MotoGP第10戦イギリスGPのスプリントレースがシルバーストン・サーキットで行なわれた。優勝したのはドゥカティのエネア・バスティアニーニだった。
イギリスGP2日目は午後にかけてサーキット上空に雲が広がったが、雨は降らずドライコンディションでスプリントレースの開始時刻を迎えた。気温は21度、路面温度は38度だ。
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予選ではアプリリアのアレイシ・エスパルガロが新レコードを樹立してポールポジションを獲得。ドゥカティファクトリーのフランチェスコ・バニャイヤとエネア・バスティアニーニが2、3番手に続いた。
全10周のスプリントレースが始まると、ターン1から5までの序盤のコーナーではトップを争って4台ほどが横並びでバトルを展開。このバトルを制して前に出たのは4番グリッドスタートのホルヘ・マルティン(プラマック)だった。
1周目を終えた段階でのトップ集団オーダーは、マルティンを先頭にバスティアニーニ、エスパルガロ、バニャイヤの順。この4人が少し先行し、約1秒差の5番手でマルク・マルケス(グレシーニ)が追いかけるという形だった。
その後バスティアニーニがエスパルガロを追い抜いて2番手に浮上し、マルティンの後ろでチャンスを伺った。
膠着状態が続いた上位争いだったが、5周目にバニャイヤがターン4で痛恨の転倒を喫してしまった。先頭を走るライバルのマルティンに、ポイント差を縮める大チャンスを献上してしまった形だ。
レースが後半に入るとバスティアニーニが動き、マルティンのオーバーテイクを狙った。一度は攻撃を退けられてしまったが、ハンガーストレートでスリップストリームを活かしてマルティンのオーバーテイクを果たし、トップが交代した。
バスティアニーニは先頭に浮上してからはペースを上げて、マルティンを少しづつ引き離していった。
そのマルティンはトラックリミット違反の警告を出されていて無理をしづらい状況であり、バスティアニーニがスプリント勝利を手繰り寄せつつあった。
最終的にバスティアニーニはそのまま逃げ切り、2位のマルティンに1秒差を付けてトップチェッカー。今シーズン初のスプリント勝利を納めた。
マルティンは優勝は逃したものの、2位でポイントを確保。バニャイヤとのポイント差を1ポイント差に縮めた。3位はエスパルガロだった。
なおチェッカー後、バスティアニーニとマルティンのふたりがガス欠を起こしてしまい、それぞれジャック・ミラー(KTM)とペドロ・アコスタ(GASGAS)に後ろから押してもらってピットレーンへ向かうという場面もあった。
またレース1周目に接触と転倒があったマルコ・ベッツェッキ(VR46)とフランコ・モルビデリ(プラマック)はレース後に審議が行なわれることになった。
日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は17位でのフィニッシュ。ホンダ、ヤマハの日本メーカーはトップ10に入ることができなかった。
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