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ただの「いいクルマ」では足りない! 伝説があってこその名車! GT-R・ロードスター・ハチロク・ランクルが愛される理由

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ただの「いいクルマ」では足りない! 伝説があってこその名車! GT-R・ロードスター・ハチロク・ランクルが愛される理由

 この記事をまとめると

■日本には数々の名車がある

「ハチロク」に繋がる影の名車「ナナイチ」! アラフィフが熱狂したTE71型レビン&トレノとは

■なかでも熱烈的なファンを持つのがGT-R、ロードスター、ハチロク、ランドクルーザー

■これらのクルマが愛される理由に迫る

 愛されるクルマにはストーリーがある

 誕生から50年以上経っても、世界中に熱烈なファンがいるGT-R。世界でもっともたくさん量産されたライトウエイトスポーツカーとして、ギネスにも認定されているロードスター。日本には数々の名車がありますが、なかでもトップクラスの熱烈ファンを持つのが、GT-R、ロードスター、ハチロク、ランドクルーザーではないでしょうか。これらのクルマはいったい、ほかの旧車となにが違うのか、なぜこんなにも愛され続けるのか、その理由を探ってみたいと思います。

 まず共通するのは、どのクルマにも積み重ねてきた歴史があり、ストーリーがあるということ。とくに、誕生秘話などで苦労した末に壁を打ち破って完成したというようなストーリーは、クルマ好きではない人にも勇気を与え、ビジネスマンの胸にも響くものがあります。どのクルマも、その概要だけでなく開発者にまつわる本や漫画などが出版され、広く伝えられているのも特徴。またAE86のように、そのクルマが主人公の愛車として描かれ、さまざまな魅力が拡散されていったものもありますね。

 そしてもう1つ、GT-Rのように勝負の世界で勝つという、多くの人に感動をもたらすドラマがあることも、愛され続けるクルマの条件と言えるでしょう。モータースポーツだけでなく、なにか一つでも「他車に負けないもの」があるということが、人々を惹きつける要素となっているのだと思います。

 たとえばGT-Rは、ポルシェに勝つために生まれたクルマでした。ツーリングカーレースで通算57勝の大記録を打ち立てたハコスカ。豪雨の富士スピードウェイで、高橋国光さん駆るハコスカが2位以下を全車ラップ遅れにして優勝した日本グランプリは、今もファンに語り継がれている伝説です。

 こうしてファンを増やしてきたGT-Rは、1973年のオイルショックや厳しい廃ガス規制などの逆風に遭い、一時、モータースポーツの前線から遠のいてしまいます。ファンたちが待って待って待ち焦がれていたところに、16年ぶりの復活で超絶パフォーマンスを伴って登場したのが、R32GT-R。それはもう、生まれながらにして伝説の存在となることが運命付けられていたような衝撃だったのです。それ以降、R32GT-Rを超えるスカイラインはないと言わしめるほど、熱烈なファンが今も多く存在しています。

 さて、同じ“走りの頂点”でも、峠を舞台にした走りの頂点として人々を魅了したのが、AE86ことカローラレビン/スプリンタートレノ。販売チャンネルが複数あった関係で、ほぼ同じクルマでもカローラ店とトヨタオート店で名前がちがいましたが、どちらもAE86型として熱烈なファンを持つ1台です。1983年の発売当初は、安価な価格でもそれなりにパワフルな走りが楽しめるFRとして、走り好きな若い世代に人気でしたが、それほど大ヒットしたわけではなかったのです。それが爆発的人気となったのはやはり、漫画『頭文字D』の影響。主人公と同じように、ボディを白と黒に塗り分けたハチロクをあちこちで見かけるようになり、ドリフト練習場などでも一気にその姿が増えたのです。

 ただ、もともとそれほど販売台数が多かったわけではなく、とくにスプリンタートレノの方は希少車と言ってもいいほどですが、プラットフォームを共用するTE71カローラの部品が流用できたり、自分で安価にいじって楽しみたい人のオモチャ的なクルマとしてもぴったりなクルマ。今では、コツコツといじりながら大事に乗るという、大人の趣味グルマとして定着しています。

 ロードスターの「人馬一体」は初代から受け継がれている

 モータースポーツの世界ではなくても、他のクルマには負けないものを持っている、という大きな魅力があるのがマツダ・ロードスター。それは30年以上経過しても変わらない、「ライトウエイトスポーツ」であり続けることに尽きるでしょう。マツダ社内では今でも、その頭文字であるLWSという単語が日常的に使われているそうです。また、1989年に初代ロードスターが誕生するまでの経緯には、数々のストーリーがあり、そのどれもが人々の胸を打つものです。

 例えば、今も受け継がれている「人馬一体」という言葉。これは初代ロードスターの開発主査を務めた平井敏彦氏が、クルマと人の一体感、クルマを操る適度な緊張感、Fun to Driveな走り感、打てば響くダイレクト感、これらを統合したものが人馬一体であると表現して、ライトウエイトスポーツの開発テーマとして用いたものです。

 そして平井主査はその実現のためなら手段を選ばない、まさに前例のない開発を進めていったと言います。1つのエピソードとして、200万円以下のクルマに高コストのアルミボンネットを設定したり、社内規定より車高を下げたり、といったことを納得させるために、平井主査は野球のバットを持って各部署を回ったと言います。周囲は「殴り込みか?」と慌てたところそうではなく、バットは太い方を前にして振ると重くて回しにくいが、細い方を前にして振ると簡単に回せる、ということをやってみせて、説得したということでした。こうしたエピソードがいくつもある初代ロードスターは、やはりいつまでも特別な存在として愛されているのだと思います。

 そしてそれは、ランドクルーザーにも通じるものがあります。ルーツとなるトヨタBJ型は、当時の警察予備隊に向けたオフロード車として誕生。走行試験で、なんとトヨタBJ型は自動車として初めて、富士山6合目までの登坂に成功しています。

 1951年7月のこの日から、数々のランクル伝説がスタートしたと言ってもいいでしょう。「行きたいときに、行きたいところに行け、必ず帰って来られる」というユーザーの願いを叶えるため、現地現物を基本として要望を聞き、状況を確かめ、ひたすら改良を続けるという真摯な開発を繰り返してきたことそのものが、ランクルの歴史となっているのです。その結果、絶対的な信頼性はもはやライバル不在とさえ言われる存在に。以前、モロッコのサハラ砂漠でツアーコンダクターをしている現地の男性に聞いたところ、「ランクル以外に乗る人の気が知れない」と言われたことがあり、それほどの信頼性なのだと衝撃を受けました。日本の自動車メーカーが、このような誇らしい存在として世界のあらゆる道を走る人たちを支えていることは、本当に素晴らしいことだと思います。

 ということで、愛され続けるクルマにはそれ相応の理由がありますね。そのエピソードや歴史を伝えていくことも、私たち日本人の役割なのかもしれません。

文:WEB CARTOP まるも亜希子
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みんなのコメント

32件
  • 残念ながら当時のAE86はそんな伝説級の車ではありません。
    走り屋らが好んで乗ったのは白黒に塗り分けたのではなくバンパーが樹脂の黒だったグレードです。
    ノーマルでは腰高で足周りも弱く簡単にスピンするしFRだからトラクションも掛からない余り評価は高く無かったです。

    走り屋や競技で注目されたのはある程度改造のノウハウが出来上がった92が出てからですがホンダのVTECが出てますから本命はそちらで中古ベースで金銭的に楽に弄れるのが好まれた理由の一つです。
    FRなら32スカイラインのGTSのタイプMの方が良く見かけました。
  • 86出た時は71の起しって言われてたからなぁ
    71の足回りごっそり出し
    ノーマルなんか71と大差なかったから
    所詮カローラって言われてたけどね
    今や神話化されてるだけ
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