EV普及、遅々として進まず
執筆/撮影:Kaoru Kobayashi(小林薫)
【画像】軽やSUVもラインナップ【日産のEV 3モデルを見る】 全250枚
日産リーフを3台乗り継ぎ、5年前からはバッテリー容量40kWhのZE1型。2011年に初期型リーフに乗り始め、EVライフも11年が経ちました。
日常生活中心で、遠出は1~2回/月、ここまでのZE1型の走行距離は約3万7168km。
遠出は、自宅の甲府から東京や周辺の温泉地などで、1日の走行距離は多くても200kmです。
初期型ZE0型は、いろいろとありましたが、ZE1型になってからはずいぶん快適になりました。
当初、EVの普及はもっと早く進むものと思われました。
しかし、10年以上たった今でも、遅々として進んでいません。EV普及の決め手は何なのか?
今年は、高級SUVや軽のEVが発売されました。
車種の選択肢が増えることは、幅広いユーザーの購入が期待できます。
とくに軽のEVはなかなか魅力的で、ある一定のユーザーを獲得しそうです。
しかし、購入者のEVへの興味は必須で、それなりにハードルは高い。
また、エンジン車と比べ車両価格は高額で、これが起爆剤になるかはまだ未知数です。補助金なしでの金額はまだまだ高価に思えます。
急速充電スポットも増えていき、EVの利便性は高まります。
自宅近くの日産ディーラーも、設備更新により2台運用となりました。
けれど、他の人の充電待ちや充電時間の必要性は大きなデメリットです。
これからEVの台数も増えてくると、さらに厳しい状況が予想されます。
また、予定していた充電スポットが故障で運用停止していたこともありました。
急速充電の利用を前提にした旅の計画は、避けたくなります。これも普及の足掛かりになるとは思えません。
夜間充電の充実が必要
ガソリン車にはない最大の課題は、時間を要する充電です。
この充電の不安から、EVへの乗り換えをしない人も多くいます。
航続距離の短さについては、もし充電の問題が解消されれば、大きな問題ではなくなります。
EVに11年乗った経験からいえば、EV普及への決め手は「夜間充電」の充実ではないかと思っています。
夜はほとんどのクルマは車庫か駐車場にあります。
そこで満充電にできると、翌日はそのEVの航続距離分を走ることができます。
1日に航続距離以上走る時だけ、追加充電すれば済みます。
夜間充電の最も効果が高いのは、マンションなどの集合住宅での夜間充電です。
EVに興味を持つ人は、マンションなどのある都市部に多い。
しかし、これはなかなか難しくこの普及には時間が必要となります。
本格的なEV普及には、これがとても重要で期待されます。
次善の策として考えられるのが、ホテルや旅館などの宿での夜間充電です。
EVで遠出すると、おのずと宿に泊まることは多い。
そこで充電できると、翌日はほとんどバッテリーの心配がなくなります。
時間的なロスはなく、とても便利な充電方法です。
最近のEVのバッテリー容量は、日常生活には十分で、問題なのは遠出の時。
11年間の経験からも、これが利用できた時はとても快適な旅になっています。
軽のEVでも、その加速性能の良さから間違いなく遠出したくなります。そのような場合に、とくに有効なのではと思います。
また、旅行先の飛行場や新幹線の駅でレンタカーを借りることは多くあります。
その場合、宿泊する宿で充電できるとEVレンタカーの利用がもっと増えるのではないでしょうか。
旅先の観光スポットなどを、EVで巡るのは魅力的です。
しかし、知らない土地の充電スポットを事前に考えておくことには無理があります。
全国の宿に200Vコンセントを
宿の充電設備としては、EV充電用の200Vコンセントを設置するのが良いと思います。
形状はいろいろあり、小さな旅館でも容易に設置できます。
充電用ケーブルについてはユーザーが持参して使用します。
これだと、コンセント増設の電気工事だけで済み、ほぼ電気代だけの料金での運用も可能です。
課金は、定額か申告制にすれば問題ないのではないでしょうか。
リーズナブルな料金での申告制なら、皆多めに支払っていくと思います。
充電カードやスマホアプリによって課金するシステムの導入も見受けられます。
通常、充電用ケーブルは用意されており利便性は良いです。
国の補助金や、宿に初期費用の負担がない場合もあり、設置台数は増えてきています。
しかし、料金設定が驚くような金額になっている場合が少なくありません。
管理会社の設置費用や運用費がそれなりに必要となり、充電料金はおのずと高くなるのでしょう。
このようなシステムで、ユーザーの支払負担が多くなると、合理的でなくなります。
結果、あまり使われなくなり、EV普及に寄与しないことになってしまいます。
近年オープンしたホテルや旅館には、すでにEV充電用の200Vコンセントがあります。
昨年行った箱根の宿の中に、「佳ら久」と「HACONE NICA」があります。
ここには、宿泊者用の充電用コンセントがあり、しっかりと夜間充電することができました。
どちらも200V充電用ケーブルは、リーフに常備しているものを使用しています。
また、ルグラン旧軽井沢やラビスタ富士河口湖などは、前々から充電用コンセントがあります。
これらは、屋内の駐車場の壁にあり、何度か宿泊時に利用しています。
宿への200Vコンセントの設置は、国や自治体などの政策ですぐに実行できます。
そうなれば、宿泊したホテルや旅館などで夜間充電が可能となります。
これが、全国くまなく実現されたらEVの利便性は飛躍的に良くなります。
費用対効果も高く、最も効果的なEV普及への道標となるのではないでしょうか。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
発表5日で受注停止! 瞬時に5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」はいつ買える? じつは“意外や早く受注再開”されるかもしれない その理由とは
“予約殺到”で5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」が発表5日で受注停止! ネットではどんな反響が集まっている?
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
トヨタ新「ハイエース」発売! “GRパーツ仕様”も発表! タフ感すごい「最強ゴツ顔」が激カッコイイ! 大人気のTRDエアロが「GRブランド」化して新登場!
ジムニー5ドア注文殺到!? 逆に「ジムニー3ドア」買いでしょ!→見積ってみた結果は?
10トン超えのバッテリーを搭載して航続距離500km……ってホントにエコ? 大型トラックはBEVよりもFCVのほうが最適解
高速道路を「トラック横並び完全封鎖」で渋滞…むかつく風景が日常茶飯事な「意外な理由」とは? 逆に嫌がらせしたら「免許返納」レベル! 思わぬ「うっかり交通違反」にも注意
日産復活のカギはやっぱり[新型マーチ]!? ヤリスやフィットを超えるコンパクトカー誕生なるか!? 2025年度に発売確定!
インテグラなのにおっさんセダン! マークXなのにFF!! 名前は「名車」中身は「迷車」なクルマ4選
発表5日で受注停止! 瞬時に5万台のバックオーダーを抱えたスズキ新型「ジムニーノマド」はいつ買える? じつは“意外や早く受注再開”されるかもしれない その理由とは
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
一戸建てごと手に入れる?みんなそんなにお金持ちじゃない。
月極の大家さんやマンションの管理組合説き伏せる?クルマ持たない世帯がお金出してくれるかな?
新築のマンションなら、駐車スペース毎に充電器を設置はできるけど、建築済のマンションに設置は難しいだろう。