見た目はGTS25にクリソツ! 前期GTEとは少し違う!
1800GXiと双璧をなすR32変態グレードの代表格
「BNR32に昂ぶる!」第二世代GT-R専門ショップのチューニング哲学
8代目R32スカイラインの登場は、時代が平成に変わった1989年5月。グレード展開はRB20DET(215ps)搭載のGTS-t/同タイプMと4WDモデルGTS-4、RB20DE(155ps)搭載のGTS/同タイプSで、4ドアセダンにはRB20E(125ps)のGTEと、CA18i(91ps)のGXiも用意された。
1991年8月のマイチェンで内外装が見直され、RB25DE(180ps/23.0kgm)搭載のGTS25を追加。同時に上級志向の新ラインナップ、タイプXシリーズがGTS-t以外のグレードに設けられ、GTEタイプXも登場した。
それを機に始まったのが、日産の仁義なき限定モデル攻勢。GTEタイプXをベースにまずGTE SV(1992年5月)、続いて今回取材したGTEタイプX・V(1992年11月)、さらに日産創立60周年を記念したGT金バッジ仕様のGTE Vセレクション60thアニバーサリー(1993年5月)と、半年ごとに3モデルを放ってきたのだ。
…と、概略だけで話が長くなってしまったが、ここで重要なのは、ボア×ストロークが同じでSOHCゆえ、「名機L20の正統後継機はRB20E」ということ。それはタイプX・Vに限らず、GTEこそがハコスカ以降のGTの系譜をピュアに受け継ぐR32であることを意味する。
極め付けは、ターンフローのL型に対してRB20Eはクロスフロー。つまり、「始めからLYが載ってるようなもの!」と考えると、RB20Eの印象が急激に良くなり、ありがたみも増す…はずだ。
取材車両を見ていく。ヘッドライトは、GTE/同タイプXではメーカーオプション設定だったプロジェクターを装備。GTEタイプX・Vではフォグランプと合わせて標準装備になった。フォグランプ内蔵ハロゲンヘッドライトも嫌いではないが、形状が見直されたフロントバンパーを含めて、こっちの方が今っぽい顔。
それまでオプション設定すらなかった間欠式リヤワイパーを標準装備。基本的に外装はマイチェン時に加わったRB25DE搭載グレード、GTS25に準じたものと思っていい。ただし、ラジオのON/OFFに応じて伸縮するフルオートパワーアンテナを採用するのがGTS以上のグレードとの違い。
標準で15インチアルミホイールを装着。GTS-t系の5穴に対してGTS以下は4穴になる。デザインはS13系シルビア/180SXやA31セフィーロと同じで、上級グレードに採用されるポリッシュリム仕様ってのがポイント。タイヤは標準205/60R15サイズのルマンLM703。
マフラーは楕円サイレンサーを有する左側出しのシングルテール仕様。フィニッシャーで外径を大きく見せているが、マフラーエンドは実はかなり細い。
後期型で仕様変更を受けた箇所は色々あるが、2重レンズを採用したリヤコンビランプもそのひとつ。
ステアリングは同じ3本スポークでも、GTS-tタイプMやGTSタイプSのモノよりもパッド部が大きいタイプ。GTEで革巻きになったのはタイプX・Vが初だ。また、GTS以上はチルト&テレスコ機構が付くがGTE以下はチルトのみ。
メーターはスピードとタコを挟み、右側に油圧&水温計、左側に電圧&燃料系が配置される。
センターコンソールは上からオートエアコン操作スイッチ、オーディオ(純正はカセットデッキ一体AM/FM電子チューナー)、フタ付き小物入れ、シガーライター&灰皿が並ぶ。
5速MTのギヤ比は1~4速がGTS-t系と同じ(3.321/1.902/1.308/1.000)で、5速のみローギヤード化(0.759→0.838)。ファイナル比はGTS-t系の4.363に対してGTEは4.111となる。ちなみに、GTS系とGXiにも5速MTは用意されるけど、ギヤ比が異なる(3.592/2.057/1.361/1.000/0.821)。以上、マニア向け情報。
シートはタイプXシリーズ専用で、Vになると生地が異なる。背もたれには“S”のロゴが刺繍され、運転席には前後独立して座面の高さ調整が可能なデュアルシートリフターを装備する。
後席は身長176cmの自分が座るとヘッドクリアランスがギリギリで、大人が乗るには少し窮屈。センターコンソール後端には後席用の灰皿も用意される。
こんな感じで、GTEや同タイプXとは細かい箇所が微妙に異なるタイプX・V。もし装備の違いだけでグレードを見抜けたら、アナタは間違いなく最強…いや、最狂のR32マニアだ。
■スカイラインGTEタイプX・V
車両型式:HR32
全長×全幅×全高:4580×1695×1340mm
ホイールベース:2615mm
トレッド(F/R):1460/1460mm
車両重量:1240kg
エンジン型式:RB20E
エンジン形式:直6SOHC
ボア×ストローク:φ78.0×69.7mm
排気量:1998cc 圧縮比:9.5:1
最高出力:125ps/5600rpm
最大トルク:17.5kgm/4400rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式:FRマルチリンク
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ(F/R):205/60R15
●TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎(Kentaro HIROSHIMA)
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みんなのコメント
流れる時の中でGTEは時代に淘汰され、GTS-tはドリフト小僧に淘汰され、GT-Rは大事にするオーナーの下でピカピカのまま生き残った。
そして現在、R32はGT-Rでは無く今やGTSの方が街では珍しいのだ。
GTEなんて見てしまった日には、何か1日良い事がありそうな予感さえ感じさせてくれるだろう。
あんだけ走っていたクーペも、走りクルマブーム衰退にそこに追い討ちのリーマンショックで国
のスクラップ証明で新車補助制度の生贄にされてほとんどが消えた。
結果、32はGT-Rのみがまともに残った。
FRターボのGT-S-t(タイプM)は下(出だし)こそかったるいが、理由もなくスクラップにされる
にはあまりにも惜しすぎる名車だった。
整備維持を含めた経済性も含めれば、GT-Rに負けないパフォーマンスがあった。