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今や希少なオーソドックスなセダン──新型フォルクスワーゲン・パサート試乗記

掲載 更新 19
今や希少なオーソドックスなセダン──新型フォルクスワーゲン・パサート試乗記

フォルクスワーゲンの上級セダン「パサート」がマイナーチェンジを受けた。小川フミオがリポートする。

しっかり”仕事”をしてくれるエンジン

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あまり目立たず、それでいて品もそれなりに良くて、クオリティの高いセダン……意外にいまは見つけるのがむずかしい。フォルクスワーゲングループジャパンが、4月6日に日本発売を開始した新しいパサートは、いまや希有ともいえるオーソドックスなセダンとして、存在が光る。

今回乗ったパサートTDIは、1968ccの直列4気筒ディーゼルターボ・エンジンを搭載し、最高出力は140kW(190ps)、最大トルクは400Nmを発揮する。今回のマイナーチェンジで、DSGと呼ばれるツインクラッチ式ギアボックスは従来の6段から7段へと変更された。

第一印象は、クルマのイメージとドライブトレインのキャラクターがよく合っている、というものだ。1900rpmから太い最大トルクを発生するだけに、全長4790mm、車重1560kgという余裕あるサイズでも、重さを意識することはない。

かつ、ドライバーの目線は路面の状態に影響を受けることなく、終始フラットに保たれ、安定感が高い。ハンドリングはすなおで、ドライバーとクルマの”対話”がしっかり出来るから、安心した気持ちでステアリングホイールを握っていられる。パサートの従来からの美点がしっかり継承されているのだ。

エンジンは、回転数が2000rpmあたりから、いわゆる“トルクの山に乗る”感覚で、アクセルペダルを軽く踏み込んだだけで、クルマは即座に加速態勢に入るため、気持ちがいい。

回して楽しい! といったキャラクターのエンジンではないものの、しっかり”仕事”をしてくれるのが魅力だ。速度域にかかわらずパワー不足感はいっさいないし、その気になれば、太いトルクを活かした追従性のよさで、スポーツドライブだって無理ではない。

“クオリティ・セダン”

エンジン自体が4気筒と軽いため、カーブが連続するような道でも、それなりに速いペースでこなしていける。カーブの入口で前輪をしっかりふんばり、車体のノーズ部分がカーブのラインにそって無理なく動いていく。

なにはともあれ、2790mmのホイールベースと前輪駆動のパッケージを活かして、後席の居心地がいいクルマである。それでも、ドライバ−にも楽しめる要素が残されているのはうれしい。

最新のパサートはデジタル技術を積極的に採り入れている。最新の「ゴルフ8」とおなじく、eSIMを内蔵。常時コネクテッド状態で、インフォテインメントシステムを使えるのだ。たとえば、ナビゲーションシステム用の地図情報は、オンラインで更新可能である。

パサートのダッシュボードは、橫の線を強調したデザインで、広々とした雰囲気が強かった。機能主義的なデザインで、日常的に扱いやすいのが魅力である。今回、9.2インチの比較的大型の液晶モニターをそなえたことで、景色は、斬新な雰囲気になった。

オンラインサービス 「We Connect」も使えるので、車両 のドアの開錠・施錠をスマートフォンの専用アプリ上で操作できたり、車両が故障した際は、ロードサイドアシスタンスのコールセンターに位置情報などの車両情報を自動通知したりもできる。

ディーゼルエンジン搭載のパサートTDIは、エンジンこそクルマの命、と、考えるスポーティセダン(たとえばアルファロメオジュリア)好きに、手放しで勧められるかは、やや迷う。

いっぽう、家族で長距離移動が多いひとには迷わず勧められる。オーディオの音もいいので、快適な移動空間なのだ。“クオリティ・セダン”である。これこそ、日用の道具を作らせたら高い才能を発揮するドイツ生まれのパサートの真価だと、あらためて感じ入った。

燃費もリッターあたり16.4km(WLTC)と、サイズからすればけっして悪くない。初代ゴルフや、初代パサート(ゴルフより1年早い1973年の登場)からの、質実剛健で快適というフォルクスワーゲンの価値は健在だ。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

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みんなのコメント

19件
  • 日本では売れてないけど試乗すると分かるのは、ドシっしたステアリングフィールと体感と、国産車とは違った独特の安定感が高速まで続く事。
    VWと言うとドイツ車の中では廉価版的な見方が多く避けられがちですが、目から鱗みたいな乗り味があるのも確か。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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