ホンダは2023年8月3日に3代目となる新型N-BOXを公開。デザインや使い勝手がお披露目された。新型の安全装備の進化について、パワーユニット開発責任者を務める秋山佳寛氏にお話を伺った。
●先代はモデル後半でACC(追従クルーズコントロール)を全車速対応としてライバルに追いつきましたが、今回の進化点は?
「一番の変化点はカメラの変更ですね。フロントガラス上方に付いているカメラを広角カメラに変えることによって、画角を広げました。例えば、片側3車線の高速道路で真ん中の車線を走っている時に、左右からカットインで割り込んできたりする場合も、早めに認知ができるので、それに応じて減速をしはじめます。また、ACCの作動中に先行車に追いついた時に、今までのように急にブレーキを踏んだり、先行車がいなくなったら急に加速したり…といった状況でしたが、今回カメラの進化によって改善されています。
新型N-BOXに助手席スーパースライドシート仕様が設定されていない理由
先代のN-BOXでは機能が分かれていて、フロントガラス上部に物体を認識するためのカメラがあって、前方との距離を測るためにバンパー裏(運転席側)にミリ波レーダーがありました。このように役割が分かれていたのですが、新型では1つのカメラで物体と距離を認識でき、しかも広角で認識できるということで1つのカメラに機能を集約させたという状況ですね。この新しいカメラを採用することで先進安全の領域はかなり向上しています。ちなみに、フィットで採用している広角カメラと高速画像処理チップを用いたシステムを適用しています」
●新たに追加された機能は何ですか?
「フィット以上の乗用車系でいうと、近距離衝突軽減ブレーキが付いていますが、今回は軽自動車のNシリーズとしては初めて近距離衝突軽減ブレーキを採用したのがニュースです。
従来のN-BOXではソナーセンサーが後ろに4つ付いていましたが、フロントにはありませんでした。新型ではソナーセンサーをフロントにも4つ追加して、1台分としては8個センサーを付けています。今までは前後に誤発進抑制機能が付いていて、停車時や10km/h以下の低速走行時に前方はミリ波レーダー、後方はソナーセンサーが近距離にある障害物を検知してアクセルペダルを踏み込んだ際の急な発進を防止していました。今回、フロント4つ、リヤ4つのソナーセンサーを使い、駐車時などの低速での前進/後退時に数メートル程度の近距離にある障害物を検知して、ぶつかりそうになった時には自動でブレーキをかけて衝突被害の軽減を図っています。今までの誤発進抑制は、あくまでも抑制するだけなのですが、近距離衝突軽減ブレーキは近距離について危ないと思ったらブレーキをかけにいく機構なので、より安全な方向で進化をしています」
●その他の新たな機能はありますか?
「N-WGNから搭載させていただいている急アクセル抑制機能も、今回N-BOXにオプションで設定しました。システムがアクセル開度と踏み込みの速度から急アクセルと判断すると、加速を抑制します。
お客様に安心・安全で運転していただきたいというのは、私たち作り手側もそうですし、やはりお客様の側からも予防安全には気を遣いたいというニーズは非常に高まっております。ですので、そこについては時代進化を極力取り込ませていただいております」
このように新型N-BOXは小型車のフィットのシステムを利用して先進安全の機能が進化したのである。
〈文=ドライバーWeb編集部〉
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だが、ライバルも様々なアプローチで進化してきているから、キープコンセプトに見える今回のN-BOX、販売は意外と苦戦する可能性もあるね。