2020年10月8日に新型SUV「MX-30」を投入したマツダ。ミニバンを廃止し、SUVラインナップを充実させる戦略を取っているのだが、その次の一手が判明した!
2023年登場予定の次期型「CX-5」はFRプラットフォームを採用し、ワンランク上のプレミアムSUVへと進化するというのだ! マツダの今後の新車戦略を解剖しながら、新型CX-5の全貌をお届けしたい。
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※本稿は2020年11月のものです
文/ベストカー編集部
写真/MAZDA、ベストカー編集部
CG/ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年12月10日号
【画像ギャラリー】次期型はどう生まれ変わる!? 次代の「マツダ6」「CX-5」「マツダ2」その全貌をチェックする!!
■100周年のマツダの次代への取り組み
コロナ禍の影響もあり、世界的に経済不況が懸念される状況。もちろん自動車メーカーも広く海外に工場を展開していることもあり、国内の感染状況だけではなく、欧米での徹底した外出規制などによる工場の操業停止など、影響が直撃した。
とはいえ、一方で密を避けるということもあり、自動車の需要が好転する機運もあり、自動車メーカーにしてみれば慎重な舵取りが要求される世界情勢だ。
マツダは2019年5月、「次の100年に向けた取り組み」として中期経営方針を公表し11月に具体案を示した。
マツダは2020年1月30日に、1920年、東洋コルク工業として創立されてから100周年を迎えた。
これまでの100年を振り返るとともに、これからの100年を、いかに持続的に自動車産業を継続させながら、地球環境、エネルギー問題と共存しながら成長していくかを目指したものである。
その柱として掲げられているのが電動化技術を軸にしながら、WtoW(Well to Wheel)、つまり生産過程から実際の走行排出ガスまで含めたCO2低減を目指すというもの。具体的には2030年までに生産するすべての車両に電動化技術を投入する。
もちろんすべてがピュアEVということではなく、48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッドなど内燃機関と電動化技術を組み合わせたパワートレーンが95%とし、残り5%をピュアEVとする計画だ。
そのためにもベースとなる内燃機関の高効率化は必須課題。そのひとつの回答が「マツダ3」「CX-30」などに搭載される圧縮着火エンジン『SKYACTIV-X』 であり、また、国内ではマツダが先陣を切って普及に努めているクリーンディーゼルなのだ。
圧縮着火エンジン『SKYACTIV-X』を搭載するCX-30。マツダ3からの投入になるが、ソフトウェアをアップデートすることでエンジン制御をより進化させる、SKYACTIV-Xエンジンの改良版「SPIRIT#1.1」も2020年11月に発表した
マツダは今後のパワートレーンの主流に48Vマイルドハイブリッドを採用していくが、より高いCO2低減効果を目指すにはエンジン本体の低燃費高効率化がまず重要となる。
この高効率化内燃機関は現在の直列4気筒シリーズだけにとどまるのではなく、すでに開発が明言されている直列6気筒シリーズにも生かされていくことになる。
■次期型マツダ6、CX-5にFR+直6を採用
マツダが今後の商品開発計画として重視しているのが「Largeアーキテクチャー」と呼ばれるD~Eセグメントプラットフォームだ。
次期型マツダ6がそのフラッグシップとして、これまでも情報をお伝えしてきたが、縦置きパワートレーンプラットフォームを新開発。これに組み合わされるエンジンは直列6気筒が新開発されている。SKYACTIV-Xはもちろん、第2世代となるクリーンディーゼルも、この直6エンジンにはラインナップされることになる。さらに48Vマイルドハイブリッドは当然だが、PHEVへの展開もある。
CX-5より先に、2022年3月にもデビューが計画される新型マツダ6は、プラットフォームを共用して開発される兄弟車。直6搭載のFRサルーンだ(ベストカーが作成した予想CG)
全長は4900mmにも迫る大型サルーンで、プラットフォームを共用するとはいえ、ホイールベースはこちらが150mm程度長い。ガソリンエンジンのほか第2世代クリーンディーゼルも加わる(ベストカーが作成した予想CG)
従来、エンジン全長が長くなる直6は衝突対応が難しいとして数を減らしてきたが、モジュラーエンジン化の流れの中で、排気量を拡大するには2L直4に2気筒追加することで直6、3Lとすることのメリットが出てきた。
特にSKYACTIV-Xでは、1気筒当たりのシリンダー容積、ボア×ストローク比、燃焼室形状などがとても重要なファクターとなっており、2.5L以上の排気量を求めるには多気筒化の必然性があるという。
また、直6エンジンはV型に比べ、全長は長くなるいっぽう、横幅はスリムなので、過給機や排ガス対応に必須の大型キャタライザーのスペース面でも有利というのが最近の技術的潮流。全長も、最新設計技術や素材の進化でボアピッチを詰めることが可能となり、大幅に短くできるのだ。
直6縦置きFRとすることで、D~Eセグにふさわしい上質なドライブフィールを手に入れられるという効果ももちろん大きい。世界的にみても、やはりこのクラスの主流は縦置きパワートレーンの後輪駆動だ。
この流れの中で、次期型マツダ6とプラットフォームを共用して開発される次期型CX-5がFRベースとなるのは当然の結果といえよう。
「ベンツGLC、BMW X5に匹敵するプレミアムSUVになります」と、マツダ関係者は新型CX-5の目指すところを明らかにする。クーペSUVのCX-50もラインナップされる可能性がある。
直6エンジン搭載を前提とした縦置きプラットフォームにより、フロントアクスルからバルクヘッドの距離が長くなり、新型CX-5のプロポーションは伸びやかでスタイリッシュに(ベストカーが作成した予想CG)
全長は4600mm程度になり、現在のCX-5と比べてひとクラス上のサイズ感になる。BMW X5やベンツGLCと直接対峙できるクォリティを目指す(ベストカーが作成した予想CG)
■ロータリーはEVとの組み合わせで復活
マツダの丸本明社長は2020年10月8日、MX-30発表プレゼンテーションの場で、2021年1月、MX-30に欧州で先行発売しているEVを国内投入することを明らかにするとともに、2022年前半にはロータリーエンジンを発電用に生かしたレンジエクステンダーを順次市場投入することを明言した。
丸本明社長はMX-30発表プレゼンテーションで、2021年1月にEV、2022年前半にレンジエクステンダー投入を明らかにした
2013年に試作車を公開したレンジエクステンダーEV。当時のデミオのボディで開発されていた。ガソリン給油で長距離を走れるため、小容量バッテリーで実現でき、現実的なEVといえる
まずはMX-30のEVモデルに組み合わされて、2022年前半にも市販化される予定だ
まずはMX-30で市販化されるということだが、このレンジエクステンダーEVが次期マツダ2に採用される可能性が高いという。実際、2013年に公開したレンジエクステンダーEVの試作車はデミオで、このサイズでこそ、そのメリットは本領を発揮する。
こうした、もてる技術資産を活用し、新たな時代に向けた意欲作を準備しているマツダ。これからのニューモデルに期待したい!
電動化率を高めていくマツダの商品戦略の中、次期マツダ2にはロータリーエンジンを発電用に生かしたレンジエクステンダーEVが設定されるか⁉(ベストカーが作成した予想CG)
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みんなのコメント
どうもマツダって会社は変なところで独自路線をとったりプレミアム感を出そうとしたりするのだけれど。