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常識破りの発想で誕生!? デリカミニはスーパーハイト軽で一番の走り!! 人気3車種を比較チェック

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常識破りの発想で誕生!? デリカミニはスーパーハイト軽で一番の走り!! 人気3車種を比較チェック

 日本の道路事情にピッタリのサイズ感や諸費用の安さなどで変わらぬ人気の軽自動車。なかでも全高が高くスライドドアを装備したスーパーハイト軽が人気だ。ここでは注目の3台を比較して、スーパーハイト軽クロスオーバーの魅力に迫る!!

※本稿は2023年7月のものです
文/鈴木直也、写真/ベストカー編集部 ほか、撮影/奥隅圭之
初出:『ベストカー』2023年8月10日号

常識破りの発想で誕生!? デリカミニはスーパーハイト軽で一番の走り!! 人気3車種を比較チェック

■ガラパゴス上等! だからこそ楽しい世界が広がる

排気量や出力に制限があるからこそ、メーカーもユーザーも違う楽しみかたを見つける。どちらも貪欲で逞しい!

 軽自動車は日本独自の閉じた規格だから、よく“ガラパゴス”とか言われるけど、逆にそれゆえ独自の進化を遂げたユニークなモデルがあって凄く楽しいんだよね。

 最近あらためてそれを感じたのが、ハイトワゴン系SUVの盛り上がりだ。

 この流れ、そもそもの火付け役はスズキハスラーだった。これが「軽でもSUVっぽいクルマを造れるんだ!」と認知されてスマッシュヒット。まぁ、普通車の商品企画ではこういう発想は出てこないわけで、やっぱり軽は企画する側も買う側もぶっ飛んでるわ(笑)と、当時おおいに感心した次第です。

 ただ、惜しいことにハスラーは新市場を形成するような大ヒットにはならなかった。

 ずいぶん前から軽のメインストリームは全高1800mm級のスーパーハイトワゴンに移行していて、1700mm級のハスラーはそこまでメジャーになれなかったのがひとつの原因。企画の魅力はしっかり届いたんだけど、ユーザーの裾野が狭かったのかもしれない。

■禁じ手ナシ!? 楽しみかたは無限大!

スペーシアギアの登場が呼び水となり、「軽スーパーハイトワゴンSUV」という新市場ができあがりつつある

 ところが、軽の商品企画をする人たちは凄いよね。

 初代ハスラーの頃は「全高1800mm×全幅1475mmでSUVは無理でしょ」が常識だったけど、「スーパーハイトが売れ線なら、そこでSUVもアリじゃね?」でスペーシアギアが登場。これが呼び水となってタントファンクロスが続き、そして今度のデリカミニのスマッシュヒットにつながってくる。

 で、今回の取材では「軽スーパーハイトワゴンSUV」という新市場を形成しつつある3台を集めて走りをチェックしたんだけど、走りの質感という点でデリカミニが一歩リードしているのが印象に残った。

 デリカミニTプレミアム4WDの価格はオプション込みだと230万円を超えていてビックリなんだけど、初期の受注はこの最上級モデルに集中しているという。

■「軽ユーザー=倹約家」ってワケじゃない!

スーパーハイト軽SUV走ってどうだ? 採点チェック

 ライバルの2台はFFだったこともあって車重の軽さからくる軽快感はあるんだけど、そのぶん軽にありがちなひょこひょこ落ち着かない乗り味が時として顔を出す。

 たぶん、全開加速性能を比べたらデリカミニが最後尾になりそうだけど、普段使いの落ち着いた乗り心地や安心感のあるハンドリングは出色の仕上がり。軽でも「高いクルマはやっぱりいい」という不変の原則が生きているように思ったね。

 軽自動車はコスパ重視が主流なのは事実。だからといってみんながみんな「安いから軽を選んでる」わけじゃない。

 デリカミニの人気ぶりを見るにつけ、さすが軽のユーザーは懐が深いなぁと感心するばかりでございます。

【番外コラム】4WD性能どれが優れている?

デリカミニの4WDはいわゆる「生活四駆」だが、三菱らしいこだわりを盛り込んでいる

 ジムニーをほぼ唯一の例外として、軽自動車の4WDシステムは“オンデマンド型”、いわゆる生活四駆だ。

 機構としては、FFのミッションからトランスファーギア→プロペラシャフト→ビスカスカップリング→リアデフと動力が伝達される。

 部品点数も最小限だし、ビスカスカップリングは前後輪に回転差が生じた時(つまり前輪が滑った時)はじめてトルクが発生する仕組みだから制御も不要。コストとスペースの制約が厳しい軽自動車にはうってつけのメカニズムと言える。

 ただし、ビスカスは「滑ったらトルク発生」という原理だけに、レスポンスにはやや難ありという評価。その欠点をカバーするため、デリカミニは前後輪の減速比をわずかに変えてあり、前輪のほうが少し早く回るようにセットされている。

 これによって、ビスカスカップリングに適度な予圧がかかり、滑った時のレスポンスがかなり改善されている。4WDに一家言ある三菱らしいこだわりですね。

●デリカミニT Premium(4WD)
・価格:223万8500円
・WLTCモード燃費:17.5km/L
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1830mm
・ホイールベース:2495mm
・室内長×室内幅×室内高:2200×1335×1390mm
・車両重量:1060kg
・最小回転半径:4.9m
・最低地上高:160mm
・エンジン:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:659cc
・最高出力:64ps/5600rpm
・最大トルク:10.2kgm/2400-4000rpm
・モーター出力/トルク:2.7ps/4.1kgm
・トランスミッション:CVT
・サスペンション:ストラット/トーションビーム
・タイヤサイズ:165/60R15

●タントファンクロスターボ(FF)
・価格:180万8500円(193万0500円)
・WLTCモード燃費:20.6km/L(19.6km/L)
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1785mm(1805mm)
・ホイールベース:2460mm
・室内長×室内幅×室内高:2125×1350×1370mm
・車両重量:940kg(990kg)
・最小回転半径:4.7m
・最低地上高:150mm(165mm)
・エンジン:直列3気筒DOHC
・排気量:658cc
・最高出力:64ps/6400rpm
・最大トルク:10.2kgm/3600rpm
・モーター出力/トルク:―
・トランスミッション:CVT
・サスペンション:ストラット/トーションビーム
・タイヤサイズ:165/55R15
※( )内は4WDの数値

●スペーシアギアハイブリッドZXターボ(FF)
・価格:180万2900円(192万2800円)
・WLTCモード燃費:19.8km/L(19.2km/L)
・全長:3395mm
・全幅:1475mm
・全高:1800mm
・ホイールベース:2460mm
・室内長×室内幅×室内高:2155×1345×1410mm
・車両重量:890kg(940kg)
・最小回転半径:4.4m
・最低地上高:150mm
・エンジン:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:658cc
・最高出力:64ps/6000rpm
・最大トルク:10.0kgm/3000rpm
・モーター出力/トルク:3.1ps/5.1kgm
・トランスミッション:CVT
・サスペンション:ストラット/トーションビーム
・タイヤサイズ:155/65R14
※( )内は4WDの数値

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みんなのコメント

16件
  • rbqpj
    もう匿名掲示板じゃないからね

    お気をつけて
  • iq1********
    エンジンスペックは三菱だが、重量を考えるとスペーシアがいい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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