■完成度が高いロングセラーのコンパクトカーが魅力的
2020年2月にホンダ「フィット」、同年12月に日産「ノート」、2021年7月にトヨタ「アクア」と、各メーカーを代表するコンパクトカーのフルモデルチェンジが相次いでおこなわれました。
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しかし新型コロナの影響で半導体供給不足による新車の納期遅れや、性能が上がった分、新車の価格も上昇傾向であることなど、新車購入へのハードルが上がっているといえそうです。
そこで、優良なコンパクトカーの新型が出揃った今だからこそ、あえて先代モデルのハイブリッドモデルを中古で購入するのも良さそうです。
もちろん新型のほうが走行性能も安全装備もブラッシュアップされ魅力的なのは当然なのですが、優良コンパクトは基本設計の高さからロングセラーモデルも多く、それだけメカニズム的にも完成度が高いとも言えます。
高い実用性、ハイブリッドによる優れた環境性能、さらに新型にも劣らない安全性などを兼ね備えている優良コンパクトの先代モデルとしてオススメのクルマを3台紹介します。
●トヨタ「アクア」(初代)
世界初の量産ハイブリッド車として登場したトヨタ「プリウス」と並び、ハイブリッドの普及に貢献したのがトヨタ「アクア」ですが、2021年に10年ぶりに2代目へと進化しました。
初代アクアはまだハイブリッドが珍しかった2011年に、「5ナンバーサイズのハイブリッド専用モデル」として誕生。
全長3995mm×全幅1695mm×全高1445mmというコンパクトなハッチバックスタイルにフロントウインドウを寝かせた「ワンモーションフォルム」を採用。空気抵抗を示すCd値はスポーツカー顔負けの0.28を達成しています。
パワーユニットは、2代目プリウスに採用された1.5リッターのハイブリッドユニットをさらに小型・軽量化させた「THS-II」を搭載。1080kgの軽量ボディとも相まって、35.4km/L(JC08モード)という低燃費を200万円前後の手頃な価格帯で提供、一気にハイブリッドの普及が広まったといわれています。
初代アクア最大の魅力は、ハイブリッドを意識させないクセの無さでしょう。誰もが違和感なく乗ることができ、取り回し性も良好。
2度のマイナーチェンジや複数回の一部改良が実施され、完成度の高いモデルとして幅広い層から支持されました。
初代アクアの中古車は、10年近く前の初期モデルに関しては15万円からという格安の値札が付いているケースもありますが、実際は諸経費を入れるとコミコミ50万円あたりが最低ラインでしょう。
100万円の予算があれば、走行距離や装備内容などでじっくり選べるというタマ数の多さを誇っています。
■ハイブリッドモデル追加で人気を高めた日産「ノート」
●日産「ノート e-POWER」(2代目)
日産の優良コンパクトカーでありロングセラーモデルとして人気を誇るのが2代目「ノート」です。
初代ノートは当時の「マーチ」のプラットフォームなどを活用したトールワゴンでしたが、2012年にフルモデルチェンジ。洗練されたデザインのコンパクトカーとして人気モデルとなりました。
全長4100mm×全幅1695mm×全高1525mmという扱いやすいサイズの2代目ノートには、当初1.2リッター直列3気筒エンジン+スーパーチャージャーというパワーユニットを搭載。
見た目以上に広い車内や、合皮レザーで高級感を演出した「メダリスト」グレードなどもあって、コンパクトだけれどチープじゃないというイメージ戦略が成功し、着実に売り上げを伸ばしていきました。
そして2016年に「ノート e-POWER」を追加。発電用エンジンとモーターを組み合わせたシリーズ式ハイブリッドシステムを搭載し、「e-POWER」という新しい付加価値で、34.0km/L(JC08モード)という低燃費を記録し、月間登録台数1位を記録するほどの人気モデルとなりました。
2020年12月のフルモデルチェンジでノートはe-POWER専用モデルとして3代目へ移行。さらに、上級志向の「ノート オーラ」も誕生しています。
ノート e-POWERの中古車相場は、2016年式でコミコミ80万円からの相場となっています。
150万円前後まで予算を拡大すれば、かなり程度のいい2代目のノート e-POWERが狙えるでしょう。
●ホンダ「フィット ハイブリッド」(3代目)
ホンダの優良コンパクトカーとして、高い人気を誇っているのが「フィット」です。
初代フィットは、「ロゴ」の後継として2001年に誕生。ホンダの特許技術「センタータンクレイアウト」を採用し、見た目以上の広々とした車内空間を実現しました。
低燃費と優れた走行性能の両立を目指し、2002年には国内の販売台数1位に輝くほどの大ヒットモデルとなっています。
2007年にはキープコンセプトの2代目へとフルモデルチェンジ。初代と比べるとひと回り大きくなりましたが、5ナンバーサイズに納めた使い勝手のいいコンパクトカーとして、さらに販売台数を順調に伸ばしています。
そして2013年にフルモデルチェンジした3代目フィットは、ガソリン車とハイブリッド車が同時に登場。
ヒットしたそれまでのモデルの面影を感じさせない、「ジェイド」や「グレース」と同じ意匠の新たなフロントフェイスを採用しました。
全長3990mm×全幅1695mm×全高1525mmという扱いやすいサイズと、1.5リッターエンジン+モーターに7速DCTを組み合わせたハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」を搭載し、34.0km/L(JC08モード)という低燃費を実現するなど、かなり優良なコンパクトカーでした。
2020年にフルモデルチェンジした4代目は、ハイブリッドシステムに2モーターの「e:HEV」を搭載。また、それまでのフィットとは一線を画す、親しみやすいフロントマスクを採用しています。
改めて3代目を見ると、これはこれで完成度が高いといえます。現行モデルの4代目はファミリー路線へと変更した印象を受け、スポーティなデザインの3代目のほうが、カッコ良さを感じさせます。
3代目フィットの中古車相場は、2013年から2016年までの前期型は40万円から、2017年のマイナーチェンジ以降の後期モデルになると90万円前後から探せます。
あとは好みのホイール&タイヤなどを履かせて10万円程度と考えると、100万円の予算でスポーティな優良コンパクトカーに乗ることができます。
※ ※ ※
先代モデルとはいえ、今回紹介した3車はどれもが人気モデルであり、実用性も経済性も安全性も高次元でバランスよく作られた優秀なコンパクトカーです。
しかも中古車価格は現在の新車価格と比べるとかなり割安で、はじめてのマイカーを探している初心者にとっても最適なチョイスだといえそうです。
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みんなのコメント
アクアは分かるが、
ノートならDIG-Sか街乗りだけなら1.2のNAがお買い得フィットもDCTトラブルだらけで、選ぶなら純ガソリンの後期の1.3GLホンダセンシング