スポーティな走りを楽しめるワゴンだった
今でこそSUV人気に押されてしまっている国産ステーションワゴンではあるが、1990年代は各メーカーとも個性的なステーションワゴンモデルを多くリリースしていた。その人気に火をつけたのは、言うまでもなく1989年に登場したスバル「レガシィツーリングワゴン」であり、それに倣って各社「速いステーションワゴン」を矢継ぎ早にリリースしていたのである。そんな俊足ステーションワゴンのひとつとして登場したのが、1992年5月に登場した三菱「リベロ」だ。
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マイチェン後のモデルはランエボにそっくりだった
見ての通り前年にデビューした「ランサー」/「ミラージュ」をベースとしたステーションワゴンであるが、その名前を使わず、新規車種としてリベロという新たなネームが与えられていた。デビュー当初から乗用モデルには余裕のある1.8Lエンジンのみをラインナップしていたリベロではあるが、走りのキャラクターを植え付けたのは1994年1月に追加された「リベロGT」であることは間違いないだろう。
リベロGTは、ランサーGSR(エボではない)に搭載されていた4G93型1.8L直4ターボエンジンとフルタイム4WDシステムをそのまま移植したもので、1240kgの車重に対して205ps/28.0kgmという出力を持っていた。もちろん組み合わせるトランスミッションは4速ATのほか5速MTも用意されており、スポーティな走りを楽しむことができるワゴンとして仕上がっていたのは言うまでもないところだ。
1995年9月のマイナーチェンジのタイミングではインタークーラーを付加したことで+10psの215psへとパワーアップを果たしたほか、「ランサーエボリューション」(初代)と同一デザインのフロントバンパーとフロントグリルを採用。
さすがにボンネットはランエボのようにダクトが備わるものではなく、リベロにはルーフレールも備わるという違いもあったが、一瞬でランエボとの違いを判別するのは難しいほどだった。なかにはボンネットもランエボのものを装着したり、ランエボIIIのバンパーを装着したりしてカスタマイズを楽しむユーザーも少なからず存在していた。
ベースとなったランサー/ミラージュは1995年10月にフルモデルチェンジを実施するが、リベロは旧型ベースのまま販売が継続され、2000年11月に登場した「ランサーセディアワゴン」にバトンタッチする形で終売となった。ランサーセディアワゴンにはターボ4WD+MTの設定はなく、ランサーの系譜を持つ俊足ターボ4WDのMT車は2005年9月に登場した「ランサーエボリューションワゴン」まで待たなければならなくなってしまったのだった。
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みんなのコメント
ステーションワゴンは格好良さと走りと実用性も両立してる
今はミニバン、軽、SUVがメインだし腰高感な実用車ばっかり
当然ながらCD系ランサーのパーツの流用とかも出来たのでそこそこ楽しみました。
ランエボのエンジンに載せ替えてる猛者なんかも居たようですね。