現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > トヨタの商用車プロボックスはなんとダイハツ製だった! 意外と知らない2社が関係しているクルマたち

ここから本文です

トヨタの商用車プロボックスはなんとダイハツ製だった! 意外と知らない2社が関係しているクルマたち

掲載 82
トヨタの商用車プロボックスはなんとダイハツ製だった! 意外と知らない2社が関係しているクルマたち

 この記事をまとめると

■ダイハツは創業120年を超える老舗メーカーで、現在はトヨタの子会社となっている

スズキ車か……と思ったらトヨタだった! トヨタがスズキ大国のインドで「バレーノ」のOEM車「グランザ」を販売するワケ

■トヨタ車の受託生産やOEM生産を手掛けていることでも有名だ

■営業車で有名なプロボックスもダイハツの工場で手掛けている

 ダイハツとトヨタの関係は想像以上に深かった

 軽自動車におけるシェアナンバーワンを誇るのはダイハツ工業である。2022年の軽自動車販売台数は53万8974台、全軽自協の発表によれば、市場シェアは32.9%でトップとなっている。

 そんなダイハツは創業120年を超える、日本の自動車メーカーでは随一の歴史を持つ会社でもある。大阪にある発動機(エンジン)の会社ということで「ダイハツ」という愛称で呼ばれるようになり、それが社名になったというエピソードも有名なところだ。

 そんな長い歴史を誇るダイハツだが、現在はトヨタの完全子会社となっているのも、ご存じのとおりだ。それでも独立したブランドとして存在感を示しているのは、前述のように軽自動車でのシェアが高いことにあるだろう。

 しかし、ダイハツは軽自動車だけを作っているわけではない。トヨタ・ライズ/ダイハツ・ロッキーやトヨタ・ルーミー/ダイハツ・トールといったコンパクトカーにおけるトヨタとダイハツの姉妹車は、基本的にダイハツが生産している。開発においてもダイハツの知見が採用されていることが多い。

 軽自動車においては、多数のモデルをトヨタとスバルにOEM供給を行っているのもよく知られているところだ。

 そんなダイハツがトヨタとの関係を深めるようになったのは、1967年にトヨタと業務提携をしたことに端を発している。その後、ダイハツはトヨタのコンパクトカー「パブリカ」の受託生産をするようになる。

 受託生産とOEM供給というのは、似ているようでまったく違う概念だ。

 業界によって理解はさまざまだが、少なくとも自動車業界においては、OEM供給は商品の開発から担当していることを意味している。ほとんどのケースにおいて、自社製品をベースに相手先ブランドのエンブレムに変えたものを供給する場合に、OEM供給という表現が使われている。

 意外なクルマがダイハツの工場で生産されていた!

 たとえばトヨタのリッターカー「パッソ」はダイハツ・ブーンの姉妹車で、ダイハツからOEM供給しているモデルである。パッソのカタログやホームページで主要諸元の表を見ると、下のほうに「製造事業者:ダイハツ工業」と書かれているはずで、それこそOEM供給であることの識別ポイントといえる。

 一方で、受託生産においては車両の開発・設計までは依頼する企業が行う。受託する企業は、生産だけを担当するというスタンスになる。たとえばスバルの北米工場では、かつてトヨタ・カムリを作っていたこともあるが、それは典型的な受託生産だ。

 そしてダイハツは、いまでもトヨタ車を受託生産している。そのクルマこそ商用バンとして名高い「プロボックス」だ。

 ダイハツのホームページにおいてプロボックスの車体及び、NR型エンジンの受託生産をしていることが明らかにされている。ただし、プロボックスの主要諸元を見ても「製造事業者:トヨタ自動車」となっているので、ダイハツが関わっていることは意外に知られていないかもしれない。

 トヨタの商用車でいうと、タウンエースもダイハツ製となっている。こちらはダイハツが開発から行い、インドネシアで「グランマックス」として販売しているモデルを日本向けの商用車としてアレンジしたもので、OEM供給といえる。実際、タウンエースの主要諸元表を見ると、「製造事業者:ダイハツ工業」となっていることが確認できるはずだ。

 ちなみに、トヨタ車のなかでも圧倒的なリセールバリューの高さを誇る「ランドクルーザープラド」は、日野自動車が受託生産を行っているモデルだったりする。そもそもランドクルーザー300系についてはトヨタ車体が全面的に担っていたりもする。

 OEM供給と異なり受託生産というのは、グループ内でのリソースの最適化や提携企業の工場稼働率を高めるためなど、技術力だけでなく経営判断的な部分もある、いずれにしても、OEM供給や受託生産といったキーワードと車名を組み合わせて検索すると、意外で興味深い事実が判明するかもしれない。

こんな記事も読まれています

2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
2024年版 「本格派」の高性能オフロード車 10選 道を選ばない欧州 "最強" SUV
AUTOCAR JAPAN
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
BYDが東京工科自動車大学校で初の「EV特別講座」を開催。未来のメカニックたちに伝えたいことと狙いとは
Auto Messe Web
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
夢のように走った「RR」 3台のワークス・シュコダ 130/フェイバリット/120 ラピッド(2) クラス優勝の常連
AUTOCAR JAPAN
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
東欧の「ポルシェ」 刺激的だった廉価ブランドのRR シュコダ130/フェイバリット/120 ラピッド(1)
AUTOCAR JAPAN
【取引先からの不満は事実】日産、下請法違反勧告後の取り組みを説明
【取引先からの不満は事実】日産、下請法違反勧告後の取り組みを説明
driver@web
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
あまり重いと走行不可能! 重い積み荷の巨大トラックは「何トン」まで公道を普通に走ってOK?
WEB CARTOP
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
ホンダが認証不正で会見 対象車種の累計販売は325万台 「遵法性の意識に大きな問題」
日刊自動車新聞
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
“カツカレー”のようなクルマの進化──新型BMW X6 xDrive 35d M Sport試乗記
GQ JAPAN
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
新デザインになった「ゆるキャン△ピングカー」イベント展示とオフィシャルグッズ販売が決定!
乗りものニュース
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
エステバン・オコン、今季限りでアルピーヌを離脱「次の計画はすぐに発表する」
motorsport.com 日本版
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
ルノー「カングー」でこだわりの趣味を満喫!最長1年間貸与のモニターキャンペーン第3弾
グーネット
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
シボレー「コルベット E-RAY」発表 史上初の電動化&AWD車 加速性能は歴代最速に
グーネット
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
ホンダ、新エアロにより最高速は向上も残る課題。新エンジン投入はサマーブレイク後の見込み/第7戦イタリアGP
AUTOSPORT web
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
ザ・ニッポンの高級車の進化──新型トヨタ・クラウン・クロスオーバー試乗記
GQ JAPAN
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
トヨタの豊田章男会長、不正発覚で陳謝 「間違いをした時は一度立ち止まる」 認証プロセス管理の仕組みは年内に構築
日刊自動車新聞
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
ボルボの最新BEV「EX30」の全身に息づく"ほどよきこと"の魅力
@DIME
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
トヨタが発表した不正行為と対象車種の一覧
日刊自動車新聞
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
「5ナンバー車」もはや中途半端? 規格を守る意義 “ちょっと幅出ちゃって3ナンバー”と、実際違いあるか
乗りものニュース

みんなのコメント

82件
  • トヨタ製で「良いクルマ」とされている車両は、大抵は他社製かエンジンがヤマハ製という印象(笑)
  • これって有名なことでしょ。
    スターレットだってダイハツの工場製だったし。
    そしてハイエースやシエンタはエンジンをダイハツが委託生産している。
    あとコメントを見たら、OEMと委託生産がごっちゃになってる人もいるね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

127.4172.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.0206.3万円

中古車を検索
プロボックスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

127.4172.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

30.0206.3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村