車の歴史 [2024.08.23 UP]
箱型ミニバンの草分け「ホンダ ステップワゴン」【名車の生い立ち #4】
ボックスタイプのミニバンは、今ではすっかりお馴染みの存在。でも、その草分け的な存在がホンダ ステップワゴンであることはあまり知られていません。1996年に発売され、今年で28年目を迎えたステップワゴンは、時代のニーズに合わせた改良を受けつつ、今なお一線で活躍する人気ミニバン。今回は、そんなステップワゴンの生い立ちを振り返ってみましょう。
▼あの歴史を振り返る「名車の生い立ち」記事一覧
『名車の生い立ち』時代の移り変わりとともに変わりゆく自動車だが、一時代を築いた車は後世まで語り継がれ、やがて「名車」と呼ばれる。ここではそんな、いつの時代も色褪せることなく輝きを放つ名車にスポットライトをあて、歴史を振り返りつつ魅力に迫っていく。www.goo-net.com
乗用車をベースとした画期的コンセプトの初代モデル
初代:1996年 ステップワゴン
今では乗用車がベースのミニバンは一般的ですが、30年ほど前は珍しい存在でした。多人数乗車のモデルといえば商用車がベースのワンボックスカーが主流。これらはエンジンの上に運転席がある、いわゆるキャブオーバーレイアウトを採用しており、駆動方式も後輪駆動を採用していました。そんな常識を覆したのが、ステップワゴンに先駆けて1994年に発売されたホンダ オデッセイ。こちらはアコードをベースとした多人数乗車モデルで、発売当時大きな注目を集めていました。それに続き、1996年に今回のテーマであるステップワゴンがデビューしたのです。
1996年といえば、たまごっちブーム、ゲームソフトのポケットモンスター(ゲームボーイ)が発売された年。そんな時代に誕生したステップワゴンは、全長4605mm、全幅1695mm、全高1830mm(FF車)という大きさで、5ナンバーサイズながらも非常に背の高いパッケージングが特徴でした。オデッセイと同じく乗用車として設計されているため、既存の多人数乗車モデルと比べて広く快適で、瞬く間に大ヒットモデルとなったのです。以降、このパッケージングはボックスタイプのミニバンのスタンダードとなりました。
正統進化で使い勝手をさらに高めた2代目ステップワゴン
2代目:2001年 ステップワゴン
2001年4月にはフルモデルチェンジを受けて2代目ステップワゴンが発売されました。2001年の出来事といえば、小泉政権の発足や、アメリカで同時多発テロがあった年。21世紀に突入し、クルマは高性能よりも高効率やエコが重視されてきました。そんな背景もあり、ステップワゴンは初代の長所を伸ばしていく正統進化のフルモデルチェンジとなったのです。
低床&フラットフロアを採用したことで、室内長は70mm、室内高は15mm、室内幅は40mmもアップ。初代も室内は広々していましたが、2代目はさらに広く快適に進化しました。また、シートアレンジにもこだわり、2列目と3列目を向かい合わせる対座モード、1列目から3列目まで全てを倒せるフルフラットモードなど、4つのモードを用意。AC100V電源も設定したことで使い方も広がり、ファミリーカーの新しいスタンダードを確立したのです。ちょうどこの時代からファミリーカーとしてミニバンが選ばれることが多くなり、空前のミニバンブームが到来しました。
ミニバンなのにスタイリッシュ!? イメチェンを図った3代目
3代目:2004年 ステップワゴン
2000年代に入ると、自動車メーカーは多くのミニバンを投入していきました。街中を走ってる際、前のクルマも隣の車線のクルマもミニバンばかり……。いくら便利とはいえ、こうもミニバンばかりだとユーザーも食傷気味に。各メーカーは、新しいコンセプトのミニバン開発に頭を捻っていたのです。そんななか、2004年に登場したのが3代目ステップワゴン。3代目は、全高を1845mmから1770mmにダウン(FF車)。ハイトなボディが売りのステップワゴンなのに、あえて車高を下げたことが話題となりました。また全長も45mm短縮され、見た目はひとまわり小さくなり、スポーティなルックスを獲得したのです。
とはいえ、低床プラットフォームを追求したことで室内高は1350mmと、先代モデルと変わらない値をキープ。また、2列目と3列目にはミニバン初の自動車用フローリングフロアを設定し、まるで自宅にいるかのような心地よさを実現しました。外観デザインも、吊り目の精悍なヘッドライトを採用し、先代と比べてグッとスポーティになりました。ミニバンは退屈なクルマという先入観を覆し、新たな価値観を持ち込んだのが3代目ステップワゴンなのです。
再びユーティリティ志向に回帰、みんなが楽しめる4代目
4代目:2009年 ステップワゴン
2009年、4代目ステップワゴンが登場しました。この年は鳩山内閣が発足し、WBCを日本が制覇、イチロー選手が大リーグ史上初の9年連続20安打を記録したりと政治やスポーツでの話題が多くあった年。自動車業界でも新型トヨタ プリウスやホンダ インサイトが登場し、エコカーという言葉が盛んに使われた時代でもあります。そんななか登場した4代目ステップワゴンは再び背の高いフォルムに戻り、使い勝手を追求したものになりました。
全長を50mm、全高を45mm拡大することで、室内高は1395mmとクラス最大級のゆとりある室内空間を実現。また、ガラスエリアを拡大したことで開放的なドライブが楽しめるようになりました。パワートレインは2.0L i-VTECを搭載し、クラストップレベルの14.2km/L(10・15モード)という低燃費を実現。広くてエコなミニバンとして生まれ変わったのです。
便利な「わくわくゲート」を採用、アイディア勝負の5代目
5代目:2015年 ステップワゴン
2000年代に盛り上がったミニバンブームも、2010年代に入ると少し落ち着きをみせていました。この頃はSUVブームが到来し、各メーカーは多くのSUVを投入してきた時代。一方ミニバンは広さ、快適性、燃費などを高いレベルで求められるようになっていきます。特にステップワゴンのライバルである日産 セレナやトヨタ ノア/ヴォクシーが非常に好調な売れ行きを見せ、5ナンバーの箱型ミニバンは、3強ひしめく激戦ジャンルとなりました。
これを受け、2015年に発売された5代目ステップワゴンは、ミニバンとしての性能を磨き上げて登場。特に注目なのが、テールゲートを横開きにしてサブドアを備えた独自の「わくわくゲート」を採用したこと。駐車場など狭いスペースでの開閉がスムーズにできるようになり、サブドアにより荷物の出し入れが用意になりました。また3列目シートを左右に分割して床下収納できる「マジックシート」を採用するなど、オリジナリティのある装備を盛り込んだのが特徴です。さらに歩行者検知にも対応する最新のホンダセンシングを導入し、安全性が大きく高められました。
全車3ナンバー化で室内空間を拡大した6代目
6代目:2022年 ステップワゴン
2022年、フルモデルチェンジを受けてステップワゴンは6代目になりました。この時期、売れ筋のジャンルはコンパクト、SUV、そしてミニバンが中心。また電動化モデルの普及も徐々に広がり、BEV(バッテリー式電気自動車)も当たり前の存在になってきました。ステップワゴンではすでに先代モデルの途中で一部グレード(スパーダ)にハイブリッド車を導入していますが、6代目ではスパーダ以外のモデルにもホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を導入。WLTCモード燃費は20.0km/Lと優秀な値をマークしています。
また、ボディサイズを拡大したことも大きなトピック。全幅は全グレード1750mmに達したことで、全車3ナンバー車になりました。全長も4800mm(スパーダは4830mm)にまで拡大され、ボディサイズをひとまわり大型化。このため国内で販売されているホンダ車のなかで過去最大の室内空間を確保したのが大きなトピックです。そのほか、コネクテッドサービス、ホンダセンシングなどの先進装備も与えられ、ミニバンとして文句なしの性能と装備が盛り込まれたのです。
一番印象に残っているステップワゴンはどの世代?
1996年の発売以降、箱型ミニバンの草分けとして人気を博したステップワゴン。各世代それぞれに特色があり、多くの人たちの思い出を運んできました。これからステップワゴンを買うなら、どの世代がいいでしょうか。基本的には、5代目以降が物件豊富で、安全装備や快適装備が充実しているのでおすすめ。また、低車高が売りの3代目をあえて選んでみるのも通な選択でしょう。古いけれどちょっと新しい(?)“ニュークラシック”な2代目以前も面白いかも。あなたはどのステップワゴンが好きですか?
以前の記事はこちら
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