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電動車の弱点は意外なところにあり!? 暑がりのライターが心配するEVの「エアコンの効き」はどうなるのか問題

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電動車の弱点は意外なところにあり!? 暑がりのライターが心配するEVの「エアコンの効き」はどうなるのか問題

 この記事をまとめると

■発売から6年を経過してJPNタクシーをかなり見かけるようになった

EVのバッテリーを交換式にすれば充電待ち時間なくなるじゃん! が「画期的アイディア」とならないワケ

■HEVが苦手としている冷暖房の効きに関してもJPNタクシーは違和感が少ない

■クルマの冷暖房の効きに関する話題は、今後登場が増えるBEVでも気になるテーマだ

 JPNタクシーの匠グレードはシートヒーターを標準装備する

 2017年に発売となった、トヨタJPNタクシー。すでにその時点で日産Y31セドリックタクシーは生産終了となっており、代わりに当時はNV200タクシーを日産はラインアップしていた。そして、トヨタも“タクシー=クラウン”という長い歴史に終止符を打ち、リヤドアにスライドドアを採用したMPV(多目的車)スタイルのJPNタクシーに、日本のタクシー車両は事実上引き継がれたことになった。

 2023年になって6年目を迎えると、東京都内ではすっかりクラウン・コンフォートやクラウン・セダンのタクシーも少なくなり、法人タクシーに限っていえば、JPNタクシーばかりとなっている。

 そのJPNタクシーに、寒さの厳しかった2022年師走のある日に都内で乗ると、ドライバーが「お客さん、何か感じませんか?」というので、「?」といった表情をしていると、「シート温かくないですか?」と教えてくれた。

 確かに言われてみるとシートが温かい、乗車したJPNタクシーは上級グレード“匠”となるので、リヤシートヒーターが標準装備されているのである。どうもこのドライバーは、最近リヤシートヒーターの存在を知った様子。聞いてみると、急に寒くなってきたので使ってみると、乗客にえらく好評だとうれしそうに話してくれた。

 クラウンタクシー時代には、メインとなるいわゆるスタンダードやデラックスグレードでは、シート表皮はビニールレザーとなり、布地のフルシートカバーをかけていればまだしも、レースのハーフシートカバー(上半分だけ)のみのタクシーに冬に乗ると、車内に暖房が効いているとはいえ、ビニールレザーシートに座ったときになんとなく“ひんやり”と感じたのを覚えている。

 JPNタクシーの匠グレードは合成皮革のシート(助手席・後席)を採用しているが乗り込んだときの“違和感”がなかった。

 電動化するクルマの冷暖房能力が非常に気になる

 そのメカニズムから、どうしても純ICE(内燃エンジン)搭載車に比べると冷暖房能力に不満を持つ人も多いのがHEV。HEV(ハイブリッド車)ユーザーならば、必須装備ともいえるのがシートヒーターだ。トヨタでは、HEVで寒冷地仕様を選ぶとPTCヒーター(電熱線補助ヒーター)を採用して性能アップを図っているようだが、降雪地域などでなくてもPTCヒーターが欲しくて寒冷地仕様をメーカーオプション選択する人も多いと聞いている。

 東南アジアのタイでは過去に3代目トヨタ・プリウスを現地生産して販売していた。タイではタクシーはカローラセダンが圧倒的に多いのだが、HEVという当時では先進性のかなり高いプリウスをタクシーとして多数導入したのだが、年中高温多湿のタイでは「エアコンの効きが悪い」と利用者からのクレームも多く、そして実際に所有して使っているユーザーからも同様の問い合わせが多かったようで、あっけなく現地生産が終了したと聞いたことがある(いまでは当時より空調能力も向上し、タイでも新車ではHEVが多くラインアップされている)。

 そもそも純ICE搭載車でも、アメリカの南カリフォルニアに住んでいる日本人からは「日本車はエアコンの効きが悪い」といわれたことがある。初代クライスラー・ネオンには、ジープ・チェロキーと同じエアコンユニットが搭載されていると説明を受け、実際、酷暑の日にマニュアルエアコンの温度調節ダイヤルを一番寒くなるところに合わせて高速道路を走っていたら、空調ルーバーから白い冷気が出てきて驚いたことがある。

 小型車の多い日本車で、高温多湿の夏に都市部では渋滞も多い日本で故障なく走らせるために、そして早い時期からオートエアコンが当たり前のように装着され、きめ細かい調整にこだわる日本人に配慮がされた日本車のエアコンは、ある意味“効きが悪い”のかもしれない。ただ、軽自動車にエアコン、しかもオートエアコンまでもが標準装備できる技術力は、まさに日本メーカーでしかできないものともいわれている。

 このような“クルマの冷暖房”の話題は、当然ながら、いまどきはホットな話題となっているBEV(バッテリー電気自動車)にもあてはまる話。技術の進歩により、ICE車並みの冷暖房能力を環境負荷を少なく将来的には持つことができるのか、それとも「そもそも気候変動対策で車両の純電動化が進んでいるのだからある程度我慢しろ」となるのか、暑がりの筆者としては非常に気になるテーマだと感じている。

文:WEB CARTOP 小林敦志
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みんなのコメント

46件
  • BEVの問題は電欠になった時なんですよね
    停車中でもエアコンやナビなどのアクセサリーに自働車の制御電源、
    駆動バッテリーの冷却など電力消費量は多く
    街乗りなら良いが遠出となるとバッテリー容量がまだまだ心細いですね
  • 消費電力増!
    空調使うだけで!
    残量減!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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