読書の秋が到来、ということでクルマの本もどんどん読みたいですね!! そこで以前一度掲載して大変好評をいただいた「代官山 蔦屋書店 コンシェルジュの進めるクルマ本」の記事。これを連載化することになりました。どんな出版社の本でも関係なし、ベストカーが選ばれなくても関係なし、オトナの事情は一切抜き!! 本当にオススメの本を選んでもらっています。今回のテーマは「日本のスポーツカー」。代官山 蔦屋書店 クルマ・バイクコーナーの名物コンシェルジュ、清野龍太さんがセレクトして珠玉の5冊を見ていきましょう。代官山 蔦屋はこちらから。
文:ベストカーWEB編集部/写真:西尾タクト
「地味だけどいいクルマ」が大集合!!たくさんある!! 自動車メーカー広報部がおすすめのクルマに乗る
■日本のスポーツカーは奥が深いぞ!! 全身でコッテリ堪能せよ
日本のスポーツカーの本、とひと口にいってもメーカーも車種も数が多くなかなか選ぶことが難しい。多くの人気モデルにはその人気を裏付るようなロマンチックな開発秘話があったり、はたまた極端な性能をもったクルマが愛されるなんてこともあった。担当も「日本のスポーツカーで選んで下さい」といったはいいが、なかなかハードな注文だったに違いないといまになって思う。
しかしそこはエンスーがこよなく愛する代官山 蔦屋書店クルマ・バイクコーナーの名物コンシェルジュ、清野龍太さんの目利きにかかればずらずらと本が出てきました。市販車から2冊、モータースポーツから3冊、お楽しみ下さい。
【まずはホンダビートに迫る1冊】
清野さんが挨拶代わりに出してきたのは三樹書房の『エンスーCARガイド ホンダ・ビート』。この本は本当に凄すぎる。担当も編集者として感動を覚えた次第です……。なんせビートを部品単位から組み立てられるのではないか? というくらい、ビートの情報が満載なんです。
「この本は2006年の出版なのでいまから11年前。でもビートって1991年の発売ですから当時でもすでに旧いクルマではありました。だからなのか中古車バイヤーズガイド的な側面も持ちつつ、メンテナンスやリペアの詳細もあります。
そして開発者へのインタビューなどビートそのものをじっくりと紹介しています。なかなかここまで幅広く、そしてオーナーも満足させられる1冊はないと思います。バランスのいい1冊です」とは清野さん。数あるビートの専門書のなかでも最新のこの本はオーナーなら必携間違いなし。ネオクラシックになりつつあるビートなら、今後さらにこの本の価値が出てくるはずだ。
【ベストカー連載でもおなじみの"あの人"の名著】
お次はあの二玄社から出版された「名車を生む力」。この本はベストカー連載の「旧車倶楽部」の著者、いのうえ・こーいちさんの著書。
「日本の名車を作った開発者にピンポイントにスポットをあてた本になります。トヨタ2000GT、ホンダシビック、そしてマツダロードスター。二玄社といのうえ・こーいちさんのタッグで内容は非常に濃く、開発陣のことがよくわかりますし、名車への類い希なる知識はさすがといったところです。
あとは少し違う視点からみるとなんですがいのうえさんや、ベストカーでいえば徳大寺さんもそうでしたが、クルマの背景にあるストーリーが見えてくるんです。クルマが速い、遅いだけでなく、クルマのある光景というか。でも不思議なのはなぜこの3台をチョイスしたか。たしかに3台とも名車ですが関連性が…」。
ということで、いのうえ・こーいちさんになぜこの3台を選んだのか直接ベストカーWEB編集部が聞いてみました。
「つくられ方が大メーカーの量産車とちがっている、というのがキイポイントでしたね。 ロードスターも、普通の計画に乗ってつくられたものではないし、 シビックもホンダの生き方を変えてしまったクルマで、その誕生には普通とは違うプロセスがあったようで。つくり手の顔、個性が感じられる、ということです」。
たしかにそういわれると凄く実感がわきます。シビックは新型が出ますが、いまだに過去のコンパクトのシビックのイメージが定着しているのもそれだけ登場時のインパクトが大きかったのでしょう。だからいまだにホンダにとってのアイコンだったってわけですね。まさに名車、です。
■モータースポーツも国産スポーツの活躍の場だ
日本のスポーツカーの成長を支えたもの、それは間違いなくモータースポーツであった。ラリー、ツーリングカー、フォーミュラ、そしてCカーなどのプロトタイプ。日本のモータースポーツはいまや世界と対等になり、多くの名ドライバーを生んできた。そんなモータースポーツ界を垣間見ることのできる3冊を清野さんが紹介してくれた。
【グループA BNR32に昂ぶる】
最初のオススメは交通タイムス社の『R32GT-R Racing Legend Group Aの残像』。上下巻のこの本は「記録編(上巻)」と「マシン編(下巻)」の構成。清野さんはこう語る。
「いま30代なのですがちょうど世代的にR32の大活躍をテレビで見ていました。この本はとにかくグループAに特化していますが、ことこまかな戦績、そしてホモロゲーションの資料などまさに往年のR32の裏側まで知ることができます。
グループAのみならずスパ24時間やマカオなんかでも活躍したR32ですが、個人的にはグループAでのタイサンGT-Rの表彰台が一番思い入れあります。国さん(高橋国光氏)と土屋さん(土屋圭市氏)の師弟コンビが初表彰台に乗ったときです。この本を手に取るとなんだか当時の熱量が甦る気がします」。
ちなみにこの本で多く使われているグループAの走行写真を撮っていたのは、ベストカーでもおなじみの小宮岩男カメラマン。清野さんのお話とともに意外な縁を感じてしまったり!? GT-Rファンならば永久保存版の資料として購入したい。
【トヨタのル・マンチームに読んでほしい本がある】
三樹書房から出ていた『マツダチーム ルマン初優勝の記録』だ。787Bが表紙の1冊である。マツダが国産メーカーとして唯一の優勝をしているわけですが、1991年のル・マン優勝を扱った本はヤマほどある気がするけれど……。
「これはそのまんまの内容なのですが、ほかのマツダのル・マン関連の書籍と違うのはサブタイトルにあるる"1979 — 1991"という部分です。ほかの書籍だと1991年にル・マンで優勝した背景を描いていることは多いのですが、この本は1991年に至るまでの過程を非常に緻密に書いています。
いまもトヨタがル・マンで苦戦を続けていますが、まさにこの本をトヨタの方にぜひ読んでほしいなと思います。いまが踏ん張り時です、そんなことを先駆者が教えてくれるような。マツダファンならずともおすすめしたい1冊です」。
トヨタも惜敗続きで非常に苦しい思いをしていると思うが、マツダもロータリーエンジンの使用は1991年で最後になると決まっていた。トヨタも追い詰められているのは同じ状況。この1冊で世界が変わるかも!?
【絶版本だけれど書棚に入れたいあの1冊】
最後は二玄社の『HONDA F1 1964-1968』。あのカーグラフィックが出した別冊でいまや絶版。代官山蔦屋書店でもプレミア価格で販売をしている。
「この本は、なんというか、本が立ちます(笑)。それくら分厚い。ホンダF1第1期をここまで詳細に書いた本はまずないです。なんせ著者が中村良夫さん、当時のホンダF1の監督ですからね。内容に関してもこれは資料としての価値がとても高い。
エンジン設計図に関してもこれは後から引いたものではないでしょう。というのも、まずホンダF1のエンジンを書籍のために分解できるとは思えませんから、きっと中村さんが持っていた資料なのかもしれません。ここまでくると究極かもしれませんが、私は持っていても損はしない1冊だと思います。F1が好き、ホンダが好き。そんな人には当時のホンダF1の熱さが伝わると思います。今も同じだと信じたいですけど……」。
この本、かなり担当はほしくなってしまいました。だって10年後にはこの本が買える保証はないし、さりげなく書棚に入っていたら……。実にいいですよね。
■代官山 蔦屋書店クルマ・バイクコーナー
TEL:03-3770-2525
住所:東京都渋谷区猿楽町17-5 代官山Tサイト
営業時間(年中無休):7:00-26:00(1F)/9:00-26:00(2F)
Webサイト
→http://real.tsite.jp/daikanyama/
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