■次期型「マツダ6」どうなる?
マツダのフラッグシップモデルとなるミッドサイズセダン&ワゴンの「MAZDA6 (
以下マツダ6)」が終焉を迎えます。
【画像】超カッコイイ! マツダ「新型 MAZDA6 CG」を画像で見る(12枚)
マツダは2024年4月中旬にマツダ6の国内向けモデルの生産終了を予告していました。リリースには「今後、セダンはマツダ3が、ワゴンはCXシリーズが、その役割を引き継ぎ~」とあり、残念ながら次世代モデルの話はありません。
これにより、2002年に初代「アテンザ」から続いた22年の歴史に、幕が下ろされることになるのです。
モデル消失は悲しいことですが、実際のところ日本国内におけるセダン市場は縮小しており、ビジネス的にマツダ6がなくなっても、実のところそれほど困ることはないはずです。
また、マツダは「CX-60」を筆頭とする新しいラージ商品群の導入で、めいっぱいのはず。そうとなれば、日本国内市場においてマツダ6が復活することは、相当先になるのではないでしょうか。
しかし、世界市場においてセダンは、まだまだ根強い人気を誇っています。中国では、4月下旬の北京モーターショーにて、なにやら謎の“新型セダン”がマツダよりアンヴェールされる模様でティザー画像が、2024年4月10日に公開されました。
これは、どのようなクルマになるのでしょうか。まったくの新型の「マツダ6」でしょうか。そうであれば、本当に嬉しいニュースとなります。
しかし、ラージ商品群を投入の真っただ中であるマツダが、中国市場において、まったく新しい新型車を投入するのは、ちょっと考えにくいというのが正直なところ。普通に考えれば、「マツダ6」の大幅改良という内容でしょう。
たとえば、エクステリア・デザインを、最近のマツダ車のようにアップデートするというようなものです。
これまでの「マツダ6」は、フロントフェンダーのふくらみを強調するキャラクターラインが特徴的でした。それを、2019年に登場した現行「マツダ3」のような、キャラクターラインを配して、面で見せるという洗練されたデザインとするのです。
同じような改良は、2021年に実施された「CX-5」の大幅改良でも行われています。このデザイン面の改良により、マツダ6のモデルライフは、まだまだ伸ばすことができるはずです。
しかし、考えにくいとはいえ、本格的なフルモデルチェンジの可能性もゼロにはできません。そうとなれば、3つの道が予想できます。
ひとつは、「CX-5」と同じFFプラットホームを使う、いわば従来の延長線です。マツダのいうところの「スモール商品群」としての次世代マツダ6となります。ライバルは、トヨタの「カムリ」やホンダの「アコード」といったベストセラーカーたちになります。
そこで期待したいのが、「MX-30 Rotary-EV」に使われた、小さなロータリー・エンジンを搭載するシリーズ式ハイブリッドのパワートレインです。
もしも、次世代マツダ6がFFプラットホームであれば、「MX-30」のパワートレインを使うことは可能です。
そうとなればロータリー・エンジンを積んだハイブリッドも可能性大。4ドア・セダンにロータリーが乗るのであれば、2003年登場の「RX-8」以来、そして3ボックスのセダンとなれば1986年発売の5代目「ルーチェ/コスモ」の4ドアハードトップ以来となります。ロータリーエンジンファン待望の一台となることでしょう。
もうひとつの可能性は、ラージ商品群と同じFRプラットホームを使うセダンです。FRセダンであれば、マツダがラージ商品群用に新開発した直6ディーゼル・エンジンも当然のように使うことができます。
この場合は、ライバルはBMWの3シリーズや、メルセデス・ベンツのCクラスとなります。ハンドリングのガチンコ勝負…マツダの力が試されるクルマとなるはずです。
数を売るならFFプラットホームのセダンとなりますが、個性で売るならFRセダン。ぜひともマツダは、個性で勝負してほしいもの。期待します。
そして、最後の可能性が、中国専用モデルとしてのマツダ6です。電気自動車(EV)の人気の高い中国向けに、中国専用のEVを投入するという選択肢です。日系ブランドでは、トヨタやホンダが、すでに行っている手。それをマツダもやろうというわけです。
現在のところ判明しているのは、中国マツダのHPに掲載される、ヴェールに覆われたセダンのシルエットのみ。フロントのフェンダーからリヤエンドまで、まっすぐにウエストラインが伸びる流麗なスタイルです。
どんな内容であっても、相当に格好は良いのではないでしょうか。おそらく北京モーターショーがその機会となるはずですが、アンヴェールに注目です。
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