現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「キング・オブ・ミニバン」の面影どこに? アルファードに勝つために新型エルグランドが克服すべき3つの弱点

ここから本文です

「キング・オブ・ミニバン」の面影どこに? アルファードに勝つために新型エルグランドが克服すべき3つの弱点

掲載 43
「キング・オブ・ミニバン」の面影どこに? アルファードに勝つために新型エルグランドが克服すべき3つの弱点

 エルグランドがかなり厳しい。新型の声も聞こえてはくるが、ライバルのアルファード/ヴェルファイアのとてつもなく高い壁に挑む状態は変わらないだろう。かつては「キング・オブ・ミニバン」だったのに、いったいエルグランドはどうすればいいのだろうか?

文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車

「キング・オブ・ミニバン」の面影どこに? アルファードに勝つために新型エルグランドが克服すべき3つの弱点

■北米モデルとの共用化で失った個性

ぱっと見はエルグランドだがこちらは北米のクエスト。この共用化もエルグランドが国内ユーザーの需要を満たすのに不利な状況だった

 現行エルグランドの登場は2010年。2014年にビッグマイナーを実施してフロント周りのスタイルを変えたものの、3列目シートが単なる折り畳み式でフロア面が高いこと、内装が大味なことなどライバルのアルファード/ヴェルファイアに対しては不利な要素が多かった。

 原因としてはアルファード/ヴェルファイアはほぼ国内専用車という位置づけであり、収納や内装のデザインなどは日本市場を研究していたのは明らかだった。

 いっぽうのエルグランドは北米のクエストと部品共用化を進めたモデルでもあり、インパネなどを含めてそのまんまという印象を受ける。北米テイストのさっぱりしたデザインではあるが、日本市場としては厳しい評価を受けた形だ。

3代目となる現行型エルグランド(登場時)。キリッとしたデザインだったが……

■FRを捨ててFFにしたものの……

3列目シートは背もたれが倒れる。しかし跳ね上げ式のライバルと比較するとフロア面も高く、スペースの有効利用はできない

 エルグランドは現行型でそれまでのFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)へとスイッチした。その走り自体の評価は決して低いものではないが、FFへの変更が日産ファンとしては「なんか違うな」という印象になってしまったのかもしれない。

 さらにFFにすることで目に見える変化、例えば広くなった室内空間などのメリットが伝わりにくかったこともあり、エルグランドの進化はポジティブに受け入れられないケースが多かった。

 さらにライバルである二代目アルファード/ヴェルファイアがマイナーチェンジ(2011年)でハイブリッドを搭載したことも大きかった。これは初代アルファードに搭載されていたハイブリッドを復活させた形になったが、ユーザーの声に応えて経済性や静粛性を押し出した。

インテリアもやや大アジ。ハイエンドのミニバンなのだからわかりやすい高級感も必要だ

 いっぽうのエルグランドはV6 3.5Lエンジンのパワフルさを主軸に置いた運動性能を打ち出していた。2017年頃のテレビコマーシャルでもワインディングをスポーツカーやバイクを従えて走るシーンで走行性能を訴求していたが、日産にとってはこれがエルグランドの押しだった。

 もちろん個性を追求してライバルとの差別化を図るのは当然なことだが、スポーツカーではないミニバンの購入層にとっては、低重心のスポーツサスペンションと、2.5Lか3.5Lのガソリンエンジンしか選べない状況は好ましくはなかった。

こんな記事も読まれています

トヨタ新型「“タフ”ミニバン」発表! 斬新“大口顔”が超カッコイイ! MT&アンダー320万円設定ありの「プロエース“シティ”」墨に登場
トヨタ新型「“タフ”ミニバン」発表! 斬新“大口顔”が超カッコイイ! MT&アンダー320万円設定ありの「プロエース“シティ”」墨に登場
くるまのニュース
「南海フェリー」がトラック乗りの強い味方に! 始発便の「早乗り」がドライバーに優しいサービスだった
「南海フェリー」がトラック乗りの強い味方に! 始発便の「早乗り」がドライバーに優しいサービスだった
WEB CARTOP
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(後編)
愛車の履歴書──Vol41. 大黒摩季さん(後編)
GQ JAPAN
テインから『ギャランフォルテス』用車高調「ストリートアドバンスZ」が発売
テインから『ギャランフォルテス』用車高調「ストリートアドバンスZ」が発売
レスポンス
わがままを叶えてくれるプレミアムSUV──新型レクサスNX350“F SPORT”試乗記
わがままを叶えてくれるプレミアムSUV──新型レクサスNX350“F SPORT”試乗記
GQ JAPAN
なぜ「ペダル踏み間違え」起きる? 原因はどこにある? 相次ぐ「重大事故」は“高齢者”特有の問題ではない! 有効な「対策法」はあるのか
なぜ「ペダル踏み間違え」起きる? 原因はどこにある? 相次ぐ「重大事故」は“高齢者”特有の問題ではない! 有効な「対策法」はあるのか
くるまのニュース
カーメイト、新型ワイドリアビューミラー発売…ホンダ WR-V などに対応
カーメイト、新型ワイドリアビューミラー発売…ホンダ WR-V などに対応
レスポンス
ミック・シューマッハー、来季F1復帰の可能性はあるのか?「それが僕の目標だけど……僕がコントロールできることじゃない」
ミック・シューマッハー、来季F1復帰の可能性はあるのか?「それが僕の目標だけど……僕がコントロールできることじゃない」
motorsport.com 日本版
神奈中の赤い「連節バス」ついに横浜へ登場 箱根駅伝ルート経由で駅 団地結ぶ
神奈中の赤い「連節バス」ついに横浜へ登場 箱根駅伝ルート経由で駅 団地結ぶ
乗りものニュース
エンジン車が生き残れる夢の燃料【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】
エンジン車が生き残れる夢の燃料【石井昌道の自動車テクノロジー最前線】
グーネット
便利な「ベンリイ号」に見るホンダのチャレンジ精神! 1955年にアールズフォーク採用!?
便利な「ベンリイ号」に見るホンダのチャレンジ精神! 1955年にアールズフォーク採用!?
バイクのニュース
雨のル・マンを制したポルシェのリエツ「前にも似たような状況を戦った」自身5度目のGTクラス勝利
雨のル・マンを制したポルシェのリエツ「前にも似たような状況を戦った」自身5度目のGTクラス勝利
AUTOSPORT web
【ホンダ CB650R/CBR650R E-Clutch 試乗】“小さなおじさん”が入ってる!? ガツンと来ない「電光石火の変速」に驚いた…西村直人
【ホンダ CB650R/CBR650R E-Clutch 試乗】“小さなおじさん”が入ってる!? ガツンと来ない「電光石火の変速」に驚いた…西村直人
レスポンス
ロレンソ VS ペドロサのボクシング対決、ガチで実施! 6月20日に激烈ライバル同士の”再戦”が実現
ロレンソ VS ペドロサのボクシング対決、ガチで実施! 6月20日に激烈ライバル同士の”再戦”が実現
motorsport.com 日本版
フィアット『パンダ』がファミリー拡大、『グランデパンダ』発表…新型コンパクトSUV
フィアット『パンダ』がファミリー拡大、『グランデパンダ』発表…新型コンパクトSUV
レスポンス
タフな仕立てのメルセデス・ベンツ「Eクラス」はマルチな才能が魅力的! 街乗りからアウトドアまで活躍!! 新型「オールテレイン」の真価とは
タフな仕立てのメルセデス・ベンツ「Eクラス」はマルチな才能が魅力的! 街乗りからアウトドアまで活躍!! 新型「オールテレイン」の真価とは
VAGUE
エンジンは「トヨタ」製!? マツダ新型「“斬新”SUV」発表へ! めちゃカッコイイ「CX-50 HV」米中登場に「日本でも欲しい」の声も
エンジンは「トヨタ」製!? マツダ新型「“斬新”SUV」発表へ! めちゃカッコイイ「CX-50 HV」米中登場に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ロールス・ロイスのマスコットを最初に車両に掲げた「モンタグ」とはどんな人物?「スピリット・オブ・エクスタシー」のモデルとの公言できない関係とは
ロールス・ロイスのマスコットを最初に車両に掲げた「モンタグ」とはどんな人物?「スピリット・オブ・エクスタシー」のモデルとの公言できない関係とは
Auto Messe Web

みんなのコメント

43件
  • 3代目になって背を低くしたのが致命的だったと
    思う。アルファードより格下に見えてしまうので
    売れ行きは低迷した。リアのデザインも跳び箱の
    ようでダサくて評判が悪い。アクセルやブレーキ
    ペダルの配置が悪くて踏み替えし難いのも運転の
    しにくさに繋がってしまった。中古なら激安の為
    ある意味ではお得な車。
  • 2代目に乗ってたけど、セドとエンジン共通の3.5Lの溢れるパワーと余裕のある走りと家のドアかと思うデカさが良かったな。
    あの重量で、シートに張り付く加速が乗ってて楽しかった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0569.0万円

中古車を検索
エルグランドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.2837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0569.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村