この記事をまとめると
■過激に見えるカスタムでもすべてが違法改造とは限らない
「シャコタンツライチ」乗りの常識「爪折り」ってそもそも何だった? 最近減ってる理由とは
■カスタムごとに違法とならないためには押さえるべき「要点」がある
■合法での改造範囲は広がったがイベントで目立つには物足りないケースが多い
クルマのカスタムは合法なものも多くなった
自分の愛車を自分好みに仕立てるカスタムは、カーライフを楽しむうえで重要な要素のひとつです。大昔は「改造=悪いこと」という認識だったので、社外品のマフラーに替えただけで即検挙、なんていう時期もありましたが、時代を経るにつれて以前のような迷惑行為も減っていき、徐々にカスタムへの風当たりが緩やかになってきました。カスタムパーツメーカーもコンプライアンスを気にした製品作りを心がけるようになって、全体的に健全な印象になった感があります。
そしてそんな風潮に加えて、諸外国の要請や、規格、規定のグローバル化の流れもあり、クルマを取り巻く規制も徐々に緩和されるようになっています。それらの影響で、いまではカスタムという行為に対して眉間にシワを寄せる人はかなり少なくなったと感じます。
しかし、そんな状況のなかでも、たまに「えっ、それってアリなの!」と驚くようなカスタムが施された車両に遭遇することもあります。そんなときに「あれは合法なのだろうか?」という疑問が浮かぶという人も少なくないのではないでしょうか。
ここでは、そんな「一見過激なカスタムに思えるけど、じつは(要点を押さえれば)合法なんだよ」という例を3つ、ピックアップして紹介してみたいと思います。
タイヤが超ハの字のネガティブキャンバー
公道で見かけた際に「えっ、あれ走っていいの?」と思ってしまう可能性が高いのが、ボディからタイヤやホイールが大胆にハミ出している、通称「鬼キャン車」でしょう。
車両を正面から見たときに、車輪が左右に傾いているのを「キャンバーが付いている」といいます。上部が外に傾いているのが「ポジティブキャンバー(通称:ポジキャン)」、内に傾いているのが「ネガティブキャンバー(通称:ネガキャン)」といいます。そして、常識外れのネガキャンを「鬼キャン」と呼びます。
「スタンスネーション」などの車高短系イベントに行くと、「これで走れるの?」と思ってしまうレベルのキャンバーが付いた車両がゴロゴロ参加していますが、たまに公道でもちょっとビックリするくらいはみ出しているクルマも見かけます。
印象だけではとても“合法”には思えませんが、場合によってはハミ出し自体はOKなこともあるんです。
フェンダーからのタイヤ&ホイールのハミ出しに関してはきっちりと保安基準が定められています。普通の考えではハミ出し自体がダメだと考えますが、実際は“ハミ出してはいけない部分”が決められているんです。
具体的には、「自動車が直進姿勢をとった場合において、車軸中心を含む鉛直面と車軸中心をとおりそれぞれ前方30度及び後方50度に交わる2平面によりはさまれる走行装置の回転部分(タイヤ、ホイール、ステップ、ホイールキャップ等)が当該部分の直上の車体(フェンダー等)より車両の外側方向に突出していないもの。」とあります。
つまり、ホイールの中心を通る垂直軸を、中心を軸に前に30度、後ろに50度傾けた線とフェンダーのアーチで囲まれた扇形の範囲がフェンダー端の垂直ラインからはみ出してはならないということです。逆にいうと、その範囲以外の部分はハミ出しとは見なされないということになるんです。実際には、ホイールの中心から下の部分はフェンダーからハミ出しても大丈夫ということになります。
それに加えて、車検では直進性の確保のために「サイドスリップ」という検査項目があります。キャンバーを大きく付けるとこの値にも確実に影響を及ぼすので、キャンバーに合わせて「トー角」の調整も必要になります。
そして、実際の問題として、その状態が車高短の世界で評価が得られるかという点がありますし、実用の面でブレーキが利きにくかったり、タイヤの片減りなどさまざまな難点を抱えることになるので、合法かどうか以前に覚悟が必要でしょう。
複雑な基準によって合法にも非合法にもなる
往年の「街道レーサー」の象徴のひとつ「サイド出しマフラー」
マフラーの「サイド出し」と聞いてワクワク感が生まれる人は、その昔にレースが大好きだったか、かなりヤンチャしていたかのどちらかでしょう。
1970~1980年くらいにかけて、当時多くのクルマ好きの心を魅了していたツーリングカーレース(市販車をベースに改造したレース)では、排気効率の追求から、助手席のすぐ後ろのボディサイド下部にマフラーの出口を設けるマシンが多く走っていました。
大音量の排気音を奏でながら、シフトダウンのときに派手なバックファイアの炎を上げるシーンに憧れ、改造が大好きなヤンチャ系の人たちがそれを自分のクルマで真似るのが流行りました。その憧れの大きさに加えて、公道では明らかに違反している姿であることと加工の手間の大きさなどから、「サイド出しマフラー=ヤバい(カッコイイ)」という認識がありました。
そこから40年ほどの時が過ぎた2017年の6月に、驚くことに、「ヤバさ」の象徴だったサイド出しマフラーが解禁となりました。解禁以前では「排気管の開口方向に係る基準」という項目があって、大まかにいうと下記の2点が定められていました。
・右向き(または左向き)に開口していないこと ・マフラーカッターの設置角度が車両中心から見て左右30度以内であること
この項目がまるっと撤去されたため、マフラーの開口方向に関する縛りはほぼなくなりました。“あの”サイド出しマフラーが合法的に実現できるようになったんです。
ただし、ハミ出しに関しては明確な規定はないものの、「他の交通の安全を妨げるものはNG」という規定があるので、安全を脅かす恐れがある鋭利な形状は外装全体の規定に沿ってNGですし、いわゆる「竹ヤリ」状態はしっかり図示でNGとされています。
往年の「ヤバい」サイド出しマフラーは、爆音とド車高短とセットだったので、いまの基準に適合したサイド出しがその基準に認められるかどうかは疑問です。
“着地”するほどの低車高を見せつける「エアサス」車
一般に「エアサス」というと、バスやトラックなどでソフトな乗り心地を実現するためのサスペンションシステムという認識の人が多いと思いますが、カスタムの世界で「エアサス」というと、低い車高と実用性を両立させるためのアイテムという認識が強いと思います。
カスタム用の「エアサス」の最大の特徴が、エア圧で車高を任意に調整できるというものです。
車体を支えて路面からのショックを逃がす役割のスプリングの代わりに、ゴム製のエアバッグを備えたのが「エアサス」です。バスなどのエアサスではエアの圧力を高めると乗り心地が硬くなりますが、カスタム系のエアバッグは少し特殊で、エア圧によってエアバッグの長さが変わる構造になっていて、手元のコントローラーで車高を変化させられます。
その機能を活用して、イベントなどの車高を低く見せたいときにはエア圧を低くして車高を限界まで下げ、普段乗りのときは荒れた路面や歩道の乗り上げでも腹を擦らないように、エア圧を高めて車高を上げるという使い方ができます。
さて、この「エアサス」は公道での使用が“合法”なのでしょうか? この点については解釈によって微妙な部分を含んでいますが、基本的には車検証の車高から上下4cmの範囲内で最低地上高より低くできない状態であれば構造変更も必要なく“合法”となるようです。エアサスのキットによってはそういう機能限定の仕様で販売しているものもあるようです。
ですので、車検を通したあとで“着地”できる、あるいは9cm以下の最低地上高に下げられる状態で公道を走るのはNGとなります。
3つの項目すべてにいえるのは、昔だったら真っ先に検挙されるような内容のカスタムが法の範囲内で行えるようになった一方で、イベントなどで「カッコイイ!」「ヤバい!」といわれるような過激なスタイルにするには、車検が通る状態のままでは難しいということです。
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みんなのコメント
オニキャンで上でてなくても下側20ミリ出てたらアウトじゃないの?
地上高だって守ってたら鬼キャン出来なくね?
目障りなんだよ