■昭和の時代に発売された安価ながら超絶カッコいいクーペを振り返る
クルマに対するニーズは時代とともに変化を続けており、ここ数年は世界的な規模でSUVのニーズが高まっている状況です。
その一方で、人気が低迷してしまったのが2ドア/3ドアクーペで、とくに比較的小型で安価なモデルは世界中のメーカーから姿を消しつつあります。
しかし、昭和の日本では、小型クーペは若者から絶大な支持を得ていたことから、各メーカーから数多くのクーペがラインナップされていました。
とくに1970年代から1980年代は小型クーペの全盛期といえ、魅力的なモデルが次々と登場しました。
そこで、昭和の時代にデビューした大衆車ベースのスタイリッシュなクーペを、3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ3代目「カローラ ハードトップ/クーペ」
トヨタは1966年11月に、マイカー時代の到来をターゲットとした大衆車の初代「カローラ」を発売しました。
当初は2ドアセダンのみでデビューしましたが、後に4ドアセダンやバン、ステーションワゴンが加わり、1968年には2ドアクーペのスポーティモデル「カローラ スプリンター」が登場しました。
そして、マイカーが普及するとカローラは若者にも訴求するために、クーペを積極的に展開するようになり、1974年にデビューした3代目では先にデビューした「カローラ ハードトップ」と後期型で加わった「カローラ クーペ」の2タイプのクーペがラインナップされました。
どちらのボディもルーフエンドからトランクまで緩やかに傾斜した美しいファストバックのスタイリングですが、クーペはBピラーがあり、ハードトップはBピラーレスで、サイドビューも異なるデザインでした。
高性能グレードで最高出力115馬力(有鉛ハイオク仕様)を発揮する1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する「カローラレビン」も当初はハードトップでしたが1975年に排出ガス規制の強化から一旦は生産を終了し、1977年のマイナーチェンジで復活した際にハードトップとクーペの2タイプで登場しました。
その後、1979年に4代目へとフルモデルチェンジすると、ハードトップとクーペは継承されましたが、ハードトップは2ドアノッチバックに、クーペは3ドアハッチバックに、ボディ形状が大きく分かれました。
なお、この3代目カローラはグローバルでヒットし、車名別生産台数世界一を獲得しました。
●日産3代目「サニー クーペ」
日産は前述のカローラに先駆けて1966年4月に、ダットサン「サニー」を発売し、カローラと共に人気を二分し、日本を代表する大衆車の1台となりました。
その後、1970年に登場した2代目では2ドアファストバッククーペをラインナップし、高性能グレードを設定してレースでも活躍するなど若者にも訴求しました。
そして1973年にデビューした3代目では海外市場を見据えてボディを大型化。2ドア/4ドアセダンを主力にしながらもスタイリッシュな3ドアハッチバッククーペがラインナップされました。
3ドアハッチバッククーペはエンジンの仕様で2タイプあり、1.2リッター直列4気筒OHV「A12型」エンジンを搭載する「サニー クーペ」と、1.4リッター(後に1.6リッターが追加)直列4気筒SOHC「L14型」エンジンを搭載する「サニーエクセレント クーペ」に分けられました。
フロントフェイスは精悍な逆スラントノーズで、標準車とサニーエクセレントで異なるデザインを採用し、リアまわりもサニーエクセレント専用デザインの丸形6灯式のテールランプが装着されていました。
また、ルーフの前端からリアハッチの後端まで、緩やかなカーブを描きながら傾斜するラインによって美しいサイドビューを演出。独特の形状のCピラーと三角形のクオーターウインドウも併せ、当時のモデルとしてはかなり斬新でした。
スタイリッシュなサニー クーペは、日本のみならずアメリカをはじめ海外でも人気を獲得しました。
●三菱「ランサーセレステ」
三菱は1973年に、初代「コルトギャラン」の下位に位置するエントリーモデルとして、初代「ランサー」を発売しました。コンパクトな2ドアクーペ、4ドアセダン、ライトバンのボディラインナップで、高性能なエンジンを搭載したスポーティなグレードを設定するなど、大衆車ながら国内外のラリーでも活躍。
そして1975年には、「ギャランクーペ FTO」の後継車として、初代ランサーの派生モデルでファストバッククーペの「ランサーセレステ」が登場しました。
外観は風洞実験を重ねて空気抵抗の低減を図り、スピード感あふれる美しいフォルムの3ドアハッチバックボディを実現。リアピラーにはルーバー状のカバーを装着した小型のクオーターウインドウが設置され、デザイン上のアクセントになっていました。
エンジンは当初1.4リッターと1.6リッター直列4気筒SOHCで、トップグレードの「1600GSR」には、ランサー譲りの最高出力110馬力を誇るソレックスツインキャブレター・エンジンを搭載。
一方、スポーツカーらしさあふれるスタイリングながら広いトランクルームを確保し、リアシートを前方に倒せば室内後部が広大な荷室となるなど、ハッチバックのリアゲートと相まって実用性も優れていました。
その後、1979年のマイナーチェンジでは最高出力105馬力の2リッターエンジンを搭載した「2000GT」グレードが加わり、コンパクトなボディに大排気量エンジンを組み合わせるという、当時としては斬新なモデルでした。
その後、ランサーセレステは1982年に一代限りで生産を終了し、実質的な後継車でFFの「コルディア」にスイッチしました。
※ ※ ※
2ドアのクルマでも昔はファミリーカーになりえました。後席に人を乗せるにしても、2ドアでもあまり不満が噴出しなかったようで、1970年代から1980年代の初頭までは2ドアセダンも多く存在したほどです。
しかし、4ドアやスライドドアの利便性を経験してしまった今、2ドア車というともはや趣味のクルマです。
かつては2ドアが廉価グレードのポジションも担っていましたが、それも現代では生産性を考えると合理的ではないでしょう。
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みんなのコメント
ここまで古いとどれも同じ顔つきに見える。
今も昔も同世代間で比較するとやはり個性は無かったんだなあ。