中古車購入 [2023.12.22 UP]
2023年を総括!「見積ランキング」で振り返る中古車事情
2023年も残りわずか。これを読んでいる皆さんはどんな1年だっただろうか。自動車業界でも多くのニュースがトピックとなり、特にここ最近では2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤーにトヨタ プリウスが選ばれたことも大いに話題となった。
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今回は一年の締めくくりとして、「中古車見積ランキング」のトップ10のモデルをピックアップして紹介し、2023年を振り返っていこう。なお、ランキングはプロト総研カーライフの自動車研究調査レポートのデータを元に算出したものを参照する(詳細は以下のリンクを参照)。
https://protosouken.com/reports/
まずは2023年中古車見積ランキングをチェック!
この表は、2023年1月から11月までの中古車見積ランキング(プロト総研カーライフ)のデータを元に再構築したものである。各月の1位を10ポイント、2位を9ポイント…9位を2ポイント、10位を1ポイントと順位別にポイントを割り振り、その合計値を上から順に並べた。ブランド別ではトヨタが1位から5位を占め、なかでもプリウスやアクアなどのハイブリッドカーは依然人気が高いことがわかった。特にハイエースバン(200系)がトップに入る月が多く、トヨタの強さを感じさせる。ボディタイプで見ると、ミニバンやコンパクトカーが目立ち、流行と思われるSUVが意外にもベスト10に入らなかった。5ナンバーミニバンは、先進装備が充実したセレナが高い需要を誇り、トヨタ ノア、ホンダ ステップワゴンなどのライバルに差をつけている。
第1位:トヨタ ハイエースバン(200系)
2023年の中古車見積ランキングで1位に輝いたのはトヨタ ハイエースバン(200系)だ。このモデルは2023年が特別多かったというわけではなく、ほぼ毎年上位にランクインしている常連。まさに人気中古車の看板モデルである。全国にはハイエース専門店も多く存在し、市場では高値で取引されている。
その理由のひとつは、2004年発売のロングセラーモデルであるということ。長く生産されたため、中古車市場には潤沢に物件が流通している。また、ボディが丈夫で多走行車でも問題なく走れることが多く、クルマそのものの寿命が一般的な乗用車よりも長いことも関係しているかもしれない。広い室内はプライベートはもちろん、ビジネスシーンでも活躍してくれる。さらにカスタムパーツも非常に多く、自分好みに仕立てられるのも大きな魅力となっている。
なお、現在の中古車価格帯は90万円~850万円と非常に幅広い。200万円以下の車両は走行距離が10万km(なかには30万kmも!)以上のものが中心。ハイエースは少しくらい走行距離が伸びていても問題ないが、低走行にこだわるなら300万円前後の予算は用意しておこう。人気車ゆえ高値安定なモデルだが、予算に応じたクルマ選びができるのがポイント。
第2位:トヨタ プリウス(50系)
2位は先代トヨタ プリウス(50系)。言わずと知れたハイブリッドカーの代名詞で、絶大な人気を誇る現代の国民車だ。つい先日2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことでも話題となった。中古車市場で人気があるのは、2015年に発売された先代モデル(50系)。この世代からTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれる新しいプラットフォームを導入し、走りの質感をワンランク底上げしたのがトピックだ。個性の強いエクステリアデザインは発売当初に賛否両論があったが、多くのひとが見慣れた昨今、抵抗なく受け入れているユーザーが多いようだ。また、2023年は新型プリウスが登場したことで、先代モデルの売買が促進したことも上位にランクインした要因と考えられる。中古車価格帯は100万円~310万円となっており、新型登場の影響で価格が落ち着いてきている。
第3位:トヨタ プリウス(30系)
3位にもプリウスがランクイン。30系は2009年にデビューした3代目のプリウス。エクステリアは2代目によく似たフォルムだが、リダクション機構付きTHS-IIという新世代のハイブリッド機構を導入したことで、燃費や走りの性能を大きく引き上げた。数年前に比べたら物件数は減りつつあるが、それでも豊富な数の中古車が流通する。中古車価格帯は30万円~170万円と非常に安くなっており、50系に手が届かないひとも選びやすい。
第4位:トヨタ アルファード(30系)
今年6月、アルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジを受けた。新車の受注はすぐに締め切られ、納車待ちが発生するほどの大人気というのは、ニュースなどでも耳にするひとが多いだろう。中古車見積ランキングでは先代モデル(30系)が4位に入り、高額車にも関わらず人気の高さが伺える。現在の中古車価格帯は200万円~1200万円と幅広い。200万円台の物件は走行距離10万km以上のものが中心なので、低走行車をねらうなら400万円以上の予算は確保したい。新型が登場しても相場の落ち込みはなく、来年も見積ランキングの上位に入りそうだ。
第5位:トヨタ アクア(10系)
プリウスよりもより手頃な大きさのクルマがほしい人に人気のトヨタ アクア(10系)。見積ランキングでは5位に入り、ハイブリッドカーの需要がいかに高いかを示している。ランクインしたのは先代モデルとなっているが、2021年に発売された現行モデルは、それほど物件数は多くない。一方先代モデルは、2011年デビューと古いものの市場には膨大な中古車が流通しており、今回のランクインとなったようだ。中古車価格帯は30万円~220万円となっており、手頃な価格で入手できる。
第6位~7位は軽自動車がランクイン
6位には先代ホンダ N-BOX カスタム(JF3/JF4)、7位にはダイハツ タント(L370系)がランクイン。どちらもスーパーハイト軽ワゴンで、2023年も依然ブームが続いている。特に今年10月には新型N-BOXがフルモデルチェンジを受けた。この影響で中古車市場も動き、先代モデルがさらに買いやすくなりそうだ。中古車価格帯は、N-BOX カスタム(JF3/JF4)が70万円~250万円、ダイハツ タント(L370系)が10万円~110万円となっている。
第8位~10位は人気ミニバンとコンパクトカー
8位は先代日産 セレナ(C27)、9位は先代トヨタ ヴォクシー(80系)と先代日産 ノート(E12)がタイでランクイン。セレナとヴォクシーは国産5ナンバーミニバンの2大人気モデルとして知られている。どちらも2022年にフルモデルチェンジを受け、買い替えで先代モデルが中古車が増加。この影響で今年の中古車見積もりが増えた可能性が考えられる。興味深いのは、ほぼ同じタイミングでデビューしたホンダ ステップワゴンがランクインしなかった点。同じ5ナンバーサイズミニバンでも、ユーザーからのニーズの差が浮き彫りになっているのがわかる。
一方、先代日産 ノート(E12)は、e-POWERを筆頭にコンパクトカーのなかでもライバルに差をつけている存在。登場から10年以上経過しているが、現在も見積ランキング上位に入るのは驚きだ。
2023年の総括
以前はコロナ禍の影響で中古車需要が高まっていたが、今年は少し落ち着きを見せている。しかし、ハイエースバンやアルファードなどの人気株は高値で取引されているのは変わらない。また、ハイブリッドカーも中古車市場の中心をなしている。一方、SUVは需要が分散しているため順位が激しく入れ替わり、見積もりランキングトップ10には入らなかった。2024年もランキング上位の顔ぶれは変わらないと予想されるが、新型車の登場などで変動する可能性もゼロではない。今後の中古車動向に要注目だ。
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