サスペンションのスプリングは、コイルやリーフだけではない。現代ではあまり見られなくなったが、かつてはスポーツカーのサスペンションに採用された例もある「トーションバースプリング」。ここでは、多くのメリットを持ったというトーションバースプリングの特徴を解説していこう。
トーションバースプリングは棒状の鋼をねじる構造
トーションバースプリングは、サスペンションなどに使われる形式のひとつで、バネ鋼を棒状のまま使う構造となっている。路面からの入力をタイヤを通じてサスペンションが受けると、バネ鋼がねじられることによって、弾性を発揮する仕組みとなっているのだ。
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トーションバーの直径が細いほど、また長いほど柔らかいスプリングレートとなる。省スペースのために、トーションバーを二重構造として、短いスペースで必要なレートを確保する工夫や、軽量化のために中空パイプを使用した例もある。トーションバーの採用はサスペンションだけでなく、いわゆるスタビライザーも一種のトーションバースプリングと言える。
デメリットとしては、ねじれ角が大きくなると急にスプリングが硬くなり、乗り心地に悪い影響を与えることがある。一般的なねじれ角は、プラスマイナス20度程度で、この範囲では荷重とたわみの量が比例する線形特性を持ったスプリングとして使用できる。
この形式のスプリングは、現在はあまり見られなくなったが、かつては先進的なサスペンションとして使われていた。構造的には、高さを抑えられることが大きなメリットで、スペースを有効に使いたいクルマにも向いている。
トーションバースプリングを利用したクルマの代表としては、まず1958年登場のスバル360が挙げられる。前後ともトレーリングアーム形式のサスペンションで、コンパクトな中にも大人4人が乗れるスペースと良好な乗り心地を確保できたのはトーションバースプリングのおかげが大きい。
1983年に登場したホンダ シビック/バラードスポーツ CR-Xのフロントスプリングとしても採用され、スポーティであると同時に、このクルマの場合はノーマルのままでも車高調整ができることで、スポーツ走行をするユーザーに喜ばれた。事情を知らない人が足まわりを見て「このクルマ、スプリングがない!」と驚かれたという逸話もある。それだけコンパクトに収められるということでもある。
外国車では、1964年に登場したポルシェ911もこの方式を採用し、スポーツカーらしくフロントの車高を抑えることに成功している。(文:Webモーターマガジン編集部 飯嶋洋治)
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みんなのコメント
昭和59年Siセミリトラのセミリトラ
軽かったしよく走ったなぁ。
サイドブレーキ引いてよく遊んでました。
いい車だったなぁ。
今の時代で乗りたい車です。