昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。今回は、昭和58年発売のホンダ バラードスポーツ CR-Xだ。
わずか800kgで110psの超ライトウエイト スポーツ
ホンダ バラードスポーツ CR-X:昭和58年(1983年)10月発売
昭和58年(1983年)10月、ホンダはバラードスポーツ CR-Xという小柄なスポーツモデルをデビューさせた。このクルマはフルモデルチェンジを目前に控えたシビックのパイロットモデルで、基本的にはシビックベースのスペックを持っていたのだが、独特の新しい試みも数多く盛り込まれていた。
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わずか2200mmという軽自動車並みの短いホイールベースを採用したシャシには、ファストバックスタイルの2ドアHB(ハッチバック)ボディが組み合わされ、乗車定員は4名とされていた。しかし、「デュエットクルーザー」のキャッチフレーズが示したように、事実上は2名乗車が前提で、後席にはあえて「1マイルシート」、つまり短距離の移動なら一応は使える、という名称まで与えていた。
点灯時に上端のカバーが持ち上がるセミリトラクタブル式ヘッドランプを採用していたのも特徴的だった。またCR-Xのボディは、素材面でもさまざまなチャレンジが行われていた。まずバンパーにはHPブレンドと呼ばれる、耐衝撃性や耐候性に優れた樹脂素材を新開発して採用。さらにCR-Xでは、フロントフェンダー、ノーズコーン、サイドプロテクター、ヘッドランプカバーに、HPアロイというポリカーボネイトをベースとした新素材を使っている。これらの丈夫で軽量なパーツは、ボディ重量軽減に大きく貢献した。
エンジンは1.3Lのキャブレター仕様と1.5LのPGM-FI仕様の2種類が用意され、いずれも直4 SOHCの12バルブCVCCエンジンだった。最高出力はそれぞれ80ps/6000rpmと110ps/5800rpm。1.5iは性能テストでも最高速度が182.65km/h、0→400m加速が16.19秒という駿足ぶりを発揮した。
サスペンションはフロントにトーションバースプリングを使用したストラットを、リアにトレーリング ビームアクスルを採用。スポルテックサスと名付けられたこの足は、非常にシンプルなメカニズムながらも、1.5iでもジャスト800kgしかない軽量ボディにベストマッチ。クイックなステアリングと俊敏に反応するスロットルレスポンスを駆使すれば、ワインディングで敵なしの走りを見せてくれた。
CR-Xの走りにさらに磨きをかけることになったのが、1984年10月に行われたSiの追加だ。1.6LのDOHC 16バルブのZCは、ボア×ストロークが75×90mmという、それまでのスポーツエンジンの常識を覆すほどのロングストローク・ジオメトリーを採用していた。しかし、スイングアームの採用で得た大きなバルブリフトや、4-2-1-2エキゾーストシステムなどによって、7000rpmまで気持ち良く回るフィーリングと、ライバルを大きく上回る中低速トルクを実現したのである。また。タフト加工まで施した強靭な鍛造クランクシャフトや、異形中空カムシャフトの採用なども、当時の話題になったものである。
ちなみにZCの最高出力は135ps/6000rpm、最大トルクは15.5kgm/5000rpmとなっていた。1.5iに対して25psもアップしたパワーのおかげで、最高速は197km/hまで伸びたが、Siの速さをもっと端的に象徴したのは加速タイムだった。
0→400m加速のタイムは15.20秒で、これは当時の国産車ではフェアレディZ 300ZXに次いで2位の成績。また、0→100km/h加速でも300ZXとシルビア ターボ RS-Xに次ぐタイムをたたき出している。まさに上級スポーツカー・キラーのライトウエイトスポーツだったわけだ。
1985年9月になるとCR-Xはマイナーチェンジを受け、特徴的だったセミリトラクタブルのヘッドライトが、より一般的な角形の固定式となる。また、バンパーの大型化、2トーンカラーリングの廃止、スモークドテールレンズの採用などのほか、パワーステアリングの標準設定もされた。
ホンダ バラードスポーツ CR-X 1.5i 主要諸元
●全長×全幅×全高:3675×1625×1290mm
●ホイールベース:2200mm
●重量:800kg
●エンジン型式・種類:EW型・直4 SOHC
●排気量:1488cc
●最高出力:110ps/5800rpm
●最大トルク:13.8kgm/4500rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:175/70SR13
●価格:138万円
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