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マツダ、ロードスターは「別枠」 未来のスポーツカー「ビジョンスタディモデル」 EV戦略見直しへ

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マツダ、ロードスターは「別枠」 未来のスポーツカー「ビジョンスタディモデル」 EV戦略見直しへ

次世代の電動ロードスターか

マツダは、11月22日に発表した中期経営計画のアップデートにおいて、次世代スポーツカーを思わせる「ビジョンスタディモデル」を公開した。

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マツダはこのモデルの詳細を発表していないが、プロモーション映像(経営計画に関する説明動画の後半5分に登場)では現行のロードスターとともに紹介されている。電動化が進んだ未来における次世代ロードスターのデザインスタディの可能性がある。

また、「商品/技術のビルディングブロック構造」として3種類のアーキテクチャ(EV専用群、LARGE群、SMALL群)が紹介され、電動化モデルへの投資を進めていることも確認された。ビジョンスタディモデルにはマフラーが見られないことからも、今のところEVであることは確かなようだ。

マツダの欧州商品開発・技術責任者のヨアヒム・クンツは今年4月、MX-5(ロードスターの海外仕様)が同社の主力モデルとは完全に「別物」として扱われることを示唆した。

「MX-5はわたし達のブランドの象徴であり、常に特別な扱いを受けています。今のところ、このサイズとコンセプト、そして内燃機関によって、このクルマは永遠に存在し続けるように思われます。もちろん、いつかは電動化しなければなりませんが、この純粋なコンセプトは保ちたいのです」

MX-5は他のマツダ車よりも製品ライフサイクルが長く、「1世代で10年続くことは問題ではない」とクンツは説明する。つまり、現行ND世代の後継となる次期型は、2024年まで姿を現さないかもしれない。

同社の広報担当者はAUTOCARに対し、今回公開されたクーペは「ビジョンスタディ」であり、2015年に公開された「RXビジョン」コンセプトと同様、楽しいクルマを作るというマツダのコミットメントを示すためのものであると述べている。

電動化戦略をアップデート

ビジョンスタディモデルは、マツダの中期経営計画のアップデートと2030年の経営方針に関する発表の一環として披露された。

今後の主な取り組みとして、「カーボンニュートラルに向けた取り組み」、「電動化戦略」、「人とITの共創によるマツダ独自の価値創造」、「原価低減活動とサプライチェーンの強靭化」の4点を挙げている。

<カーボンニュートラルに向けた取り組み>

まず、マツダは2050年のカーボンニュートラル化を目指し、中間目標として2035年に自社工場のカーボンニュートラル化を掲げている。

<電動化戦略>

電動化戦略では、2030年までを3つのフェーズに分けて進めていく。第1フェーズでは既存のマルチ電動化技術を活用して環境負荷を低減し、第2フェーズで新しいハイブリッドシステムを導入、さらに中国市場においてEV専用モデルを発売するとしている。第3フェーズでは、EVの本格導入を進め、バッテリー生産への投資も視野に入れていく。マツダの想定では、2030年時点のグローバル販売のうち、25~40%がEVになるという。

<人とITの共創によるマツダ独自の価値創造>

マツダ独自の価値創造として、「人」の研究と理解を深めることで、運転支援技術の開発を加速させる方針だ。2040年を目処に、マツダの新車が原因となる「死亡事故ゼロ」を目指すという。これに伴い、AIやITに長けた人材への投資も進めていく。

<原価低減活動とサプライチェーンの強靭化>

原価低減への取り組みも示している。サプライチェーンの見直しを行い、無駄を取り除いて原価低減と減産への対抗力を強化していく方針だ。

規制の厳しい欧州市場に配慮

自動車に対する環境規制は、特に欧州で厳しさを増している。11月10日に欧州で発表された排出ガス規制「ユーロ7」では、現行のユーロ6に比べてNOx(窒素酸化物)排出量を35%削減するなど、高い基準が設けられた。

マツダの丸本明CEOは本日、記者団に対し「マルチ・ソリューション・アプローチが効果的だと考えている」と述べた。

この規制は、業界全体から非難を浴びている。ロビー団体ACEAの代表でBMWのCEOであるオリバー・ジプスは、「残念ながら、この提案の環境面での利点は非常に限られており、その一方で自動車のコストを大幅に引き上げるものである」と持論を展開した。また、フォードの欧州EV部門責任者であるマーティン・サンダーは、EVへのシフトを阻害ことになると述べている。

マツダは現在、EVのMX-30やPHEVのCX-60など複数の電動化モデルを投入しているが、2025年から2027年にかけて、新しいハイブリッドシステムと、「特に欧州で規制が厳しくなるのに合わせて」EVモデルを追加導入する予定である。

さらに、2030年に販売するモデルのすべてに電動化技術を搭載することを目指し、そのために電気駆動ユニットの開発・生産に向けた新たな協業を発表している。マツダは、今仙電機製作所、オンド、中央化成品、広島アルミニウム工業、ヒロテック、富田電機、ロームの7社とパートナーシップを結ぶ。

また、オンド、広島アルミニウム工業、ヒロテックと電気駆動ユニットの生産技術の開発や供給体制の確立に向けた合弁会社を設立。さらに今仙電機製作所とインバーターの開発などに向けた合弁会社を設立した。

パワー半導体、インバーター、モーターなどの電気駆動装置は、電動化に不可欠な技術だ。これらの開発を加速させ、2050年のカーボンニュートラル化の実現を目指す。

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みんなのコメント

40件
  • ロードスターは別枠、特別扱い。
    ありがとう、マツダ。
    その気概がロードスターの価値を高め、ブレない楽しさを継続させていくと思う。
    NE型にも大いに期待したい。
  • この有機的なデザインの美しさこそ、現在のマツダの象徴ですね。
    走りの楽しさを追求する姿勢も共感しています。
    エコで楽しいスポーツモデルの発表を楽しみにしています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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