アフターパーツメーカー社長とハコスカGT-Rの四半世紀に及ぶ「蜜月」
クルマ業界には、「仕事はクルマ関係で、趣味もクルマ」という方が少なくない。好きこそモノの上手なれというか、好きでしょうがないからこそ、ビジネスチャンスをモノにできたのかもしれない。そんな「カーガイ」たちは、普段どんなクルマに乗っているのだろうか?
日産は「決して諦めない」と言うけれど! 名車スカイラインが売れなくなった「4つの理由」
今回紹介するのは、モータースポーツの世界でその名を馳せる「クスコ」ブランドを擁するキャロッセ(以下、クスコ)の社長を務める長瀬 努さん。氏の愛車は日産初代スカイラインGT-R。今なお根強い人気を持つ「旧車の王様」とも言えるGT-Rとどのように出会ったのだろうか?
初出:HIACE style vol.87付録(一部加筆)
青春時代の相棒を改めて購入して早25年
「自分で乗ってみないと、そのクルマのよさはわかりません。なので昔からずっと、買ってはイジってを繰り返してきましたね」。 AE86、32GT-R、NSXなど名車と呼ばれるクルマを相棒にしてきたクスコの長瀬 努社長。そのなかでもハコスカは免許を取って初めて買ったクルマということで、思い入れもひとしお。あらためて25年前に1970年式を購入し、パーツを交換したりオーバーホールしながら、かつての勇姿を残している。 自然と引き寄せられる美麗なスタイリングだが、社長いわく「クルマはあくまで走ってなんぼ」。今も時折、会社から約1時間かけて榛名山の頂上までのランデブーを楽しんでいるそうだ。まさに生涯現役。時空を超えたハコスカとの旅は、これからも続いていく。「ハコスカは私の原点で、惹かれるものがあります。現状を維持しながら、自分らしさも表現していきたいですね」
時流に即したアップデートを施し、コンディションは抜群
50年もののハコスカでもストレスなく走れるよう、S20型エンジンやトランスミッションをオーバーホール。タワーバーやオイルキャッチタンクもセットした。 ヘッドライトは32GT-Rのバルブまわりを移植して、しっかりと光るように加工。各所をイジる上で注意しているのは、あくまで車検に通ることだという。 ホイールはかつての仕様を踏襲するべくワークのエクイップを履く。「当時は斬新なデザインでしたね」と長瀬社長。 マフラーはノーマルと同様の片側2本出しだが、パイプ径を42φから50φに変えている。トランクにはステンレス製のガソリンタンクを置き、リヤゲートキャッチも再メッキを施した。 シート以外はほぼほぼ交換したという内装。ステアリングはレースオプションのダッツンに交換し、運転しやすいようにパワステも装着している。SPECIFICATION●車名:スカイラインGT-R●年式:1970年●購入年:1995年●エクステリア:ヘッドライト加工、ワンオフマフラー、ステンレス製ガソリンタンク、リヤゲートキャッチ加工●インテリア:ダッツンステアリング、パネル類一式交換●機能パーツ:ハイカム/ハイコンプピストン/エキゾーストマニホールド/エキゾーストマフラー/モーテック・ダイレクトイグニッション/クスコ・LSD/クスコ車高調整式ショックアブソーバー/パワーステアリング●タイヤ&ホイール:ワーク・エクイップ(15インチ)/ヨコハマ・アドバンタイプD(F205/50、R225/50)
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どっちも欠けちゃダメだもんね