3月18~19日に鈴鹿サーキットで行われたスーパー耐久開幕戦。今年からST-3クラスで戦う尾崎俊介が3位表彰台を獲得! そんな開幕戦の様子をドライバー本人がお伝えしていきます。
文/尾崎俊介、写真/藏本浩大
編集部アルバイトがS耐参戦!! 中堅クラスデビューで表彰台獲得の快挙も……気になる今後は?
■2023年はST-3クラスで1年間を戦います!
2023年からスーパー耐久のST-3クラス「ヒグチロジスティクスサービス」からAドライバーとして参戦する尾崎俊介です
今年からスーパー耐久のST-3クラスのヒグチロジスティクスサービスからAドライバーとして参戦している尾崎俊介です!
3月18~19日に鈴鹿サーキットで行われたスーパー耐久開幕戦の様子をお伝えしていきたいと思います。
スーパー耐久開幕戦は三重県にある鈴鹿サーキットで開催されました。鈴鹿サーキットはF1が開催されていることでも有名でコースレイアウトがとにかく難しい。さらにスーパー耐久は9つに分かれるクラス(開幕戦は8クラス分け)違いのクルマが一斉に走るのでさらにコースが難しく感じました。
今年から参戦しているST-3クラスは2400cc~3500ccまでの後輪駆動で戦われるクラスで、我々はレクサスRC350を使用して戦います。一応クラス的には下から3番目ではあるのですが、マシンの速さ的には全体のちょうど真ん中あたりです。
速さがちょうど真ん中である難しさは遅いクラスをドンドン抜かないといけないし、後ろからはGT3やGT4規格のクルマがドンドンくるので前見て!後ろ見て!前見て!みたいな結構忙しいクラスなんです。
去年まではST-5の1番遅いクラスだったのでとにかく後ろを気にした走りをすればよかったのですが、今年はそうもいきません。しかも!単純にクルマの速さが増したので諸々の判断も去年より速くしないといけないのです。
■予選はよかったものの決勝は苦しむ
使用するクルマはレクサス RC350。2400cc~3500ccまでの後輪駆動で戦うST-3クラスでスーパー耐久を戦っています
予選は見事に2位を獲得。でしたが、同じチームであるエアバスターWINMAX RC350 TWSにポールを取られてしまったのはかなり悔しかったです。
開幕戦はウエイトハンデなしの戦いなので素のドライバーの速さが直結する上、同じレクサスRCでの戦いなのでここで負けてしまったのは実力が足りなかったなぁと思い2度目になりますが、悔しかったです(笑)。
開幕戦鈴鹿は5時間の耐久レースです。大体ガソリン満タンで1時間20分ほど乗れるので3回のピットストップが必要なレースです。
レーススタートから我々はレースペースに苦戦。予選ではライバルのフェアレディZに勝ちましたが、フェアレディZの方がレースペースがよく、抜かされてしまいどんどん引き離される展開…… クラス最下位まで落ちてしまいました。
予選は2位で終えたものの、レース前半はなかなかペースが上がらずクラス最下位へ。後半から立て直し3位までポジションアップ
スーパー耐久はコース上に問題が起きるとFCY(フルコースイエロー)やSC(セーフティカー)が運用されます。この運用タイミングがものすごく重要で、ある意味ここは運任せの要素が大きいですが、レースに変化が起きるタイミングでたまたまピットストップに入ったりすると周りとの差がグッと詰まることがあります。
クラス最下位ともなるとこのFCYやSC頼りな部分もありましたが、残念ながら我々のアドバンテージになるようなタイミングでは両方とも運用されることなく、僕のスティントに回ってきました。
僕のスティントでも新品タイヤを入れてもらい順調に周回を重ねていきましたが、その時点1位とは1分40秒ほどの差がありこれは詰めることができませんでした。
幸運にも前を走っていたフェアレディZの2台がトラブルでピットインしたので3位にまで復帰。遅いクラスのクルマを抜きつつ、速いクルマを譲りつつかなりいいペースで第2スティントを完了しました。
最終スティントの第4スティントも走ることに。しかもここで運が向いてこのピットストップのタイミングで運良くSCが導入されました。
1位までは約30秒差の位置まで近づきプッシュし続ければ2位も1位も抜ける!と思っていた矢先、他のクラスで大きなクラッシュが起きたため赤旗中断。3位でレースを終えました。
■次戦は毎年恒例の富士24時間レース
一時はトップと1分40秒近く離される展開となりましたが、挽回し3位でチェッカーを受けました。ST-3クラスデビュー戦をなんとか表彰台に登れました!
たらればを話すのであれば赤旗の中断がなければもっと上で終われるチャンスがあっただけに悔しい一面もありますが、大クラッシュを起こしたクルマの真横を通過した時は危険なスポーツであることを再認識してなんだか戦意喪失でした。
モータースポーツは事故が起こることもあるし、本気で戦ってるからこそ危険が伴うわけで、くしゃくしゃになったクルマを見てより一層気を引き締めないといけないと思わせるレースでした。
ということで開幕戦は3位表彰台を獲得! 色々複雑な状況で様々な面で悔しさがありますが、まずはST-3クラスデビューを3位表彰台で終えられたことを嬉しく思います!
次戦は富士24時間レース。今回の悔しさをバネに1位を目指したいと思います。そんな「尾崎俊介」を皆さん応援よろしくお願いします!!!
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悲しい世の中の縮図ですね…