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凝縮されたシトロエンのキャラクター エグザンティアSX 魔法のじゅうたん、今なお崇められる

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凝縮されたシトロエンのキャラクター エグザンティアSX 魔法のじゅうたん、今なお崇められる

影響力の源はハイドロにあり

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)photo:Koichi Shinohara(篠原晃一)1993年にデビューしたシトロエンエグザンティアというクルマを今日の眼で見た時、特筆すべき点はサスペンションシステムにある。

【画像】懐かしい? 取材したエグザンティアのディテール 全42枚

流体とガスによるハイドロニューマティック通称「ハイドロ」だ。「魔法の絨毯」のような極上の乗り心地を示すシトロエン独自のサスペンションは、現代の同社のラインナップに存在していないからである。

車高を保ち、また変化させるために油圧を使い、バンプ・ストロークをエアに任せる「ハイドロ」は1955年、シトロエンDSとともにデビューし自動車世界に衝撃を与えた。

20世紀で最も影響力のあったクルマを選ぶカー・オブ・ザ・センチュリーでシトロエンDSはフォード・モデルT、ミニに続く3位に入っている。評価の理由はもちろん、「ハイドロ」をはじめとする時代を超越したハイテクにあった。

ハイドロニューマティックシステムは、DSのデビュー以降、シトロエンの代名詞として開発が続けられ、1989年デビューのシトロエンの旗艦モデルXMでは電子制御のハイドラクティブと、その進化版であるハイドラクティブIIへと進化している。

エグザンティアの場合、ベースグレードのSXがハイドロ、上級モデルのV-SXにはハイドラクティブIIが装備されていた。

販売店には「ユーノス」の名も

90年代のシトロエンはスモール・ハッチのAXやZX、ミドルサイズのエグザンティア、そして旗艦であるXMといったラインナップを揃えていた。

ハッチバックの2台は金属バネが与えられ、一方上位2モデルがハイドロのアシを備えていた。

エグザンティアは全長4523mmの4ドア・セダンであり、サイズ的にはDセグメントに含まれる。その先代モデルとなるのはイタリアのベルトーネによる直線的なスタイリングが鮮烈なBX、一方後継モデルはC5だった。

エグザンティアのスタイリングもベルトーネが担当しており、セダンとワゴンタイプのブレークという2種類のボディが用意されていた点もBXに通じている。

横置きされ前輪を駆動するパワーユニットは1.6-2.0Lの直4のガソリン、ディーゼル・ターボと、ガソリンの3L V6が用意されていた。日本市場ではデビュー当初は2LガソリンのSXとV-SXのセダンのみが導入され、後にブレークも加わる。

当時わが国におけるシトロエン正規ディーラーはマツダ(ユーノス名義だった)と新西武自動車だった。

最も高性能なエグザンティアは究極のハイドロともいえるアクティブサスペンションでロールを相殺するエグザンティア・アクティバだが、これは正規輸入されなかった。

20世紀シトロエンに惹かれる理由

今日ではFF(前輪駆動車)はリーズナブル、FR(後輪駆動)は高級、スポーティといったイメージが浸透している。

だが戦前にトラクシオンアヴァン(その名も前輪駆動)という前衛的なモデルによってFFの優秀性を知らしめたシトロエンに関しては、FFこそが本筋。リーズナブルという表現は似合わない。

モノコックボディの先端にパワートレインを配し、長いホイールベースで直進安定性を確保。さらにハイドロによって極上の乗り心地を演出する。

エグザンティアを含む20世紀のシトロエンには見た目のみならず中身の部分にも確かな個性があり、それがファンの心をがっちりと掴んでいたのである。

それに比べると現在のシトロエンは少々寂しい。電子制御の複雑な足回りが全盛の昨今だがその開祖というべき同社のラインナップにハイドロはない。

今年本邦デビューしたC5エアクロスSUVには、彼らが「新時代のハイドロ」と主張するプログレッシブ・ハイドローリック・クッションを装備するが、これだってショックアブソーバーの中にセカンダリーダンパーを仕込んだもので、本質的に異なる。

今なおマニアに崇拝される「ハイドロ」とはどのようなアシだったのか?

後編ではエグザンティアSXをドライブし、そのフィーリングを再確認してみようと思う。

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