現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > まさかのメーカー鞍替え!! 理由はガソリン車の設定!? ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

ここから本文です

まさかのメーカー鞍替え!! 理由はガソリン車の設定!? ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

掲載 42
まさかのメーカー鞍替え!!  理由はガソリン車の設定!?  ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

 スズキのミニバンといえばランディ。当初はスズキ エブリイの登録車というカタチでエブリイランディという名前であった。だが2000年代からセレナのOEMモデルに大変身。そして2022年に突如として新型ノアがベースに変更されたのだ!!

 どうして今……と思うとともに、なんでずーーっとラインアップし続けるのか!? 謎深きランディとはなんなんだ……。

まさかのメーカー鞍替え!! 理由はガソリン車の設定!? ランディはなぜセレナからノアに変わったのか

文/小鮒康一、写真/SUZUKI、TOYOTA

■元々は軽バンの乗用車版だった! 廃盤後の受け皿としてセレナを

2022年8月に登場した新型スズキ ランディ。OEM供給元が日産 セレナからトヨタ ノアに変更となった

 7月28日にひっそりとフルモデルチェンジを発表したスズキの3列シートミニバンであるランディ。よほどのマニアでない限り、その存在を知らないという人も多いかもしれない。

 というのもこのランディはスズキが生産しているモデルではなく、他メーカーが生産したもののOEM供給を受け、スズキブランドの車両として販売しているものなのである。

 そのランディの源流を辿ると、1999年6月に登場したエブリイ+(プラス)に行き当たる。このモデルは車名の通り軽ワンボックスのエブリイをベースに1.3Lのエンジンとボディ外板の大型化によって普通車とし、7人分のシートを備えたものだった。

 そして2001年のマイナーチェンジのタイミングで車名をエブリイランディへと改めて、2005年まで生産・販売が続けられていた。

 結局エブリイベースの3列シート車はこの1世代で幕を閉じているのだが、その後に3列シート車を購入したユーザーの受け皿がないのも困る……ということでOEM車として誕生したのがランディというワケなのだ。

■ハイウェイスターもe-POWERもなし!! 5ナンバー死守してきたランディ

2007年登場の初代スズキ ランディ。3代目日産 セレナがベースとなっている

 この初代ランディは2007年に登場し、ベースとなったのは日産セレナの3代目モデル。

 もともとコンパクトな3列シート車のエブリイランディの後継車種ということもあって、価格の高くなるエアロ仕様(日産でいうところのセレナ ハイウェイスター)などは設定されず、スタンダードなグレードのみの展開となっていた。

 その後、セレナのモデルチェンジと共にランディもモデルチェンジを重ね、2016年には5代目のセレナをベースとした3代目ランディが登場する。

 ここでも当然ハイウェイスターに準ずるグレードは存在せず、スタンダードなラインアップを死守していたのだが、2018年2月にセレナに新たなパワートレインが追加されることになる。

 それが近年の日産では大ヒットパワートレインとなった「e-POWER」モデルだ。このe-POWERモデルはハイウェイスターだけでなく通常のモデルにも設定されていたのだが、結局ランディには設定されることはなく、残念がるスズキ販売店スタッフも多くいたようだ。

■5代目セレナは販売中ながら、ランディだけフルモデルチェンジ!?

 結局、現在も日産セレナは5代目モデルが継続販売中となっているが、2022年7月にランディだけフルモデルチェンジを発表。これはどういうことかとチェックしてみると、なんとOEM車であることは変わらないものの、そのベースがセレナから今年発売されたばかりのトヨタのノアになっていたのだった。

 ノアがベースとなった新型ランディは、引き続きエアロ仕様こそ設定されないが、ついに念願とも言えるストロングハイブリッド仕様がラインナップに追加(セレナ時代もマイルドハイブリッド仕様は存在していた)。

 これによって販売店としても積極的にユーザーにオススメできる3列シート車が登場したことになったのである。

■ノアにしたのはガソリンモデルもあるから!? しかもノアより納車早いゾ

新たにスズキ ランディのベースとなったトヨタ ノア。e-POWER専売となるウワサがあるセレナから、ガソリンモデルが存続するノアに白羽の矢をたてたというのがランディのOEM供給元変更の真相か?

 ではなぜこのタイミングでOEMのベースをセレナからノアに変更したのだろうか? 別にスズキと日産の協力関係が失われたというワケではなく、現在でもスズキから日産へエブリイ/キャリイをベースとしたクリッパーシリーズがOEM供給されている。

 ただ、スズキとトヨタも2019年に資本提携を結んでおり、日本国外ではスズキはトヨタからカローラツーリングをスウェイスとして、RAV4 PHVをアクロスとして販売している。

 また、トヨタはスズキからバレーノをベースとしたスターレット/グランツァや、ビターラブレッツァ(エスクードの兄弟車)をアーバンクルーザーとして販売するなど、両社でOEMをし合う関係となっているのだ。

 そういったスズキとトヨタ両社の協力関係もあったことや、間もなくフルモデルチェンジがウワサされるセレナがノートと同じようにe-POWER専売車となるという話も影響したのではないだろうか。

 確かにスズキとしても3列シート車のストロングハイブリッド仕様は念願の1台であることは間違いないが、その一方で買いやすい価格帯となるガソリンエンジンモデルもエブリイランディ時代からのユーザーを考えるとラインアップしておきたいというのが本音。

 そのため、電動パワートレイン専用となってベース価格のアップが不可避となるセレナではなく、ガソリンモデルもラインアップするノアをベースとしたOEMモデルに切り替えたというのが真相ではないかと筆者は考えるのだ。

 いずれにしてもクルマを購入するユーザー側としては魅力的なモデルが増えることは大歓迎。

 実際新型ランディはノアと若干の装備差はあるものの、そこを気にしないというのであればノアよりも早く納車される可能性もあるということで、いち早く欲しいと考えている人はノアと共にランディも検討してみるのもアリかもしれない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ラリージャパンで競技区間進入の一般車、スタッフの制止振り切り検問突破していたことが明らかに。実行委員会は被害届を提出予定
ラリージャパンで競技区間進入の一般車、スタッフの制止振り切り検問突破していたことが明らかに。実行委員会は被害届を提出予定
motorsport.com 日本版
ラッセル、予想外のポールポジションに歓喜。コースイン遅らせる判断が奏功「フロントロウの自信はあったけどね!」
ラッセル、予想外のポールポジションに歓喜。コースイン遅らせる判断が奏功「フロントロウの自信はあったけどね!」
motorsport.com 日本版
中型トラックの枠を超えた「超過酷仕様」!フォード レンジャー スーパーデューティ、2026年発売へ
中型トラックの枠を超えた「超過酷仕様」!フォード レンジャー スーパーデューティ、2026年発売へ
レスポンス
なんじゃこの「付け髭」感! デザイナーの意思をガン無視した「5マイルバンパー」はアリかナシか?
なんじゃこの「付け髭」感! デザイナーの意思をガン無視した「5マイルバンパー」はアリかナシか?
WEB CARTOP
超イケてる新型ムラーノをデザインのプロが分析! 個性を主張する「デジタルVモーション」の使いすぎには要注意
超イケてる新型ムラーノをデザインのプロが分析! 個性を主張する「デジタルVモーション」の使いすぎには要注意
WEB CARTOP
女性チームのアイアン・デイムスがポルシェにスイッチ。LMGT3初年度はランボルギーニを使用
女性チームのアイアン・デイムスがポルシェにスイッチ。LMGT3初年度はランボルギーニを使用
AUTOSPORT web
角田裕毅、ラスベガスで躍動し予選7番手「ミスター・ガスリーには離されたけど……アタックには満足。良いフィードバックもできている」
角田裕毅、ラスベガスで躍動し予選7番手「ミスター・ガスリーには離されたけど……アタックには満足。良いフィードバックもできている」
motorsport.com 日本版
まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
くるまのニュース
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
レスポンス
「日産 GT-R  プレミアム エディション Tスペック」は、諦めない!不屈の国産スポーツカー、未だ一級品の証し【新型車試乗】
「日産 GT-R プレミアム エディション Tスペック」は、諦めない!不屈の国産スポーツカー、未だ一級品の証し【新型車試乗】
Webモーターマガジン
AM放送が聴けない「電気自動車」が数多く存在! FMラジオは搭載されているのになぜ?
AM放送が聴けない「電気自動車」が数多く存在! FMラジオは搭載されているのになぜ?
THE EV TIMES
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
レスポンス
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
LE VOLANT CARSMEET WEB
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.11.23)
今週、話題になったクルマのニュース4選(2024.11.23)
@DIME
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
motorsport.com 日本版
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
くるまのニュース
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
バイクのニュース
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
AUTOSPORT web

みんなのコメント

42件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

310.6332.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.9389.0万円

中古車を検索
ランディの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

310.6332.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

29.9389.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村