでいるデリカミニユーザー
2023年3月の段階では注文した約6割のユーザーが4WDモデルを選んでいたというデリカミニ
するとどうよ! 三菱筋に聞いたら「激しくガッツリとした手応えでした!」と満面の笑顔。ユーザーからの声もいつになくポジティブだったそうな。実際、受注を開始するや、6割が4WDモデル。
しかも223万8500円という最上級グレードのターボ比率が最も高いという。なんのかんので総支払い額は250万円コース! 周辺取材すると納得できる金額という意見が多い。
装備内容をチェックしてみたら、なるほどコテコテの何でもあり! 後から付けなくちゃならないのはナビくらいで、それ以外はすべて標準装備。なかでも「いいね!」と思うのはステアリングヒーターやヒーテッドドアミラー、シートヒーターといった寒い日の3点セットが付くこと。これあるとホントに楽チンだ。私はまったく使わないけれど、デジタルインナーミラーまで付く。
ADAS系もアダプティブクルコンは当然のこと、レーンキープサポート、踏み間違い防止アシスト、超音波センサーを使うパーキングセンサー、マルチアラウンドビューモニター、先行車発進通知といった白ナンバーの高額車にも標準装備されない機能まで付く。衝突安全性はニーエアバッグ付き。ここまで装備が充実している軽乗用車って今まで見たことないレベルだ。
■リアシートのスライドが320mmも!
リアシートは最大で320mmスライドさせることが可能になっている
実車を見ての感想は「なるほどデリカっぽいですね!」。フロントのイメージなんか相当にデリカだ。アンダーガードをモチーフにしたシルバーの加飾が効いています。往年のカンガルーガードも上手にまとめているし、リアのマッドガードなども気分を盛り上げてくれる。個人的に気に行ったのがカーキ系のボディカラー。三菱自動車やデリカのブランドイメージによく似合う。
インテリアもミニバンの特徴をしっかり出している。上級グレードだと床下につま先を潜らせて開けることも可能な電動スライドドアが標準。「素晴らしいですね!」と思ったのが前後に320mmもスライドするリアシートだったりする。
あまり知られていないことながらリアシートの安全性を評価する基準って存在しない。リアシートとリアドアの間隔が少ないと追突された時に危険。
デリカミニは320mmも前後スライドできるため、一番前にセットすれば400mm近いクラッシャブルゾーンを確保可能だ。後席に子供を乗せるなら、ぜひとも一番前の位置にセットして欲しいと思う。軽乗用車のなかで最も追突安全に対するポテンシャルが高いと考えます。もちろん大人が乗る時も、なるべく前の位置にセットすることを強く推奨したい。
■最低地上高が160mmなのは……
ライバルと比べて物足りないのは「160mmしかない最低地上高」だと筆者は指摘する
唯一「う~ん!」なのが最低地上高。タフトは190mm。ハスラーも180m確保しているのに対し、デリカミニは160mmしかない。悪路や雪道走破性は最低地上高で決まると言っていいと思う。
4WDの本家を主張するなら、最低で190mmくらい欲しかった。このあたりは抜本的な対策をする時間的な余裕がなかったんだと思う。物足りなかったらタイヤ交換でハイトを稼ぐか?
もうひとつ。標準装備されるルーフレールだけれど、ハイト系は基本的に重心が高い。その上で屋根に重い荷物を積むと急転舵で転倒する危険性出てくる。三菱によれば試験で安全確認できているのは30kgまでとのこと(片側に30kg積んだらそれだけで転倒2分前くらいになります、きっと)。調子に乗ってそれ以上の荷物を積むのは危険なので止めること。
1994年に登場したパジェロミニ。その復活が待たれる!
デリカミニの次はパジェロミニの復活を期待したい! ランエボミニでもいいですけど(笑)。
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みんなのコメント
eKスペースクロスやekクロスの台数なんて目も当てられない惨状だった。
今回はデリカの名前でスタートダッシュはできたけど、果たして息が続くのかどうか。
ハスラーやタフトだってオフ性能じゃジムニーには敵わないし殆どの人は本格的なオフ性能なんて求めてないでしょ
そういう人は無条件でジムニー買うし
使うことは無いだろうけどヒルディセントコントロールまで付いててキャラ作りとしては成功してるんじゃないかな
グリップコントロールとかは便利だし雪国を中心に需要はありそう