「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マイナーチェンジされたプジョー 308だ。
プジョー 308(2011年:初代マイナーチェンジ)
2010年の3008とRCZ、2011年の508と魅力的なニューモデルを日本に導入し続けるプジョー。そして中核モデルの308シリーズも、2011年夏にビッグマイナーチェンジを受けた。ようやく試乗の機会を得たので、そのレポートを紹介していこう。
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今回のビッグマイナーチェンジで、308シリーズでもっも変わったポイントはエクステリア、それもフロントマスクだ。まず、フラッグシップの508から採用された新デザイントレンドの「フローティンググリル(小さめのグリルが浮き上がって見える)」で口もとを一新した。
ヘッドランプユニットは今までの大きなツリ目から、フェイス全体に調和した穏やかなデザインで少し小ぶりな目つきに一新。さらに、団子っ鼻?のように張り出していたノーズは少し控えめになり、仕上げにLEDポジショニングランプがフォグランプと一体化したデザインで追加された。
それまで人気のあったモデルがマイナーチェンジでイメージ一新を図って失敗した例も少なくはないが、この308のビッグマイチェンは効果的といえるだろう。「207の兄貴分」から「508の弟分」に、見事にイメージチェンジを図れたように思える。とくに。LEDのポジショニングランプが効果的だ。夜間やトンネル内でこれを逆L字型に光らせて走る姿は、もっとハイグレードなクルマに見えるし、お世辞抜きでカッコイイのだ。
さらに磨きがかかったプジョーの「ネコ足」
じつは、2010年に308シリーズはパワーユニットも小変更されている。BMW(MINI)と共同開発された1.6Lエンジンは、ユーロ5対応となってパワーアップした。いわゆるダウンサイジングターボなのだが、相変わらず良いフィーリングだ。
トランスミッションは、不評だったAL4(PSAグループが共同開発した4速AT)から2010年にアイシンAW製の6速ATに変更され、走りの印象はさらに良くなっていた。従来型の4速ATでは100km/h走行時のエンジン回転数は約2800rpmだったが、今回のビッグマイチェンで6速ATになって約2200rpmにまで下がった。当然、室内の静粛性は高まったし、燃費もかなり良くなっているようだ。シフトチェンジもスムーズで、マニュアルモードも付いているから、より積極的な走りも楽しめる。
また、これは具体的な数値で示されているわけではないのだが、乗り味がよりプジョーらしくなった。つまり、「ネコ足」と呼ばれるしなやかな足まわりは、さらに磨きがかかったようで、市街地はもちろんワインディングロードでも、その走りを楽しむことができそうだ。
インテリアはエクステリアほど変わってはいないが、もともと308シリーズの質感は高かったし、メーターやスイッチ類などインターフェースの視認性も操作性もいい。
ハッチバックはもちろん、ワゴンのSW、リトラクタブル ハードトップのCC、そして派生モデルならスポーツクーペのRCZやSUVの3008と、ボディバリエーションも豊富。車両価格も値下げされたし、熟成されたプジョー 308シリーズは、アンチVWゴルフ派にもオススメしたい1台といえるだろう。
プジョー 308SWプレミアム 主要諸元
●全長×全幅×全高:4515×1820×1560mm
●ホイールベース:2710mm
●車両重量:1500kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1598cc
●最高出力:115kW(156ps)/6000rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1400-3500rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●10・15モード燃費:11.4km/L
●タイヤサイズ:205/55R16
●当時の車両価格(税込):299万円
[ アルバム : プジョー 308(初代ビッグマイチェン) はオリジナルサイトでご覧ください ]
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