2022年6月1日にジャパンプレミアが行われたレクサス RX。発表時点では2022年秋頃の発売と言われていたが、ようやく発売スケジュールが明らかとなってきた。
発売(予約開始)は2022年11月17日、その方法はなんと抽選になるというのだ。直近で販売されたISの特別仕様車IS500F SPORT Performance First Editionも抽選販売になったが、特別仕様車ではないRXも抽選販売になるらしい。
新型レクサス RX 2022年11月17日から受注開始! 一般向け500台はまさかの抽選販売!?
LXやNXなどの受注停止を続けているレクサスにとっては苦渋の決断であろう。間近に迫ったRXの発売がどのように行われるのか、最新情報をお伝えする。
文/ジョー城ケ崎
写真/レクサス
■11月17日から受け付けるのは一般向けの500台
2022年6月1日にジャパンプレミアが行われ、11月17日より一般向け500台の抽選予約を開始するレクサス RX
今回のRXは、販売方法が非常に複雑になるようだ。まず、一般向けに開放される500台(予定)は、メーカーサイドで抽選を行う。抽選ののち当選者が利用しやすい店舗で購入手続きを踏み、納車に至りそうだ。
この流れはISの特別仕様車でも同じ方法がとられたが、ISの時は各地のレクサス販売店へ申し込みを行い、販売店が申し込みを集計した。後にメーカーが抽選を行い、当選者がいる販売店へメーカーから連絡が入り、購入手続きを行っている。
IS特別仕様車について、同一都道府県内にあるレクサス店をいくつか取材してみたところ、あるお店では当選なし、あるお店では1台、3台など台数にばらつきが多い。申込数の多いところに多く按分するという方法でもないようで、かなりガチンコの抽選がメーカーにより行われたようだ。
RXでも同じ方式にするのか、それとも様々な条件を付けるのか、その点は今のところ確定した情報はない。ただ、現在レクサス販売店に登録されているオーナー以外を対象にした、一般ユーザー向け500台の枠については、WEBを使い、ユーザーが直接メーカーサイトで応募するという形も検討されている。
応募条件には、輸入車の下取りをレクサス店で行うことや、現金一括支払いはNGで必ず販売店ローン(もしくはKINTOにするのか?)の利用を義務付けるという案もあるらしい。
これはあくまでも、メーカー管理の500台に適用されるもの。既存のレクサスオーナーなどに対しては、別途販売店ごとに配車枠を設ける予定だ。
■運用方法は販売店にお任せ? 抽選か早い者勝ちのどちらを選ぶのか
ラグジュアリーSUVのパイオニアであるレクサス RX。その高級感は新型でも健在
RXの割り当ては、販売店の規模や過去の販売台数、保有オーナー数などから配車枠が算出される。この枠で決められた台数を、販売店がどのように売るのかは、店舗にお任せとなるようだ。
早いところでは、既に「予約販売の予約」をスタートしているお店もあり、SNSなどでは「RXの予約できた」という投稿も増えてきた。ただ、全国すべてのレクサス販売店が、同時にRX販売の扉を開いているわけではない。
具体的な各店舗への配車数はトップシークレット。その販売方法も、先着順にすべきか抽選にすべきか、今もなお迷い、考えを巡らずお店が多い。
日に日に増え続ける問い合わせに現場は対応を迫られるが、何も決まっていないお店(販社)も多く、「まだわかりません」と回答するしかないスタッフには苦労の跡が見える。購入希望のオーナーは溢れかえっているようで、いかにして対応するのか、難しい判断が迫られている状況だ。
配車枠の全体台数もだが、配車されるクルマのグレードなども制限がかかるという。4種類のパワートレインに対して、ベースグレード、version L、F SPORT Performanceといったグレードが設定されるが、今回の初期受注にあたる抽選販売及び販売店向け配車枠では生産されないグレードがあるという話も聞こえてきた。
グレードごとに細かく配車数が決められるようで、いずれにしても運営は困難を極めるだろう。
■抽選販売以降の通常販売開始は未定
新型レクサス RXの最上級グレード“F SPORT Performance”
4年超と言われるLXの納期、さらには販売の旗艦を担うNXも人気沸騰で注文停止を余儀なくされた。RXについても、通常通り発表・販売と進んでいけば、NXの二の舞になることは明らかである。
したがって、製造・販売現場の混乱を抑えるためにも、今回の抽選販売については一定の評価ができる。ただ、通常販売開始の見通しは立っておらず、販売の正常化はまだ先となりそうだ。
転売対策を行うため、販売店には売ったクルマの厳重な管理を求めるだろう。お店とオーナーの絆が強いレクサスだから、約束破りの転売は行われないと思うが、売る側も慎重にならざるを得ない。
メーカー管理となる一般枠については、クルマの所有権管理がカギとなるため、ローンやKINTOを使い、強制的に所有名義に制限をかけることも十分に考えられる。どのような対策がとられるのかは、今後の発表を待ちたい。
約1か月後にはスタートするRXの販売。レクサスの舵取りはどうなるのか、その手腕が試される時だ。
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