F1やスーパーGTで活躍する一方でラリーに参戦
2021年の全日本ラリー選手権第2戦「新城ラリー」が3月20~21日、愛知県新城市を舞台に開催。ラリー競技の国内最高峰シリーズにふさわしく、ラリー経験の豊富なドライバーが集うなか、2006年から2013年にかけてF1で活躍したほか、2015年からはスーパーGTのGT500クラスで活躍するヘイキ・コバライネンも同ラリーにチャレンジしていた。
前述のとおり、コバライネンは2008年のハンガリーGPで勝利を飾るなど、フォーミュラレースの頂点、F1で活躍したほか、2015年からは国内最大級の人気を誇るスーパーGTのGT500クラスで活躍。2016年のチャンピオンに輝くなどサーキットを舞台にしたレース競技で活躍してきたが、その一方で、ラリー競技にも積極的にチャレンジしている。2015年のフィランドラリー選手権の一戦「アークティク・ラリー・フィンランド」にフォード・フィエスタR5でラリー競技にデビューすると2016年にはスーパーGTと並行しながら、トヨタGT86 CS-R3を武器に全日本ラリー選手権への参戦を開始。2019年には第9戦のハイランドマスターズでJN2クラスを制し、全日本ラリー選手権で自身初優勝を獲得したことは記憶に新しいことだろう。
レースシーンで成功を収めたコバライネンがラリー活動を展開する理由について「スーパーGTに参戦しはじめた頃、3週間や4週間と日程が大きく空く時があったからね。その間のドライビングのトレーニングとしてラリーをはじめたんだ」と語る。さらに「ラリーはレースとは違うチャレンジ。ラリーはコドライバーとのチームワークが必要になるけれど、スーパーGTはひとり。もちろん、スーパーGTもチームメイトがいるけれど、クルマのなかはひとりで戦っているからね。ラリーはレースと違う競技だし、ラリーの競技車両は速くないけれど、頭や目、そしてドライビングのトレーニングとしてはいいオプションだと思う。それに何よりもラリー競技は楽しいよ」とコバライネンは付け加える。
ターマックはレースとの共通点があるがグラベルは別モノ
ちなみにレースとラリーの共通点について尋ねるとコバライネンは「ターマックでいえば、ラリーもレースに似たような部分がある。たとえば、アグレッシブなブレーキングとスムースなコーナリングはレースもターマックラリーもドライビングのポイントになるけれど、グラベルラリーはまったく異なる。グラベルはグリップが違うから、もっとアグレッシブでサイドウェイになることも多いしね。そういった意味ではグラベルよりターマックのほうが自分のレースキャリアを生かせるかな」と語る。
このようにトレーニングの一環としてラリー競技のチャレンジを行なっているコバライネンだが、その実力はラリーでもトップレベルで、新城ラリーでもコドライバーの北川紗衣のリーディングを受けながら好タイムを連発した。ドライで行われたレグ1では、SS3およぶSS4でベストタイムをマークし、JN2クラスの2番手でフィニッシュ。しかも、この日の最終ステージとなるSS4はスバルWRXを駆る新井敏弘、新井大輝らを抑えての総合3番手タイムで、まさに異次元の走りと言えるだろう。
さらに雨に祟られたレグ2でもコバライネンは抜群のコントロールを披露し、ついに逆転に成功。「レグ1のフィーリングは良かったけれど、レグ2は雨がすごくてサバイバルのような状態だった。でも、ドライターマックでのパフォーマンスが良かったし、多くのポイントを取れたから、良いスタートを切れた」と語るようにコバライネンがJN2クラスで開幕Vを達成した。
コバライネンは2021年もスーパーGTと並行しながら全日本ラリー選手権への参戦を継続する予定で、第2戦の新城ラリーを含めて第5戦「ラリー丹後」、第6戦「モントレー」、第7戦「ラリーカムイ」、第8戦「横手ラリー」、第10戦「ハイランドマスターズ」と計6戦に参戦。さらにWRC第12戦として愛知県および岐阜県で開催されるラリージャパンにもコバライネンは北川とコンビを組み、トヨタGT86 C3-R3で参戦する予定だ。
「出場したすべてのラリーで勝ちたいね。トヨタGT86は競争力のあるマシンだから、ターマックではチャンスがあると思う。グラベルラリーはFFモデルが速いから難しいけれど、2年前の横手ラリーとラリーカムイは悪くなかったから今年はもっとプッシュしたい」とコバライネン。さらに「すべてのラリーに出場できるわけではないし、グラベルは厳しいと思うけれど、出場したすべてのラリーでいいリザルトを残すことができればタイトル獲得のチャンスも少しはあると思う。でも、タイトル獲得よりもSSのタイムでベストを取れるようにしたい」と語っているだけに、スーパーGTと同様に全日本ラリー選手権でもコバライネンの動向に注目したい。
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