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コンパクトハッチバックをリードし続けて約50年! 8代目フォルクスワーゲン・ゴルフという世界のベンチマーク

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コンパクトハッチバックをリードし続けて約50年! 8代目フォルクスワーゲン・ゴルフという世界のベンチマーク

 この記事をまとめると

■Cセグメントハッチバックのベンチマークであるゴルフの最新モデルを振り返る

世界を動かしたVWのプラットフォーム「MQB」が10周年! 凄そうだけどよくわからない「そもそもMQBってなんぞや」から振り返る

■8代目としてゴルフ、ゴルフGTI、ゴルフヴァリアント、ゴルフRをラインアップする

■デジタル化されたコクピットを全車に採用し、マイルドハイブリッドを採用したグレードを用意する

 新型フォルクスワーゲン・ゴルフの特徴は?

 フォルクスワーゲン・ゴルフといえば、自動車好きのみならず幅広い層から人気が高いハッチバック。歴代モデルともども、一度、運転席に乗り込んで走らせると欲しくなってしまうと評判のクルマです。

 8代目となる現行モデルが国内で販売されたのが2021年。登場後、高い人気を誇る新型ゴルフを改めて紹介していきましょう。

 フォルクスワーゲン・ゴルフとは

 1974年にデビューした初代から現行モデルに至るまで、Cセグメントハッチバックのベンチマークとして君臨するフォルクスワーゲン・ゴルフ。日本で知名度が高い輸入車のひとつです。

 ゴルフは初代デビュー後すぐに人気車種となり、ドイツ本国はもちろん、世界中でベストセラーになりました。国内でも数ある輸入車のなかで、モデル別販売台数のトップに名を連ねること数知れずの人気車種。1988年から2015年まで、28年連続で輸入車モデル別販売台数1位を記録しています。

 8代目となる現行モデルが発表されたのは2019年。2021年6月からハッチバックのゴルフが国内での販売を開始し、同年7月にステーションワゴンのヴァリアント、スポーティモデルのGTIが2022年1月、ハイパフォーマンスモデルのゴルフRが2022年10月から国内販売が開始されました。

 フォルクスワーゲン・ゴルフのラインアップ

・ゴルフ

 ゴルフファミリーの中核をなすハッチバックモデル。現行モデルも歴代同様、高い完成度を誇るCセグメントのハッチバックとして世界中のメーカーからベンチマークとされる存在です。

 現行モデルは3種類のパワーユニットを用意し、「Active Basic」「Active」「Style」「R-line」と大きく4つに分かれるグレードをラインアップしました。

 パワーユニットはeTSIと呼ばれるマイルドハイブリッドの1リッター直3インタークーラー付きターボ、1.5リッター直4インタークーラー付きターボ。さらに2リッター直4インタークーラー付きターボディーゼルを用意しています。

 1リッターモデルには「Active Basic」と「Active」。1.5リッターモデルには「Style」と「R-line」、2リッターディーゼルモデルには「Active Basic」「Active」「Style」「R-line」をそれぞれ設定。

 価格はもっとも安い1リッター「Active Basic」の315万9000円から2リッターディーゼル「R-Line 純正ナビ“Discover Pro”、テクノロジーパッケージ、18インチアルミホイール、ラグジュアリーパッケージ」の494万8000円まで、幅広い価格帯で販売されています。

・ゴルフ GTI

 初代から設定され続けているゴルフのスポーティ仕様。「ホットハッチ」というジャンルを構築したのがこのクルマです。標準モデルとGTIの大きな違いはパワーユニット。モーターアシストが施されたガソリンエンジンではなく、2リッター直4ガソリンターボエンジンを搭載しています。

 最高出力245馬力を発揮する2リッターエンジンを搭載するGTIは、ゴルフが備える高い実用性に加え、標準モデルに対しスポーティかつ機敏なハンドリングを実現しました。

 パワーユニット以外にもエアインテークを大きくして迫力を増したフロントバンパー、GTIのアイコニックとなる赤いストライプが入ったフロントグリルやシート、インパネなど、見た目も専用パーツを装着します。

 ゴルフGTIの価格は486万2000円から598万4000円でとなっています。

・ゴルフR

 GTIよりもさらにハイパフォーマンスなモデルとして設定されているゴルフR。その詳細は後ほど記しますが、0-100km/h加速がわずか4.7秒と、ゴルフファミリーにおいてもっとも走行性能が高められた仕様となっています。

 現行モデルは2022年10月に発売が開始され、価格は639万8000円となります。

・ゴルフヴァリアント

 ハッチバックのゴルフをベースに全長とホイールベースを伸ばしてステーションワゴンに仕立てたのがゴルフヴァリアント。標準モデルに対し全長は345mm、ホイールベースを50mm延長しています。

 デジタル化されたインテリアなどはゴルフと変わりませんが、ボディを伸ばしたことで当然ながら実用性は向上。大人がゆったり座れると好評のゴルフと比べても、後席はさらにスペースにゆとりが増しています。ラゲッジ容量は380Lの標準モデルに対しヴァリアントは611L。2倍までとはいきませんでしたが、その広さは標準モデルの比ではありません。

 パワーユニットはゴルフ同様、eTSIと呼ばれるマイルドハイブリッドの1リッター直3インタークーラー付きターボ、1.5リッター直4インタークーラー付きターボ。さらに2リッター直4インタークーラー付きターボディーゼルを用意。

 ヴァリアントにもハイパフォーマンス仕様の「R」が設定されているところも注目ポイントです。

 ゴルフヴァリアントは330万9000円から514万2000円の価格帯で販売されています。

・ゴルフトゥーラン

 ゴルフをベースにした7人乗りのミニバンがゴルフトゥーラン。他のモデルが新世代へと生まれ変わっていますが、トゥーランは7代目ベースのまま現在も販売されています。

 全長が4535mmとゴルフに比べ300mmほど延長されたほか、全高を1670mmと高めたことでユーティリティ性能は大きく向上しました。

 3列目シートこそミニマムですが、2列目シートまわりのスペースはゴルフと比べ圧倒的な広さを誇るのが特徴です。ラゲッジルームも3列目シートを格納した場合、1857Lと広大なスペースが現れます。

 パワーユニットはゴルフとは違いsTSIは用意されず、1.5リッター直4ガソリンターボと2リッター直4ディーゼルターボエンジンを用意。

 ゴルフトゥーランの価格は411万5000円から535万5000円となります。

 Cセグのベストセラーとして進化を続けるゴルフ

 最新のモデルとなるゴルフ8

・8代目ゴルフの特徴

 2021年に国内での販売がスタートした8代目となる新型ゴルフ。Cセグメントに属するコンパクトカーという位置づけは変わらず、日常で使いやすいボディサイズを維持しています。

 現行モデルのボディサイズは全長4295mm、全幅1790mm、全高1475mm。全幅こそ日本ではやや使いづらさを感じますが、それでも扱いやすいサイズに留められたのはユーザーからすると嬉しいポイントといえるでしょう。

 エクステリアデザインもひと目で“ゴルフ”とわかるそれ。伝統的なフォルムは踏襲されつつ、先代から少しだけ先をいく新しさを両立しているのはさすがです。

 プラットフォームは先代同様、フォルクスワーゲンが展開するモジュラープラットフォーム「MQB」を引き続き採用。とはいえホイールベースが先代とは異なるなど、各種パーツは改良を施し、先代から大幅にアップデートされています。

 足まわりも先代と同様にフロントはマクファーソン式、リヤはグレードによりトレーリングアーム式と4リンク式を装備。当然、サスペンションにも改良が施されました。

・ハイブリッドシステム「eTSI」

 8代目のパワートレインに加わったのがeTSIエンジン。このエンジンを簡単に説明すると、ベルト駆動式スタータージェネレーターやリチウムイオンバッテリー、そして最新世代のTSIエンジンで構成されるマイルドハイブリッドシステムです。

 最高出力100馬力の「1.0 eTSI」と150馬力の「1.5 eTSI」が用意され、トランスミッションはシフトバイワイヤ化されたフォルクスワーゲン自慢のDSGが採用されています。

・内装のデジタル化

 8代目の最大の特徴が全車にデジタルコックピットを装備したこと。10.25インチの液晶ディスプレイで構成されるデジタルメータークラスター「Digital Cockpit Pro」に加え、10インチタッチスクリーン式のセンターディスプレイインフォテインメントシステムが、それにあたります。

 運転席に座ると、各種インフォメーションやナビ画面を表示するワイドディスプレイの存在感はまさに圧巻! また、インフォテインメントシステムには指操作によるジェスチャーでオーディオや空調操作を可能としたタッチスライダーも備えられました。

・そのほか先代との違いや新たに打ち出されたコンセプトなど

 初代から続くゴルフの人気は、運転しやすい着座位置を備え、視界が良いことや大人がしっかりと座れる室内空間を備えていること、ラゲッジルームの使い勝手が良いことなどなどにあります。8代目も歴代モデルに備わるポイントは当然おさえています。

 先代との細かい違いはというと、空気抵抗係数が0.30から0.275まで低減したこと。また、ラゲッジスペースがホイールハウス後方のサイド部を抉ったことで、積載物をより積みやすく改良されたことなどが挙げられます。そのラゲッジルームは380Lとクラス最大級の容量を確保しました。

 また、先程話したボディサイズですが、これまではモデルチェンジの度に大きくなっていたのですが、、8代目では先代から全幅とホイールベースをサイズダウンしています。全長が4255mmから4284mmと拡大しましたが、全幅は10mm、ホイールベースは18mm短縮されています。

 ゴルフR はモデルチェンジあり

 2022年10月、歴代モデル最強とも評される新型ゴルフRが国内での販売を開始しました。

 ゴルフRとは、シリーズ中もっとも走行性能に長けたハイスペックモデル。4代目ゴルフに初めて設定され、標準モデルに対してエアロパーツを身につけるだけでなく、エンジンや足まわりに高度なチューニングを施しています。

 そもそもゴルフ Rの「R」はRacing(レーシング)に由来するもの。動力性能はモータースポーツなどで培った技術をふんだんに取り入れることで、GTIよりもさらに走行性能を高めました。

・ゴルフ史上もっともパワフルなエンジン

 新型ゴルフRに搭載されるパワーユニットは、最高出力320馬力を発揮する2リッター直4TSIエンジン。ゴルフR専用にチューニングが施されています。

 結果、先代モデルと比べてパワーやトルクが高められているのはもちろん、排出ガスの低減や燃費性能まで向上しているのが特徴です。

・そのほか先代との違いなど

 新型ゴルフRは専用のバンパーやサイドシル、リヤディフューザーを配し、4本出しエクゾーストパイプを採用しています。

 パワーアップしたパワーに見合う18インチブレーキシステムやブレーキ圧力の最適化など、ブレーキ面の性能もチューニング。後輪のトルク配分を適切にコントロールする4WDシステム「4MOTION」を備え、コーナリング性能も先代や標準モデルから大きく高められています。

 インテリアも、カーボン調パネルやシートなどはゴルフR専用。スポーティな雰囲気はもちろん、上質さも兼ね備えたインテリアに仕立てられました。

 まとめ

 評論家やメディア関係者が口を揃えて「やっぱりいいね」と口をそろえるのがゴルフ。ただ、玄人受けしかしないのではなく、クルマにそこまで興味がない人が運転しても、その良さはすぐにわかるできの良いクルマです。

 それは初代から一貫して実用性の高さや運転しやすさにこだわっているところが大きいのではないでしょうか。そんなこだわりは今後もずっとゴルフに備わるでしょうし、そのこだわりをユーザーが支持していくはずです。

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みんなのコメント

29件
  • まぁ良い車な事は間違い無い
    ドア閉めて走り出した瞬間から安全な車だな~て実感させてくれる
    ドイツ車はどれに乗っても安心感が違う
    ドライバーとのコミュニケーションが優れてるからだと思う
  • いつの時代もゴルフはCセグのベンチマーク。
    どうせ国産車はやっと4代目ゴルフに部分的に追いついた程度だろw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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