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上位勢唯一の2ストップを強いられたハミルトン。セットアップ変更がフェラーリの苦戦の一因か

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上位勢唯一の2ストップを強いられたハミルトン。セットアップ変更がフェラーリの苦戦の一因か

 2025年F1第2戦中国GPにおいて、フェラーリは、必要のなかったセットアップの変更が一因で苦戦することになったようだ。

 ルイス・ハミルトンがフェラーリで初勝利を飾ったわずか24時間後、上海でチームは何もかもが簡単にいかない悪夢のような午後を過ごした。予選では、金曜日に比べてSF-25のペースが落ちていることがすでに明らかになっていた。上海インターナショナル・サーキットでは舗装されたばかりのターマックの状態が向上していったにもかかわらず、ハミルトンのラップはSQ3よりも約0.08秒遅かった。対照的に、ポールポジションを獲得したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はSQ3からQ3までに0.288秒タイムを伸ばし、2番手のジョージ・ラッセル(メルセデス)は0.446秒という見事なタイムアップを果たした。

損傷抱え走り続けたルクレール&チームプレーで順位を譲ったハミルトン。フェラーリの技術規定違反で共に失格に

 これは、レース中のタイヤマネジメントを改善するために行われたセットアップ変更の結果だった可能性がある。スプリントレースでは、ハミルトンとシャルル・ルクレールのふたりはトップチームのなかでミディアムタイヤをよりよい状態に保っていたので、フェラーリはそれを行う必要がなかった。しかし、日曜日にハミルトンのマシンは明らかに大きくペースを落としており、それがタイヤマネジメントにも悪影響を及ぼしたため、彼はトップチームのなかで2ストップ戦略をやり通した唯一のドライバーとなった。


■予定以上に長く走ったことが重量不足の原因に

 またさらに悪いことに、ハミルトンとルクレールの両者が車検で失格となった。ルクレールは、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)と同様に車重が最低重量を1kg下回っていたため失格となり、一方ハミルトンは、SF-25のプランクの厚さが規定の最小値を下回っていたことが判明した。

 フェラーリは、短い声明のなかで次のように説明した。

「カーナンバー16は1kgの重量不足が判明し、カーナンバー44は後方のスキッドの摩耗が制限値を0.5mm下回っていることがわかった。シャルルは今日1ストップ戦略をとっており、そのためタイヤの摩耗が非常に激しく、マシン重量が不足した。ルイスのスキッドの摩耗に関しては、我々は消費量をわずかに誤って判断した」

「これにより優位に立つという意図はなかった。我々は今日起こったことから学び、同じ間違いを二度と繰り返さないように努める。我々にとって、そして我々に揺るぎないサポートを送ってくれるファンにとって、希望とは違った形で中国GPの週末が終わったのは明らかだ」

 フェラーリがふたつのミスに足を取られたのは明確であり、不正行為の意図はなかった。ルクレールのマシンがこの1kgで得ることができたポテンシャルは、1周あたり0.04秒、レース距離全体では2.24秒に相当する。チームの説明によると、これはルクレールが2セット目のタイヤで51周を走ったことによるもので、当初の計画では22周以内だったという。レース終了時にはタイヤのラバーはほとんど残っていなかった。これが、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が5秒差を縮めて53周目にルクレールを追い抜いた理由だ。フェラーリはレース中にタイヤマネジメントを調整する際に、明らかにそのことを考慮しなかった。

 ハミルトンのマシンの問題については、スキッドプランクの過度の摩耗は、フェラーリがリヤエンドのグリップを得るためにSF-25の後部を低くしすぎたことを示している。スプリントではすでにそうだった可能性がある。土曜日はマシンに30kg強の燃料を積んで19周をスタートしたが、日曜日の積載燃料は100kg近くになっており、その余分な重量がマシンをさらに押し下げた。

 いずれにせよ、このふたりの失格はF1の最も象徴的なチームにとって恥ずべきことであり、近いうちに何らかの強力な措置が実施されると予想される。フレデリック・バスール代表は、公の場で強気な発言をしたり、内輪の恥をさらしたりするような人間ではないが、グランプリ後にマラネロで行われるブリーフィングでは、チームがどこで失敗したかを細部まですべて検証し、上海とファクトリーで下されたすべての決定に疑問を投げかけることだろう。

 誤算は誰にでも起こることだ。ラッセルは2024年のベルギーGPで、当初は2ストップの予定だったところを1ストップ戦略に変更し、最終的にマシンが最低重量を下回ってしまったことで優勝を逃した。しかし、ダブルヘッダーの最後にマシンが期待に応えられなかったとなると、それを受け入れるのはさらに難しいことだ。

[オートスポーツweb 2025年03月25日]

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