気温は高くても、空気が爽やかに感じ、バイクで走ると快適! 沖縄でのツーリング、たっぷり味わってきました。
バイクはどうしたかというと、現地で借りることに。インターネットで検索すると、いろいろと出てきますが、今回はYSP那覇曙(沖縄県那覇市曙)にて『ヤマハ バイクレンタル』を利用。レンタルできる機種や空き状況はホームページ上で見ることができ、予約もとても簡単です。
30万円以下で購入可能! 公道も走行できるオフロードバイク「PT125」登場
選んだのは手軽に乗れる原付2種、フロント2輪のスリーホイーラー『トリシティ125』。料金は4時間4500円、24時間6300円で、レンタカー不足の今夏は需要増がより見込まれます。
というのも、沖縄では夏の観光シーズンを迎えているにも関わらず、レンタカー不足が深刻化しているのです。コロナ禍での利用客激減を受け、レンタカー会社が車両を手放した結果、保有台数はコロナ前の3分の1程度しかありません。観光需要の回復に伴い、レンタカー会社も車両をメーカーに発注しますが、半導体不足による減産が影響し、行き渡っていないのです。
なので、バイクの免許があるのなら、こんなときこそレンタルバイクを活用し、沖縄ツーリングというわけです!
空港からタクシーを利用し、10分ほどでYSP那覇曙に到着。スタッフが快く迎えてくれ、予約済みの『トリシティ125』もすぐに出発できるように準備されていました。
免許証を見せるなどし、ひと通りの手続きを済ませれば、さぁ、ツーリングスタートです! 荷物はお店で預かってもらえるとのことですが、今回乗る『トリシティ125』にはトップケースが備わっており、シート下のトランクと合わせれば収納力タップリ。積んだ荷物が雨に濡れませんし、なんとも嬉しいではありませんか。
また、YSP那覇曙には大きな作業台(机)が用意されていたのもありがたい。バイクに乗る前やツーリング後は、持参したヘルメットやジャケットなどをカバンから出したりしまったり、意外と大がかり……。荷物を遠慮なく大きく広げて整理整頓できたので、非常に助かりました。
もちろん、ヤマハの正規販売店ですから、車両のコンディションが優れることも言うまでもありません。レインウェアなど足りないものがあれば、その場で購入することも可能です。
YSP那覇曙がある目の前の道をそのまま真っ直ぐ北上すれば、10分もしないうちに海岸線を走る最高のツーリングルートとなります。沖縄は何度も訪れたことがありますが、このような快走路って記憶にありません。
調べてみると、2018年に開通した『沖縄西海岸道路』で、国道58号線の渋滞解消に向けて臨港道路浦添線と浦添北道路からなる新しいルート。左手には色とりどりの魚たちが群れるサンゴが広がり、豊かな自然が残る「カーミージーの海」が見渡せる絶好のシーサイドルートです。
レンタルバイクを借りてたった数分で、もう沖縄ツーリングを満喫できてしまうから、思わず笑みがこぼれます。西海岸道路開通のおかげで、混雑しがちな那覇市内を通らず、そして国道58号線を使わないまま那覇空港から宜野湾まで行くことができるようになりました。
この道路の存在価値は非常に高く、空港と北谷町のリゾートエリアを直行し、片道45分で結ぶシャトルバス『北谷エアポートエクスプレス』も2021年11月より運行がスタート。ヤマハ発動機も低速モビリティで関わる『北谷観光MaaS共同事業体』による運行です。コチラも乗りましたので、レポートはまた後日に。
そっ、そんな! 海を見ながら快走していると、まもなくこの先、125cc以下のバイクが通行できないことが看板表示によって知らされます。
全長2.0km、浦添北道路は自動車専用道路に指定され、小型自動二輪車(排気量125cc以下)は通行不可。全長2.5km、アメリカ海兵隊の駐屯地「キャンプ・キンザー」の海側を通る臨港道路浦添線までは一般道扱いなので、筆者のように西海岸道路を走っていると、途中で国道58号線への迂回を余儀なくされるのでした。
国道58号線では、沖縄県内にある二輪車だけの車両通行区分が待ち受けています。1983年1月から、沖縄県警が主要国道で「バイクは第一通行帯を走らなければならない」という交通規制を設けたためで、大型バイクであっても第一通行帯しか走れないのです。
実際に走行してみると、規制されている区間は交通量の多い幹線道路なので、2~3車線あってもいちばん左の車線しか通行できないとスムーズには走れません。
停留所でバスが停まったときは、後ろで待ち続けるしかないのか……!? 右折したいときは、原付1種のように二段階右折するべきか……!? どうすればいいのか、明確にわからないまま警察のご厄介になるのだけはご勘弁なので、一旦コンビニの駐車場に入り、交通ルールを調べ直します。
県警のホームページによると、違反点は1点で、反則金は二輪6000円、原付5000円とのこと。そして、こう記されています。
「二輪車は第一通行帯(第一車線)を走行しなければなりません。 ただし、右折・横断する場合は、あらかじめその前から、できる限り道路の中央に寄って右折・横断するようにしてください」※一部抜粋
“あらかじめその前から”って、具体的に何メートルなんだろうというモヤモヤは残るものの、停留所で停まっているバスをよけたり、右折レーンを利用することはできることを確認。いやはや、面倒な交通規制です。
こうした声を受け、一部区間で規制解除もおこなわれています。引き続き、全線での見直しを検討していただきたいと、願わずにはいられません。
快適な西海岸道路の半分が利用できず、「しまった、軽二輪クラスにしておけばよかった」と後悔したのも事実ですが、前輪が2つある「トリシティだから安心」と感じることもありました。沖縄の道路は、滑りやすいのです。特に雨が降って濡れた時のツルツル感は、二輪車利用時に不安を抱きます。
沖縄では、一般道のアスファルトに珊瑚礁の琉球石灰岩が用いられ、軟らかい材質がゆえに路面が磨耗しやすく、水に濡れるとさらにスリップしやすいのです。
また、強烈な直射日光でアスファルトが劣化しがちで、海からの塩分の結晶が路面に付着することもあって、乾いていても滑りやすくなっています。
住宅街に入りゆっくり進むと、T字路の突き当りや三叉路に石敢當(いしがんとう)があることに気づきます。沖縄にいる魔物は直進しかできないと言われていて、石敢當によって魔除けをするために設置されているのです。
また、玄関前や屋根に載るシーサーを見て回ることができるのも、ノンビリ走れる原付二種ならではかもしれません。
こうして、ゆっくりと安全に心がけた沖縄ツーリングは、レンタルバイクを利用し、結果的に大満足。レンタカー不足の今夏、オススメです!!
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みんなのコメント
道路がツルツルで怖くて降りたらしい
南国のアスファルトは珊瑚が混ざっているから、ライダーなは危険なんだよね