意外と知らない派生車種のクーペ
1980年代から1990年代、各メーカーは多くのクーペをラインアップしていました。現在でも人気の高いモデルも多く存在したこの年代のクーペたちですが、派生車種として登場したクーペのなかには意外と存在が知られていないモデルもあります。今回はそんな「えっ! あのシリーズにクーペがあったの?」と思わせるクーペたちをご紹介。
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トヨタ・コロナクーペ
1985年にコロナファミリーの一員として登場したのがコロナクーペ。コロナの名を冠してはいるものの、中身は同時期に販売されていたセリカと共通する部分が多く、セリカの姉妹車とされています。セリカがファストバッククーペだったのに対して、コロナはノッチバックを採用。同時期に販売されていたAE86の2ドアと3ドアと同じような棲み分けとなっていました。
しかし、セリカがモータースポーツシーンで活躍する一方、姉妹車であるコロナクーペは特段目立った活躍はありませんでした。コロナという名前がそれまでのファミリーセダンなイメージを与えてしまったのか、1代限りでラインアップから消えています。
トヨタ・セプタークーペ
北米市場で販売していたカムリの日本仕様車として、1992年から日本市場での販売が開始されたセプター。まずはじめにステーションワゴン、続いてセダンと販売を開始し、セプターファミリーで最後に登場したのがこのクーペでした。
アメリカ生まれのこのクーペ、全長は4780mmというなかなかのビッグサイズで、後席もゆったりとした空間を確保。上級グレードには本革シートが用意され、スーパーライブサウンドシステムが標準装備となっているなど、スペシャリティカーとしての実力は十分に秘めていました。しかし、エクステリアデザインがセダンに近かったためか、あまりヒットせず。
そのほかのセプターファミリーも不発に終わってしまい、約4年という短い期間で日本市場からその名を消してしまいました。
ホンダ・レジェンドクーペ
1980年代から1990年代にかけてのホンダのクーペと言えば、プレリュードやインテグラなどスペシャリティカーもしくはスポーツモデルを思い浮かべる人が多いはず。しかし、ホンダのフラッグシップモデルレジェンドにも、初代と2代目にクーペがラインアップされていました。
4ドアに遅れること約1年半後に登場したクーペは、「レジェンド2ドアハードトップ」としてラインアップに追加されました。
高級パーソナルカーと銘打ったこのモデルは2.7L V6エンジンを搭載し、本革を用いたパワーシートや標準装備となるサンルーフ、全輪で左右独立制御をするABSなど装備面でもメカニズム面でも最先端を行っていました。 続く2代目には「レジェンドクーペ」として1991年に登場。エンジンは3.2Lへと拡大し、先代モデル同様の豪華な装備はそのままに、新世代装備としてナビゲーションシステムが純正で用意されていました。
しかし、バブル崩壊とともに高級クーペ市場が縮小してしまったためか、3代目以降レジェンドはセダンのみのラインアップとなってしまいました。
日産サニーRZ-1
6代目サニーの派生車種として、1986年にデビューしたサニーRZ-1。エッジの効いたコンパクトなボディは、スポーティな雰囲気抜群の印象に仕上がっていますが、基本的にはセダンと同じメカニズムを採用しています。
しかし、モデルライフ途中から新開発のツインカムエンジンCA16DEを搭載したグレードを追加。専用エアロパーツやバケットシートなどを装備したツインカムNISMOも用意され、一気にスポーティなモデルへと変貌を遂げました。
しかしながら投入された新開発エンジンも、他社の同排気量スポーツエンジンと比べると非力で苦戦を強いられてしまいました。
1980年代から1990年代はさまざまなクーペが誕生し、名作の陰に迷作ありというような時代でもありました。中古車市場で今回紹介したモデルを見つけれれば、相当レアと言ってもいいでしょう。
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みんなのコメント
アコードクーペも、いい感じだった。
当時ホンダが資本・技術救済していたローバーのクーペにも転用されていたはず。
3代目も悪くなかったですが、いささかアメリカンになりすぎたのとバブル崩壊とで、評価もセールスも残念な結果に。