5月10日(金)、フォードはダカールラリー2025に向けて、ダカールで4度の総合優勝を果たした経験を持つカルロス・サインツSr.と契約を結んだことを発表した。
サインツSr.は20年近く続いた世界ラリー選手権(WRC)キャリアの中で、時折フォードのマシンに乗っており、フォードと契約を結ぶのは今回で4度目だ。
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1987年にサインツSr.はフォード・シエラRSSのステアリングを握ってWRCデビューを飾ると、翌シーズンにはファクトリーチームに加わって数戦に出場した。
1996年にサインツSr.は2度のWRCチャンピオンとしてフォードに復帰。その後2シーズンで3勝を挙げてトヨタへ戻った。
そして1999年末にトヨタがWRCから撤退したため、サインツSr.は2000年から2002年にかけてフォードでの第3スティントへ。2勝を挙げて、ランキングでは3位に入った。
そしてアウディが電動ドライブトレインを持つRS Q e-tronでダカール挑戦を開始した2022年からサインツSr.はドライブを担当。アウディのF1参入に向けてプロジェクト最終年となった2024年大会ではサインツSr.が自身4度目の総合優勝を果たした(テロ攻撃により中止となり、セントラル・ヨーロッパ・ラリーとして代替開催された2008年を除く)。
サインツSr.はこの4勝はいずれも異なるブランドで挙げており、これまでフォルクスワーゲン、プジョー、アウディ、ミニに勝利を届けてきた。
そして今回、サインツSr.はフォードにもダカールでの勝利をもたらすべく、陣営に加入した。
「この新しいダカールラリー・プロジェクトにとてもワクワクしている。フォードと仕事をするのは4度目になるし、M-スポーツに戻ること、よく知るマルコム(ウィルソン/M-スポーツ創設者)の元に戻ることも、本当に素晴らしいことだ」
「僕とフォードとの歴史は87年まで遡る。僕はマルコムの最初のドライバー、最初のファクトリードライバーだった。そのことを誇りに思っているよ」
「ラプター・トラックをドライブし、多くの目標を持ってこの大きな挑戦に挑むということにとてもワクワクしている。目標のひとつは、フォードがダカールラリーで優勝する手助けを行なうことだ」
サインツSr.と、二輪と四輪の両方でダカール優勝経験を持つナニ・ロマのふたりは、来年サウジアラビアで開催されるダカールラリー2025でフォードを代表するドライバーのうちのふたりとなる。フォードは4名のドライバーで挑む予定であり、フルラインアップは今後明かされる。
フォードはサインツSr.との契約発表に併せて、2025年型レンジャー・ラプターのアクティブテストを開始したことも明かした。
フォードは既に、改良型のNWM製レンジャーを実験的に今年のダカールへ投入。ロマとガレス・ウールリッジがステアリングを握った。
「オフロードレースにおける我々の野心のスケールは、フォードの近年の歴史の中でも比類がないほどだ。フォード・ラプターを伝説的なダカールラリーに持ち込むという挑戦ほど、この野心を明確に示すモノはないだろう」
フォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバルディレクターであるマーク・ラッシュブルックはそう語った。
「このような巨大な挑戦には、最高のエンジニア、デザイナー、チームメンバー、ナビゲーター、ドライバーが必要だ。そしてナニ・ロマとカルロス・サインツSr.は、ダカール史上最も経験豊富で成功を収めているふたりのドライバーだ」
「フォード・ラプターは既にテストで有望な兆しを見せており、世界最高のドライバーが乗り込むことで、トラックの継続的な開発に自信を持つことができる」
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