現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ノーズ短縮・フル開閉化で挑む、愛しのGL徹底再現!エルエス製名作プラモ「ケンメリGT-X」を4気筒化・前編【モデルカーズ】

ここから本文です

ノーズ短縮・フル開閉化で挑む、愛しのGL徹底再現!エルエス製名作プラモ「ケンメリGT-X」を4気筒化・前編【モデルカーズ】

掲載 9
ノーズ短縮・フル開閉化で挑む、愛しのGL徹底再現!エルエス製名作プラモ「ケンメリGT-X」を4気筒化・前編【モデルカーズ】

4発2ドアはGTと同じリアスタイル

1957年、プリンスの高級セダンとして生まれたスカイライン。当初はトヨペット・クラウンに対抗するような、運転手付きで乗るタイプの高級車であったが、1963年発売の二代目からは車格をひとつ落とし、ファミリー向けセダン市場へと転進した。この二代目において、レース活動に向けた2000GTというモデルも登場、以後長いことスカイラインは4気筒のファミリー向けモデルと、6気筒のGT系モデルの二段構えでその系譜を継いでいくことになる。

いよいよ来たか!5本テールがトレードマークの初代「セリカ LB」前期型(1973年モデル)がハセガワからプラモ化、4月発売予定!!【モデルカーズ】

【画像31枚】スポーティなショートノーズHTとその制作過程を見る!

1972年9月にデビューしたC110型系は四代目スカイラインとなるが、プリンスが日産に吸収されてからのスカイラインとしては三世代目にあたる。このC110スカイラインが、「ケンとメリー」の巧みなコマーシャルによって歴代最大の販売成績を誇る人気モデルとなったことは、今さらあらためて語るまでもないかもしれない。次の五代目・C210型系へとチェンジするまでの5年間で、実に合計67万台を売り上げている。

むろん、いくら宣伝が良くても、クルマそのものが良くなくては売れる訳がない。二、三代目と徐々に強調されてきたスポーツイメージ、そして初代から継承されてきたゴージャスムード、その巧みな融合こそケンメリ大成功の理由であった。豪華なムードは先代よりも若干大柄なボディと、よりアメリカンな印象を強めたボディスタイルからもたらされているが、機構的には先代C10系からほぼ変わりなく、L20型6気筒2Lエンジンに前ストラット/後セミトレのサスペンションという基本コンポーネンツ(これはGT/GT-Xの場合)を受け継いでいる。

一方、4気筒モデルはプリンス直系のG型エンジン(1.6LのG16と1.8LのG18、計2種)を搭載、サスペンションはリアがリーフリジッドとなるが、L型と違いクロスフローのG型は吹け上がりもよく、鼻先の短さによる軽快な走りから、GTよりむしろこちらを好むツウも少なくなかった。4気筒モデルには2ドア・ハードトップと4ドア・セダン、そしてバン/ワゴンの3つのボディが存在(うちバン/ワゴンは4気筒のみ)。セダンでは6気筒の円形テールに対し、4気筒は上下2段に台形を3つずつ並べたテールとすることで、ひと目で分かる差別化がなされていたが、ハードトップでは4気筒も円形テールであった。

前期モデルはG型、後期モデルはL型を搭載
ここでは4気筒モデルに絞って、もう少し詳しく見ていこう。セダンの4気筒モデルは、まず1600は営業車(ガソリン/LPG)、スタンダード、デラックス、スポーティーデラックス、スポーティーGLと大まかに5モデルがあり、1800はスポーティーデラックスとスポーティーGLがあって、全7モデルという構成。ハードトップでは1600はスポーティーデラックスとスポーティーGLがあり、1800はスポーティーGLのみで全7モデル。バンは1600スタンダードと同デラックス、1800デラックスの計3種、ワゴンは1800スポーティーGLのみとなっていた。

エンジンのG16は先代では存在しなかったもので(1.5LのG15があった)、四代目用にG18をベースとして新開発されたユニットであり、最高出力は100psとされている。G18は先代同様に105ps。トランスミッションはスタンダード用に3速MT(コラム)などもあったが、4速MTと3速AT(ニッサンマチック)がメインとなっていた。

スポーティーGLは1.6、1.8ともに4気筒・各排気量の最高グレードとして存在したもので、その名の通りGT系にも通ずるスポーティな装備が売りである。具体的には、タコメーターや大型コンソールボックス、クロック・コンソール(ルームミラー上部に時計を取り付けたもの)、チルト式ステアリング、自動巻き取り機構付きシートベルトといったアイテムが装着された。

1975年10月には、GT系より少し遅れて50年度排出ガス規制適合のためエンジンをL16とL18に変更。これに伴いマイナーチェンジも実施され、円形だったヘッドライト枠が四角形となるなどのリデザインを受けている。このあと翌年3月には1600が、5月には1800が、それぞれ51年度規制適合のため再度変更を受けたが、1977年8月、モデルチェンジにより新型のC210型系へと移行した。

愛車の前期型スポーティーGLを絶版キットで再現!
さて、ケンメリは人気車種であるだけに、当時も今もプラモデル化は数多いのだが、発売されたキットはいずれもGT系あるいはGT-Rであり、4気筒モデルの製品化はない。ただし、GTにしてはちょっとノーズが短いのでは? と思われるキットも存在したが……。ここでご覧いただいている作品は、かつてリリースされたキットの内のひとつ、エルエス製2ドアGT-Xの1/24スケール・プラモデルをベースに、ノーズを縮め、さらにフル開閉化、エンジンも自作再現して制作したものだ。

現在であれば、最新のハセガワ製GT-Xをベースとするのが常識的なアイデアであろうが、この作例制作時はハセガワ製キットは未発売であった。エルエスのこのキットは、時代を考えるとなかなか良好なプロポーションを有しており、そこにあらためてスポットライトを当てる意味も、このベースキット選定にはあったのである。

実は、この作品の作者・森山氏は実際にこの2ドア・ハードトップ1600スポーティーGLを愛車としており、この作品もその個体を再現したものとなっている。そのコダワリの内容については、写真とキャプション、そして追って公開する後編の記事をご参照いただきたい。

こんな記事も読まれています

【跳ね馬4ドアモデルが受賞】 工業デザイン分野の権威ある賞に「フェラーリ・プロサングエ」
【跳ね馬4ドアモデルが受賞】 工業デザイン分野の権威ある賞に「フェラーリ・プロサングエ」
AUTOCAR JAPAN
隣に座る「トナラ―」被害、なんと海外でも多発していた! 「臭いものでブロック」というノウハウも
隣に座る「トナラ―」被害、なんと海外でも多発していた! 「臭いものでブロック」というノウハウも
Merkmal
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
AUTOSPORT web
アロンソ「母国のファンの前で無得点に終わり残念。改善を目指し努力を続ける」:アストンマーティン F1第10戦決勝
アロンソ「母国のファンの前で無得点に終わり残念。改善を目指し努力を続ける」:アストンマーティン F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
雨のなか、同一箇所で計4台がコースオフ。太田格之進「死の恐怖を感じるくらいでした」/SF第3戦SUGO
雨のなか、同一箇所で計4台がコースオフ。太田格之進「死の恐怖を感じるくらいでした」/SF第3戦SUGO
AUTOSPORT web
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
くるまのニュース
工具のハナシ 「スパナ」と「メガネ」どう使い分ける?
工具のハナシ 「スパナ」と「メガネ」どう使い分ける?
バイクのニュース
ヒュルケンベルグ「競争力のあるペースを維持できて満足。今後は予選を改善しないと」:ハース F1第10戦決勝
ヒュルケンベルグ「競争力のあるペースを維持できて満足。今後は予選を改善しないと」:ハース F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
ベストカーWeb
いすゞ「ビークロス」がなぜ今話題に!? カニエ・ウェスト改めYeも愛車として迎え入れたカルトカーの販売台数は?
いすゞ「ビークロス」がなぜ今話題に!? カニエ・ウェスト改めYeも愛車として迎え入れたカルトカーの販売台数は?
Auto Messe Web
スバル、最新モデルに見る「ぶつからないクルマ」を目指した取り組みとは?
スバル、最新モデルに見る「ぶつからないクルマ」を目指した取り組みとは?
driver@web
自動車メーカーとアパレルがコラボ ワールド北青山ビルでファッションショー 内装の廃材などを衣装に
自動車メーカーとアパレルがコラボ ワールド北青山ビルでファッションショー 内装の廃材などを衣装に
日刊自動車新聞
【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
AUTOCAR JAPAN
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
くるまのニュース
1800馬力の電動ハイパーカー、ブガッティ『トゥールビヨン』発表…ヴェイロン 後継車は2026年発売
1800馬力の電動ハイパーカー、ブガッティ『トゥールビヨン』発表…ヴェイロン 後継車は2026年発売
レスポンス
BMW「当面の間」はエンジン車の販売継続 新型EVと同じ外観で生産か
BMW「当面の間」はエンジン車の販売継続 新型EVと同じ外観で生産か
AUTOCAR JAPAN
学生時代の愛車だったホンダ「CR-Xデルソル」を再び購入! バブル期の車だけあって、外装パーツが専用品で入手困難です
学生時代の愛車だったホンダ「CR-Xデルソル」を再び購入! バブル期の車だけあって、外装パーツが専用品で入手困難です
Auto Messe Web
7/25申込締切 モビリティ・ロードマップ2024(自動運転法制を中心に)とモビリティDX戦略
7/25申込締切 モビリティ・ロードマップ2024(自動運転法制を中心に)とモビリティDX戦略
レスポンス

みんなのコメント

9件
  • dar********
    ハコスカ型やケンメリ型が現役で発売されていた当時の販売台数を見ると6気筒の2000GTは全体の三割くらいで後は4気筒のショートノーズだった。6気筒はすごく高い車で新車で買える人は相当なお金持ちだったので安い4気筒を買う人が多かった(それでも他社の同じ排気量の車種に比べると高かった)つまりショートノーズのほうが沢山走っていたが、中古車になるとロングノーズのほうが人気があって良く売れたので今残っているのはロングノーズのほうばかり。かえってショートノーズが珍しくなっている。
  • うしおいまつり
    あんま知られてないがアリストは途中からホイルベースが変わってたりする
    Z32も2シーターと2by2で長さが違う
    マイナー車に目が行くとちょっとした違いが気になるのは当然だわな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.92050.0万円

中古車を検索
スカイラインの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

456.9948.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.92050.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村