今や、軽自動車のメインストリームとなったハイトワゴン。このジャンルが確立したからこそ、軽自動車市場が一気に拡大したと言っても過言ではない。走り、デザイン、居住性、安全性、それぞれの個性を見極めたい。
【ハイトワゴン】
乗ってわかった走行性能への自信と満足感!完成度の高さに驚いたSUBARUの新型「インプレッサ」プロトタイプ
通常より背の高い軽ハッチバックのことを指す。室内高が高いため、車内の移動がしやすく、荷室の容積も大きい。
ハイトワゴンブームを生み出したスズキ『ワゴンR』
ハイトワゴンのルーツは、1993年に登場したスズキ『ワゴンR』に遡る。当時は、普通車ではトヨタ『エスティマ』や三菱『パジェロ』など1BOXやクロスカントリー系のクルマが人気だった。いずれもセダンや2BOXカーと比べて室内空間が広く、ファミリーカーとして人気が高かった。
この室内空間の広さに目をつけたのがスズキで、軽自動車でも室内空間の広いクルマ造りを目指し、『ワゴンR』が登場した。それまで全高が1.7m近くある軽自動車はなかったが『ワゴンR』の大ヒットにより、2000年頃には各社から室内空間重視の新型車が登場。全高1650mm前後の車種を「ハイト系ワゴン」と呼ぶようになった。『ワゴンR』は現在も軽自動車カテゴリーでベスト10に入る販売台数を記録している(※今年上半期累計で3万2079台)。このジャンルのベストセラーは日産『デイズ』(※同5万5239台)で、2位のダイハツ『ムーヴ』(※同4万8283台)を引き離し、これにホンダ『N−WGN』が続く形となっている。
マイルドハイブリッドにターボエンジンを搭載
スズキ『ワゴンRスティングレー』
Specification
■全長×全幅×全高:3395×1475×1650mm
■ホイールベース:2450mm
■車両重量:800kg
■排気量:658cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
■最高出力:64PS/6000rpm
■最大トルク:98Nm/3000rpm
■変速機:無段変速CVT
■燃費:23.4km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:165万3300円
※ハイブリッドT FF車
『ワゴンR』とは違い、インパクトのあるフロントマスクが印象的。縦長のヘッドライトはプロジェクター式LED。独特の雰囲気がある。
リアドアウインドウの一部をボディー外板と一体化させているのがユニークなサイドビュー。ホイールベースは4車の中では最短。
ほかの3車と違うのはブレーキ/方向指示灯がバンパーと同じ高さにある点。ただし後方から近づきすぎると方向指示が見えない。
狭い道でも視界が広く誰もが無理なく運転できる
ホンダ『N-WGN』
Specification
■全長×全幅×全高:3395×1475×1675mm
■ホイールベース:2520mm
■車両重量:850kg
■排気量:658cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHC
■最高出力:58PS/7300rpm
■最大トルク:65Nm/4800rpm
■変速機:無段変速CVT
■燃費:23.2km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:150万1200円
※Lホンダ センシング FF車
ノーマルが『N-WGN』で、上級モデルが『N-WGNカスタム』。フロントマスクのデザインが異なる。丸形のヘッドライトが個性的。
ホイールベースは4車の中では最長、全高は最も高い。ボディーカラーは9色の他にツートーンが4パターン選べるようになっている。
ガソリンタンクを前席下に配置する独自のシャーシレイアウトで、床面が低いのが特徴。リアゲート開口部の高さは約490mmで低い。
先進運転アシスト技術プロパイロットを搭載
日産『デイズハイウェイスターX』
Specification
■全長×全幅×全高:3395×1475×1640mm
■ホイールベース:2495mm
■車両重量:860kg
■排気量:659cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHC
■最高出力:52PS/6400rpm
■最大トルク:60Nm/3600rpm
■変速機:無段変速CVT
■燃費:21.2km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:166万6500円
※ターボ プロパイロットエディション FF車
スポーティーな仕様の「ハイウェイスター」はヘッドライトに上下2段式7眼LEDランプを採用。ボディーカラーは18種類から選べる。
日産が企画と開発を担当し、三菱が生産を担当した最新モデルは、プラットフォームから新設計された。リアのデザインも個性的だ。
軽自動車の車両規格は全幅が1480mm以下と定められているが、『デイズ』は不思議と幅が広く見えるのが特徴。
こだわりが詰まった質感の高いインテリア
ダイハツ『ムーヴカスタム』
Specification
■全長×全幅×全高:3395×1475×1630mm
■ホイールベース:2455mm
■車両重量:860kg
■排気量:658cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
■最高出力:64PS/6400rpm
■最大トルク:92Nm/3200rpm
■変速機:無段変速CVT
■燃費:27.4km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:162万5400円
※RSハイパーSAIII FF車
標準車の『ムーヴ』とスポーティーな『ムーヴカスタム』。後者は多灯薄型LEDヘッドランプを採用。全体的に男性的で力強いデザイン。
前後のフェンダーが盛り上がったデザインと、リアのドア後方の三角窓が個性的。ボディーカラーは8色と4色(ツートーン)を用意。
スズキ『ワゴンR』に次ぐ歴史を持つのが『ムーヴ』。2014年から続く現行モデルは2017年にマイナーチェンジ。今秋、新型が登場。
DATA WATCHING!
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取材・文/石川真禧照 撮影/望月浩彦
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みんなのコメント
軽自動車ユーザーの考え方
・本当は普通自動車にあこがれている。その証拠の最たるものが白ナンバー。わざわざ金を支払ってまで黄色から白に変更する理由はつまり、自分の車は軽自動車ではなく小さな登録車なのですよと主張したい
・実は経済的には逼迫しており毎年のさまざまな自動車関連税を1円たりとも支払いたくないのが本音。しかしそれでは脱税者となるので、登録車とはわずかな金額の差しかないが安い税負担の軽自動車を選んでいる
・今の軽自動車規格がさらに緩和されないかと待ち望む図々しさを恥とは考えない
ノーマルならノーマル、カスタムならカスタムと全車種ちゃんと揃えて評価してほしい。