現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ボンネットは開けられない! ドアノブもない! BMW iXがタダモノEVじゃない6つの理由

ここから本文です

ボンネットは開けられない! ドアノブもない! BMW iXがタダモノEVじゃない6つの理由

掲載 32
ボンネットは開けられない! ドアノブもない! BMW iXがタダモノEVじゃない6つの理由

 この記事をまとめると

◼︎話題のEV「BMW iX」のいいところを紹介

満充電のはずが乗ろうと思ったら半分! 充電待ちで牛歩! 初めてのEVあるある5つ

◼︎インテリアの質感はまるで上級ホテルのような雰囲気

◼︎最先端技術や便利な機能を数多く搭載

 ドイツ発の未来感マシマシなイケてるEVが登場!

 2030年には、東京都内を走るクルマの50%がEVになる、なんて話も飛び出し、脱炭素社会への加速を実感する今日このごろ。次期愛車としてEVをはじめとする電動車両を考えようかなと思い始めている人も多いのではないでしょうか? せっかくEVにするなら、思いっきり「未来を体感したい!」という人に今、イチオシなのはなんといっても、EV専用設計で新世代のBMWを具現化する革新的なモデルとして、満を辞してデビューさせたBMW iX。今でこそドイツメーカー御三家すべてにEVがラインアップしていますが、もっとも早く量産EVを販売スタートしたのが、2014年のBMW「iシリーズ」でした。ただEVを売るだけでなく、工場を稼働させる電力もすべて風力などの自然エネルギーで賄うなど、本気でゼロエミッション達成に向けて突き進むのだ、という決意を見せてくれたのもBMWの特徴でしたね。

 そこからEV生産、販売のノウハウを蓄積し、7年を経てそのすべてを注ぎ込んで完成させたiXは、もはやライバルたちのひとつ上をゆく「未来」が詰まっているのです。今回は静岡で開催されたイベントに出展されていたiXを見て、説明員さんに根掘り葉掘り聞いた、iXで体感できるたくさんの「未来」をご紹介していきましょう。

 1つ目は、まずデザイン。BMWラインアップのなかでもっともシャープなヘッドライトは、デイライトが従来の丸型ではなくスッと細長い線状に光ります。照射距離最長650mにもおよぶレーザーライトが組み込まれているのもポイント。そしてボンネットは、自分では開けることができません。オイル交換なんてしなくていいですからね。唯一、ウォッシャー液の補充ができるように、BMWエンブレムがパカッと開くようになっていて、そこから補充します。これも新しいですよね。

 そしてBMWの象徴とも言えるキドニーグリルは、超絶ビッグな特殊ガラス製に。エンジンのように大量の空気を取り込んで冷やす必要はないので、ごく小さな空気口のみとなっていて、飛び石などが当たって微細なキズがついても、自然に回復する機能があるんだとか。リヤデザインも面白くて、バックゲートとDピラーが一体になってガバッと大きく開きます。ただ、それだとテールライトが丸ごとバックゲートにくっついて上に上がってしまい、夜間に周囲から車両の存在がアピールしにくいということで、そのためだけに別のライトが開口部左右に装備されています。

 2つ目の未来は、運転席。ドアを開ける際のドアノブはなく、くぼみに手を添えるとオープンします。まるで高級ホテルのラウンジのようなインテリアは、世界初の優美な曲面を持つ横長の液晶ディスプレイ、「カーブド・ディスプレイ」がポンと置かれているのみ。オリーブの葉の抽出液でなめされたレザーをダッシュボードからシート、ドアインナーにまで贅沢にあしらい、肌が触れるとふっくらと豊かな感触に心が満たされます。ステアリングは、BMW初の六角形。

 径はは小さめですが握りがいのある太さで、六角形にすることで乗り降りもしやすくなっているのだそう。物理スイッチは極力少なくしていますが、デフォッガーなど緊急を要する可能性のある機能は、パニック状態になっても素早く使えるように、あえて物理スイッチとして残しているところも、さすが長年オーナーたちの安全を考え尽くしてきたメーカーらしいと感服。

 その代わり、シフト操作をするダイヤルセレクターやスタートスイッチなどにクリスタルをあしらうなど、未来感はそこかしこに散りばめられています。

 空調もサウンドもおまかせ! EV界の覇権は取れるか?

 3つ目は、驚くことにiXが携帯電話のように1つの端末として使えるようになる、「パーソナルeSIM」というBMW初搭載のサービス。5G搭載ということで、これは車両にあらかじめ内蔵されている仮想のSIMカードに、ユーザー自身の携帯電話のSIMカード情報をコピーすることで、iXの車両自体が一種の携帯端末として使えるという機能なんです。

 前席にも後席にもUSBがあり、iPadなどをヘッドレストに付けることもできるようになっており、仕事をしたりエンタメを楽しんだり、自由自在。走るオフィスとしても完璧で、リモートワーカーにも打って付けのクルマと言えそうですね。

 4つ目は、ヒーターがすごいこと。ご存じのようにEVは、寒い時期になると室内を温めるためのエアコンやヒーターで、かなりのバッテリーを消費してしまいます。EVオーナーさんはそこが悩みのタネで、航続距離を削りたくないがために、自分が厚着をしたりカイロを貼って運転するといった(笑)、なぜかちょっとアナログな手法を取ってしまいがちでした。

 でもiXは、4枚のドアパネルとセンターコンソール、運転席と助手席の足元のパネルを温め、その熱で乗員の身体を温めるというシステムを搭載。これは嬉しい機能ですよね。しかもバッテリーの消費を抑えるためだけでなく、ヒーターを全開にすると風の音がうるさいですが、それも抑えられるので室内の静粛性にも効果があるということです。

 5つ目は、そんな静かな室内だからこそ、とことんこだわったサウンドシステムが未来感たっぷり! iXには「HARMAN/KARDONサラウンド・サウンド・システム」、「BOWERS&WILKINSダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システム」、「BMWアイコニック・サウンド・エレクトリック」という、オプションを含めて3タイプの特別なサウンドシステムが用意されています。

 そのうち「BOWERS&WILKINS」のシステムを試してみたのですが、なんと30個のスピーカー、7バンドイコライザーで最高の音響環境が車内全体に広がるだけでなく、磁石振動で音楽信号をシートに共有するシェイカーのおかげで、シートが震えて音の迫力が全身から感じられるのです。最新の映画館にいるような、車内ということを忘れそうなほど、一瞬で音や映像の世界に浸れる技術は感無量。充電している間に、車内でお気に入りのDVDを楽しむ時にも、そこらへんの映画館で観るよりいいかもしれないと思うほどでした。リアシートもベンチのように、背もたれがドア側までラウンドしていて、ゆったりとリラックスして座れるようになっているのもいいところです。

 6つ目は、オプション設定されているインテリア・カメラが意外な使い方ができて便利なこと。これは車内を映すカメラで、好きな時に車内の様子を写真に撮ることができます。後席の子供の寝姿があまりに可愛い! なんてときにパチリ。家族や友人たちと楽しいドライブの思い出にも、パチリ。今までとは違った記録が残せそうですよね。

 そしてもう1つの使い方として、リモートで車内の確認ができるということ。たとえばお財布を車内に忘れてきちゃったかも、なんて時にわざわざクルマまで戻らなくても、リモートで車内を映して、お財布があるかどうかをチェックできるのです。これも、ありそうでなかった機能ですね。

 ということで、いろんな方向の「未来」がぎっしりと詰まっている、革新的なEVであるBMW iX。日本ではまず航続距離425kmのiX40が受注開始されており、続いて630kmの航続距離を誇るiX50が上陸予定です。ぜひお近くのBMW販売店などでiXを見かけたら、ちょっと覗いてみて欲しいと思います。

関連タグ

こんな記事も読まれています

【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
AUTOCAR JAPAN
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
くるまのニュース
1800馬力の電動ハイパーカー、ブガッティ『トゥールビヨン』発表…ヴェイロン 後継車は2026年発売
1800馬力の電動ハイパーカー、ブガッティ『トゥールビヨン』発表…ヴェイロン 後継車は2026年発売
レスポンス
BMW「当面の間」はエンジン車の販売継続 新型EVと同じ外観で生産か
BMW「当面の間」はエンジン車の販売継続 新型EVと同じ外観で生産か
AUTOCAR JAPAN
学生時代の愛車だったホンダ「CR-Xデルソル」を再び購入! バブル期の車だけあって、外装パーツが専用品で入手困難です
学生時代の愛車だったホンダ「CR-Xデルソル」を再び購入! バブル期の車だけあって、外装パーツが専用品で入手困難です
Auto Messe Web
7/25申込締切 モビリティ・ロードマップ2024(自動運転法制を中心に)とモビリティDX戦略
7/25申込締切 モビリティ・ロードマップ2024(自動運転法制を中心に)とモビリティDX戦略
レスポンス
自動車保険料3年連続の引き上げ、2026年以降平均5.7%上げへ[新聞ウォッチ]
自動車保険料3年連続の引き上げ、2026年以降平均5.7%上げへ[新聞ウォッチ]
レスポンス
「クルマの空調」使い方間違えると「燃費悪化」も!? 「謎の“A/Cボタン”」何のため? カーエアコンの「正しい使い方」とは
「クルマの空調」使い方間違えると「燃費悪化」も!? 「謎の“A/Cボタン”」何のため? カーエアコンの「正しい使い方」とは
くるまのニュース
ドライブレコーダーを付けたからと言って安心はできない!? 事故にあった際の正しい操作方法とは
ドライブレコーダーを付けたからと言って安心はできない!? 事故にあった際の正しい操作方法とは
バイクのニュース
一年中快適に楽しめるオープンモデル!メルセデス・ベンツ、高い走行性と安全性を併せ持つ「CLEカブリオレ」を発売
一年中快適に楽しめるオープンモデル!メルセデス・ベンツ、高い走行性と安全性を併せ持つ「CLEカブリオレ」を発売
LE VOLANT CARSMEET WEB
伝統と革新が融合したスポーツモデル!ダイナミックな外観や新世代ISGを引っ提げ、「メルセデスAMG CLE 53クーペ」発売!
伝統と革新が融合したスポーツモデル!ダイナミックな外観や新世代ISGを引っ提げ、「メルセデスAMG CLE 53クーペ」発売!
LE VOLANT CARSMEET WEB
今季10戦目にしてなんと5回目の11位……ヒュルケンベルグ抜群の安定感も”入賞圏外”に落胆「新しいポイントシステムが必要だ」
今季10戦目にしてなんと5回目の11位……ヒュルケンベルグ抜群の安定感も”入賞圏外”に落胆「新しいポイントシステムが必要だ」
motorsport.com 日本版
オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
オートバックスセブン、林野庁と協定締結 店舗での国産木材使用を拡大
日刊自動車新聞
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
日産が新型「軽“ワゴン”」発表! ホンダ「N-BOX」対抗の「超背高モデル」! 超スゴイ“ピンク”も追加の「新ルークス」に販売店でも反響あり
くるまのニュース
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
そういえば滑りづらくなった!? 首都高の二輪車安全対策「フィンガージョイントすべり止め」「カーブ部のカラー舗装延伸」とは?
バイクのニュース
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
「ChatGPT」車載化、VWがゴルフやティグアンにオプション設定…欧州仕様
レスポンス
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
アクセルを戻せば減速する……のはわかる! でも説明しろと言われると悩むエンジンブレーキの「仕組み」とは
WEB CARTOP
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
フレッシュアップされたBMW 3シリーズの全情報 価格から走行性能&比較テストまで 新型BMW 3シリーズのすべて
AutoBild Japan

みんなのコメント

32件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

BMW iX

3.8 6件

新車価格(税込)

1075.01740.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

588.01337.9万円

中古車を検索
iXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1075.01740.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

588.01337.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村