2019年は、1980~1990年代の自動車はヨカッタ、ということを再認識した年だった。近年、モダン・クラシック・カーとかネオ・クラシック・カーとかと呼ばれる1980~90年代のクルマがコレクターズ・アイテムとして注目を浴び始めている、ということは筆者も意識していた。けれど、それはごく一部のマニアの話であって、世界の自動車のメガトレンドとは関係ない、と思っていた。
自動車のメガトレンドとは「CASE」である。というのは筆者のみならず、自動車界共通の認識だと申し上げて間違いないのではあるまいか。「CASE」とは、2016年のパリ・サロンでダイムラーAGのディーター・ツェッチェCEO(当時)が語ったという、Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Shared(シェア)、Electric(電動)の4つの頭文字をとったものである。
2019年、もっとも気になった3台はコレだ! Vol.1 菰田潔編
100年に1度の大変革期にあるといわれる自動車界にあって、ダイムラーCEOの発言のインパクトは強烈で、これが2018年の豊田章男氏の「トヨタはモビリティ・カンパニーにモデルチェンジすることを決断しました」という発言につながっているものと考えられる。
「マツダ3」は「アクセラ」の後継。5ドア・ハッチバック(ファストバック)と4ドア・セダンが選べる。で、それだけではない、と筆者が思うに至ったのは「マツダ3」を試乗したときである。最初に乗ったのはディーゼルだったからなおさら、なんだか、ちょっと、古い、クルマに乗っているような心持ちがした。そして、古いってことが新しい、ということにハタと気づいた。それまでは電動化、自動運転化、コネクテッド化が新しかった。そういう筆者の固定観念をマツダ3はひっくり返した。でもって、その古さがものすごく心地よいと感じた。
2019年、筆者が感銘を受けたクルマはというと、あとはプジョー「508」とシトロエン「C3エアクロスSUV」がヨカッタ。508は往年の、それこそ1980~90年代のプジョー「405」とか「406」が持っていたフランス車らしい軽快さを持っていたし、C3エアクロスSUVは1980年代半ばの「2CV」を思わせた。
C3エアクロスSUVはFWD(前輪駆動)ベースのコンパクトSUV。そういえば、レクサス「LC500」とか「コペンGRスポーツ」も、どこか懐かしいにおいがする。これは偶然なのだろうか? あるいはメルセデス・ベンツ「Gクラス」、はたまたBMW「Z4」、ジープ「ラングラー」、あるいはマクラーレン「570S」……おなじにおいを感じるのは筆者だけだろうか?
さて、と頭をひねって、思い当たった。現代の自動車メーカーのリーダーたちは、1980~90年代に青春時代を送ったひとたちなのだ。その彼らの多くは、1950~60年代のクルマに憧れながら少年期を過ごしたはずだ。
LC500は5.0リッターV型8気筒自然吸気ガソリン・エンジンを搭載する2ドア・クーペ。歴史は繰り返す。イギリスで「ヴィンティッジ」と区分されるのは、1919~1930年に製造されたクルマである。自動車のヴィンティッジが30年周期だとすると、2020年代はものすごいことになる。
文・今尾直樹 写真・安井宏充(Weekend.)
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みんなのコメント
ここに書かれた現行モデルは、コンパクトで視界が良くて
マニュアルで軽快に動いて直線的なスタイルとは
かけ離れた車種ばかりだな。