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新型ダイハツ・ハイゼット・カーゴ登場! 17年ぶりの進化とは?

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新型ダイハツ・ハイゼット・カーゴ登場! 17年ぶりの進化とは?

12月20日、ダイハツ工業(以下、ダイハツ)は、フルモデルチェンジした「ハイゼット・カーゴ」を発表した。

DNGAの採用

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ハイゼット・シリーズは、1960年に登場したダイハツ初の軽四輪車だ。累計生産台数は750万台以上に達するという。

11代目の新型ハイゼット・カーゴは、ダイハツの商用車として初めて「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」思想に基づき開発された。DNGAとは、「良品廉価」「最小単位を極める」「先進技術をみんなのものに」という3つの価値にこだわり、ダイハツが全社一丸となって取り組んだ新たな挑戦だ。

新型ハイゼット・カーゴは、プラットフォームを一新。トランスミッションに新開発のFR(後輪駆動)用CVTを採用し、燃費、発進性、静粛性等を大幅に向上させたという。小型化によって軽商用車の床下スペースへの搭載を実現した。

エンジンは、従来からのキャリーオーバーである「KF型」と呼ぶ658cc直列3気筒だ。自然吸気モデルは、5MTが46ps/5700Nm、CVTが53ps/7200rpmの最高出力と、最大トルクは同じ60Nm/4000rpmを発揮。ターボモデルはCVTのみで64ps/5700rpmの最高出力と91Nm/2800rpmの最大トルクを発揮する。

駆動方式はFRと4WDを用意。CVT車には、クラス初の電子制御式4WDを採用。スイッチ操作で2WD/4WD AUTO/4WD LOCKの3モードを任意で選べる。4WD AUTOモードでは、路面に合わせて最適な前後駆動力配分を行うことで、悪路や雪道など滑りすい路面での走行時の安定性を確保するとともに、乾燥した路面でのタイトコーナーブレーキング現象※を抑制するという。

※乾燥した舗装路を4WD状態で走行中にハンドルをいっぱいに切って旋回するとブレーキをかけたような状態になること。

ボディはアッパー及びリアアンダーボディ骨格の構造を最適化し、剛性を高めたことで、軽量化と操縦安定性、そして静粛性が向上したという。

足まわりでは、サスペンションジオメトリーを見直し、高剛性ボディと組み合わせることで、荷物を積載した状態でも優れた操縦安定性と快適な乗り心地の実現を図っている。

安全面では、ステレオカメラを使った予防安全機能「スマートアシスト」を標準装備する。衝突回避支援ブレーキ機能・衝突警報機能の対応速度を向上させ、かつ従来の車両・歩行者にくわえ、二輪車・自転車も認識の対象に追加、夜間の歩行者検知も可能になった。車線逸脱抑制制御機能、路側逸脱警報機能、ふらつき警報、標識認識機能なども追加している。ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)をMT車にも搭載するなど、大幅に機能が強化された。

オプションで、「スマートインナーミラー」も選べるようになった。リアに設置したカメラの映像を映し出す、このクラス初採用のデジタルミラーによって、荷物満載時や夜間の視界不良時も後方視界を確保する。鏡面モードとデジタルモードの切り替えも出来る。

個性的なデッキバンも設定

エクステリアは、シンプルで力強いデザインを採用。フロントバンパーを上下2分割構造とし、ロワーバンパーのみの交換も可能になったため、修理時の経済性が高まった。リアのコーポレートマークと車名マークの位置を右側に変更して、広告スペースをより広く確保したというのが、いかにも商用車らしい。

ボディカラーは「アイスグリーン」、「シャイニングホワイトパール」、「トニコオレンジメタリック」の3色を新設定し、全7色から選べる。

荷室はクラス最大の積載スペースを誇る。車体側面やバックドアの傾きを限界まで立たせ、車体をスクエア化したことで、2名乗車時の荷室は、長さ1915mm×幅1270mm×高さ1250mmを実現。フロントピラーを立たせたことで前席の頭上スペースを拡大した。

リアシートは、構造の見直しにより格納性が大幅に向上。格納すると、荷室とフラットになる。荷物の取り付けや固定に便利な荷室ナット(「ユースフルナット」)は従来からの装備。グレードによっては最大で約2倍に増えているという。

インパネまわりは形状を見直し、小物を置くのに便利なアッパートレイを新設。拡大した室内の頭上スペースを活用し、オーバーヘッドシェルフも新設した。大型化されたメーターは視認性が向上。新しいシート表皮は耐久性が高まったという。

快適装備には、キーを取り出すことなくドアの開閉やエンジン始動が可能なキーフリーシステム&プッシュボタンスタートをクラス初採用。パワースライドドアやスライドドアイージークローザー(両側)もクラス初採用したことで、使い勝手を高めた。

一部グレードにはオプションで、9インチ、または6.8インチのディスプレイオーディオを設定。スマートフォンとの連携機能も搭載し、Android AutoやApple CarPlayに対応する。

派生モデルとして「ハイゼット・デッキバン」も従来同様、設定される。上屋がない荷室は、“荷台”として使える。ダイハツ独自の商品で、プレスリリースには「工事現場等で汚れた道具や濡れた荷物や、高さのあるかさ張る荷物をそのまま荷台に積載可能」と、書かれている。

新型ハイゼット・カーゴの価格は、104万5000~160万6000円。ハイゼット・デッキバンは132万~170万5000円。このほかに福祉車両モデルも用意される。

予防安全機能を標準化するなど、17年ぶりのフルモデルチェンジによって機能性は大幅に高まった。商用車とはいえ、一般オーナーが購入して、レジャーなどに使い倒すのもアリだろう。より快適性を高めた「アトレー」も同時にモデルチェンジを受けたが、あえてシンプルなハイゼット・カーゴを選んで、自分好みに仕立てるのも面白い。実際、ホンダの「N-VAN」では、一般ユーザーが購入し、カスタマイズを楽しんでいるケースもある。

筆者なら、ホワイトのハイゼット・デッキバンのボディサイドに、ウッドパネルを貼り付け、アメ車のステーションワゴンっぽく仕立てたい。それで、荷台にサーフボードを載せて走ったらカッコいいのでは? と、思う。

文・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

3件
  • 車間距離が足りない人に合わせる必要はない。
    自業自得。
  • 後続車からテールランプが見えづらいのをなんとかして欲しい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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