現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > X7は最新BMWラインナップが誇る絢爛豪華なSUVである

ここから本文です

X7は最新BMWラインナップが誇る絢爛豪華なSUVである

掲載 更新
X7は最新BMWラインナップが誇る絢爛豪華なSUVである

BMWの最上級SUVにラインナップされるラグジュアリーモデルがX7だ。大型のキドニーグリルに迫力満点のボディサイズ、最新のインフォテインメントシステムを採用したインパネなどまさにBMWのフラッグシップSUVに相応しいモデルに仕上がっていた。REPORT◉島下泰久(Yasuhisa Shimashita) PHOTO◉BMW AG※本記事は『GENROQ』2019年5月号の記事を再編集・再構成したものです。

BMW製SUVの最高峰

文武両道のスペシャリティクーペ、BMW M850i xドライブ クーペ

 BMWのスポーツ・アクティビティ・ヴィークルと呼ぶSUVラインナップの最高峰として新たに登場したX7は、全長5151×全幅2000×全高1805mmという堂々たる体躯を誇る。しかも左右が連結された過去最大級のキドニーグリル、その大きさをさらに強調する天地に薄いLEDヘッドランプなどによって構成されたフロントマスクは迫力十分だから、試乗の舞台となったアメリカ、しかもピックアップトラックが闊歩する南部の街ではそれほどでもないかと思ってしまうが、きっと日本の街中では、相当な存在感を発揮するに違いない。

 最新のデジタルコクピットを採用したインテリアは、ダッシュボードなどにX5との共通点もあるものの、よりラグジュアリーな雰囲気で仕立てられている。十分なスペースを有するのは言わずもがなだが、高い目線からの眺めは非常に良く、上々の開放感を得ることができる。


 もちろん、サイズの恩恵がさらに大きいのは2列目以降である。左右独立の人掛けと3人掛けベンチが選べ、スライドとリクライニングが可能な2列目は、3列目にほぼ等しいスペースを割り振っても膝の前に30cm近いスペースを確保できる。しかも後方に行くに従って着座位置が高くなるシアターレイアウトにも関わらず、頭上には握り拳が縦に2個入るほどの余裕がある。低いベルトラインのおかげで視界も上々だ。

 3列目は、さすがにそこまでの余裕はないものの、大人でも十分座ることができる。さらに着座位置が高く閉塞感はないし、頭も肘も干渉することはない。それどころかアームレストも独立したエアコンも備わるのである。

 この3列目を起こした状態でも、荷室は326ℓの容量を確保している。2列目、3列目のバックレストをすべて折り畳んだ状態では2120ℓにも達するから、遊びのギアをたっぷり詰め込みたいというニーズも大いに満足させるに違いない。



 試乗車は3ℓ直列6気筒ターボエンジンを搭載したX7 xドライブ40i。スペックは最高出力340㎰、最大トルク450Nmに達し、8速AT、電子制御式4WDシステムと組み合わされる。

 そのアウトプットは大柄な車体に対しても十分と言え、発進の瞬間から走りは軽やか。わずか1500rpmから最大トルクを発生するフレキシビリティを切れ味の良い8速ATが巧みに引き出している。

 驚かされたのが、その乗り心地である。4輪エアサスペンションを標準としたシャシーは「コンフォートモード」では想像以上にソフトな設定で、いかなる入力も柔らかく包み込むように走ってくれる。試乗車はオプションの22インチタイヤ&ホイールを履いていたにも関わらずだ。その分、うねった路面などで時に揺り返しのような動きが出ることもあるが、そういうものだと思っていれば特に不快なわけではない。

 しかも車内は非常に静か。バルクヘッドを二重構造とし、リヤゲートのそれ以外、全面に厚みを増した遮音ガラスを採用するなどの対策が功を奏して、エンジン音も風切り音も非常に低いレベルに抑えられているのである。

 そんなX7での長距離巡航は至極快適。クルマ自体は殊更まっすぐ走りたがる感じではないが、これだけのホイールベースがあれば、クルマ任せで自然に直進してくれる。特に2列目の快適性は極上で、どこまでだって乗って行けそうだ。


 それでいてワインディングロードだって十分に楽しませてくれるから嬉しくなる。ステアリングレスポンスは正確で、望むラインに一発で乗せていけるし、その後の姿勢も良い。インテグレーテッドアクティブ・ステアリング付きの他のBMWと同じく、よく曲がる一方で常にステアリングを微修正させられる感覚はつきまとうものの、長いホイールベースのおかげもあってか、それも許容範囲のうちと思える。特に「スポーツモード」の姿勢の落ち着き、静粛性高い室内に、心地よい成分だけ入ってくるストレートシックスのサウンドの前では、ついつい右足に力が入ってしまった。

 X5は単なるX5のロング版ではなく、仕立ても走りも、より明確にラグジュアリーであることを志向したモデルに仕上がっている。最近のBMWはどれに乗ってもすこぶる高い快適性を実現しているが、その中でも群を抜いた存在と言える。しかも、それでいて決して鈍重なわけではなく、軽やかさもしっかり兼ね備えているあたりは、さすがBMWといったところである。

 日本上陸は夏頃の予定。3ℓ直列6気筒ディーゼルターボエンジンを積んだxドライブ30dが用意される線が濃厚だ。

BMW X7 xDrive40i
■ボディサイズ:全長5151×全幅2000×全高1805mm ホイールベース:3105mm 
■車両重量:2320kg 
■エンジン:直列6気筒DOHCツインターボ ボア×ストローク:94.6×82mm 総排気量:2998cc 最高出力:250kW(340㎰)/5500~6500rpm 最大トルク:
450Nm(45.9kgm)/1500~5200rpm 
■トランスミッション:8速AT 
■駆動方式:AWD 
■サスペンション形式:Ⓕダブルウイッシュボーン Ⓡ5リンク 
■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク 
■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ&Ⓡ275/50R20(8.5J) 
■環境性能(EU複合モード) 燃料消費率:9.0~8.7ℓ/100km CO2排出量:205~198g/km

こんな記事も読まれています

マツダ新型ハイブリッドに秘策あり!! ロータリーは伏兵だ……スカイアクティブXの燃焼技術が生きるかも?
マツダ新型ハイブリッドに秘策あり!! ロータリーは伏兵だ……スカイアクティブXの燃焼技術が生きるかも?
ベストカーWeb
強力な高圧洗浄機なのに、充電式のコードレス! 「FIXNOW」が応援購入を受付中
強力な高圧洗浄機なのに、充電式のコードレス! 「FIXNOW」が応援購入を受付中
月刊自家用車WEB
5年ぶり復活! トヨタ新型「ランドクルーザー“プラド”」発表! 豪華な“6人乗り”仕様&最上級パワトレに反響アリ! 「カクカク本格SUV」中国に登場
5年ぶり復活! トヨタ新型「ランドクルーザー“プラド”」発表! 豪華な“6人乗り”仕様&最上級パワトレに反響アリ! 「カクカク本格SUV」中国に登場
くるまのニュース
[コレ貼ったクルマには注意を] 初心者マーク以外にもある、クルマに貼られるマーク×3種
[コレ貼ったクルマには注意を] 初心者マーク以外にもある、クルマに貼られるマーク×3種
月刊自家用車WEB
新型M5をBMWがチラ見せ!!   5シリーズが4気筒だけでいいわけない! 700psオーバーでニュル最速のBMWってマジなんですか
新型M5をBMWがチラ見せ!!   5シリーズが4気筒だけでいいわけない! 700psオーバーでニュル最速のBMWってマジなんですか
ベストカーWeb
フェラーリカスタマーの83号車が首位。トヨタ8号車が3番手……夜と共に雨が襲来|ル・マン24時間レース:6時間経過
フェラーリカスタマーの83号車が首位。トヨタ8号車が3番手……夜と共に雨が襲来|ル・マン24時間レース:6時間経過
motorsport.com 日本版
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
スズキ「バーグマンストリート125EX」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
装備はバッチリで程よくオシャレ 街乗りでも快適なトヨタ タウンエースがベースのキャンパー
装備はバッチリで程よくオシャレ 街乗りでも快適なトヨタ タウンエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
走りのグレード[グランツーリスモ]が熱かった! なぜY31セドリック/グロリアは輝いていたのか?
走りのグレード[グランツーリスモ]が熱かった! なぜY31セドリック/グロリアは輝いていたのか?
ベストカーWeb
もはや熟成の域だよレガシィアウトバック!! さすが4駆のスバル!! やっぱアウトドアにピッタリだった 
もはや熟成の域だよレガシィアウトバック!! さすが4駆のスバル!! やっぱアウトドアにピッタリだった 
ベストカーWeb
[ハイラックスサーフ]の後ろに注目!! 巨大リアウィングの機能がスゴかった
[ハイラックスサーフ]の後ろに注目!! 巨大リアウィングの機能がスゴかった
ベストカーWeb
トヨタ小林可夢偉が見据えるテール・トゥ・ウイン。「優勝以外リベンジとは言えない」と平川亮/ル・マン24時間
トヨタ小林可夢偉が見据えるテール・トゥ・ウイン。「優勝以外リベンジとは言えない」と平川亮/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
LMP2新レギュレーション、3度目の導入延期。2027年末まで現行規定を維持へ
LMP2新レギュレーション、3度目の導入延期。2027年末まで現行規定を維持へ
AUTOSPORT web
2025年からのハイパーカー『最低2台義務』が正式発表。イモラはガレージ数を拡張へ
2025年からのハイパーカー『最低2台義務』が正式発表。イモラはガレージ数を拡張へ
AUTOSPORT web
マフラーを横から出しちゃダメだろ! クルマの「サイド排気」って車検に通るの?
マフラーを横から出しちゃダメだろ! クルマの「サイド排気」って車検に通るの?
ベストカーWeb
ル・マン24時間グランドマーシャルとTGR-E副会長で多忙な中嶋一貴。「しっかり役をこなしたい」
ル・マン24時間グランドマーシャルとTGR-E副会長で多忙な中嶋一貴。「しっかり役をこなしたい」
AUTOSPORT web
一体どこが抜け出すんだ!? 2024年ル・マン24時間は開始1時間を過ぎても依然接近戦……11番手発進トヨタ8号車もトップ争いに加わる
一体どこが抜け出すんだ!? 2024年ル・マン24時間は開始1時間を過ぎても依然接近戦……11番手発進トヨタ8号車もトップ争いに加わる
motorsport.com 日本版
ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期
ハイパーカーのホモロゲーションサイクルが2029年まで延長。水素クラス導入は2028年へ4度目の延期
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1339.01698.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

615.01445.0万円

中古車を検索
X7の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1339.01698.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

615.01445.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村