BMWジャパンは2024年10月2日、Eセグメントの5シリーズに新型M5(G90型)を追加して発売した。デリバリーは11月中旬以降が予定されている。
BMW M社が開発、生産を担当するM5はプレミアム・セグメントにおける超高性能セダンであり、今回発表の新型M5は第7世代となる。
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ボディサイズは、全長5096mm、全幅2156mm、全高1510mm、ホイールベース3006mmで、先代モデルより全長、全幅、全高、ホイールベースともにわずかに拡大している。
■ パワートレイン
気になるパワートレインだが、4.4L V型8気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンを搭載。最高出力585ps(430kW)/5600-6500rpm、最大トルク750Nm /1800-5400rpmを発揮し、Vバンク内のクロスバンク・マニホールドを備えたツインスクロール・ターボ2基を装備する。
そして第5世代のBMW eDriveテクノロジーを採用したバッテリー容量22.1kWh、197ps(145kW)を発揮する電気モーターを搭載するM専用プラグイン・ハイブリッド・システム「M HYBRIDシステム」を組み合わせている。
そして、Mモデル専用に開発された8速Mステップトロニック・トランスミッションのハウジングに電気モーターを組み込んでおり、BMWグループが特許を取得したプリ・ギアリングにより、電気モーターが発生するトルクを高性能6気筒ツインターボ・エンジン相当の450Nmまで増大させる事が可能となり、システム・トータル最高出力727ps(535kW)、最大トルク1000Nmを発揮する。
これは、電気自動車を除きBMW史上最強のパワー・ユニットを搭載するモデルの1つとなるのだ。またPHEVのため、バッテリーの電力だけでヨーロッパWLTPモードで69kmを走行することができる。
ドライブロジック付き新型8速Mステップトロニック・トランスミッションはドライブ・ロジック・スイッチにより、シフト特性を3段階から選択し、状況に応じた最適なギヤ比設定とレスポンスが得られ、思い通りの走行が可能だ。
「モード1」は効率的な走りをサポートし、「モード2」ではシフト時間を短縮して俊敏な走りを実現。さらに、「モード3」はシフト時間を最大限短縮するため、マニュアル・シフトに慣れたドライバーであれば、複数のギヤを飛び越えたシフト・ダウンも可能で、急カーブの手前で一気に1速ギヤまで落とすなど、サーキットでのアグレッシブな走りに適した設定となっている。
また、「モード3」では、エンジンがリミットに達したときの強制シフト・アップも行なわないため、最大限自由に車両を操作することが可能になる。
なお、パワートレインのトータル出力は先代モデルを上回るが、車両重量は約500kg増大しており、馬力荷重レベルは先代より低下している。0-100km/h加速は3.5秒だ。
■ 駆動システム
駆動システムは、Mモデル専用4輪駆動システムM xDriveを採用。M xDriveは、インテリジェント4輪駆動システムBMW xDriveとアクティブMデファレンシャルをベースとして、Mモデル専用に開発された制御システム「ドライビング・ダイナミクス・コントロール」によって制御されている。
さらに、車両の安定走行をサポートするDSC(ダイナミッック・スタビリティ・コントロール)が装備されており、日常の安定した走行から、サーキットでのアクティブな走行までに意のままに走行できる。
基本設定は「DSCオン・4WDモード」で、Mモデル特有の俊敏性を発揮。Mダイナミック・モード(MDM、4WD Sport)では、リヤアクスルへの駆動トルク配分が増加し、リヤ・ホイールのスリップ許容量が大きくなることで、より多様なハンドリングを楽しむことが可能になる。
さらに、DSCオフ時に選択可能な後輪駆動「2WDモード」では、クルマの挙動を制限する制御システムの介入を断ち、上級ドライバー自らが車両を操作する楽しさをダイレクトに味わうことができる。
センシングと同時に最短時間で直接制御されるホイール・スリップ・テクノロジー、統合ブレーキ・システム、可変ステアリング・レシオを備えたスポーツ・ステアリング、そしてアダプティブMサスペンション、アクティブMデファレンシャル、M5初となる4輪操舵をシステムのインテグレーテッド・アクティブ・ステアリングを標準装備している。
装備では、最新の運転支援システム、「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」、完全自動駐車ができる「パーキング・アシスト・プロフェショナル」を標準装備。35km/h以下の後退時は最大200mの軌跡が記憶され、自動で後退が可能。
また「パーキング・サポート・プロフェッショナル」は、駐車時に、ステアリング、アクセル、ブレーキ操作が一切不要で、自宅駐車場、勤務先駐車場など最大10ヶ所を車両に登録しておくことで、駐車スペースが近づくと、車両が自動で検知し、検知後は完全自動駐車が可能となる。さらに駐車スペースの幅が狭い場合はドライバーが下車し、車外からスマートフォンでコントロールすることができる「リモート・パーキング」機能も備えている。
■ エクステリア・インテリアデザイン
フロント・デザインは、M専用エアロ・バンパーやガーニッシュ、夜間走行時にBMWブランドの象徴である造形を印象的にライトアップするBMWアイコニック・グローを備えたM専用ブラック・キドニー・グリル、標準の5シリーズより75mmワイドなフロント・フェンダーが印象的だ。
リヤは、Mカーボン・リヤスポイラー、M専用リヤバンパーには専用デザインのディフューザーが一体化され、Mスポーツ・エギゾーストシステムを装備。そして5シリーズより48mmワイドなリヤフェンダーなどにより精悍なリヤスタイルとなっている。
インテリアは、スポーティでありながら快適性を併せ持つデザイン・エレメントが採用されている。 広々としたスペース、各所に取り入れられたモダンな機能、高性能なオーディオ、高品質で精密に加工された素材と、最新のデジタル・サービスが盛り込まれている。
運転席周りは、先代モデルに比べてボタン類が大幅に削減され、BMWカーブド・ディスプレイは、最新の12.3インチのインフォメーション・ディスプレイと14.9インチのコントロール・ディスプレイで構成。
■ インフォテイメント
インストルメント・パネル中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫くBMWインタラクション・バーを標準装備し、Mカラーのアンビエント・ライティングをはじめ、ドライバーの好みの走行モードに応じて室内空間をアーティステックに演出することができる。
そしてMモデル専用のMマルチファンクション・シート、M専用装備品を随所に採用することにより、室内においても、Mモデルであることがひと目で判別できる。
なお、インフォテイメントは最新のBMW iDriveおよびBMWオペレーティング・システム8.5を搭載。運転席側に機能アイコンを縦に並べたホーム画面を備えている。「QuickSelect」機能により、サブメニューに切り替えることなく直接アクセスできるため、メニュー構造が大幅に改良され、操作しやすくしている。
新しいBMW iDriveは、BMWカーブド・ディスプレイおよびBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントとも組み合わされ、一貫して、タッチ・ディスプレイと言語で操作できるように設計されている。
■ その他の魅力的装備類
また新たに、車載カメラを使用した全方向(前後&左右)記録可能なBMWドライブ・レコーダーを標準装備している。後付けのドライブ・レコーダーと異なり、車両後方の映像もウィンドウ越しではなく直接撮影するので、あおり運転等の危険運転車両と遭遇した際に、車両のナンバーも鮮明に記録すると同時に、サイドのカメラで幅寄せの映像記録にも対応する。また、前方カメラを使ってドライビング中に前方の美しい景色を記録することも可能だ。
その他に、車両の盗難や車上荒らし等の被害を事前に防止するアラーム・システムを標準装備。車両がロック中に異常を検知した場合、登録されているスマートフォンに通知を行なうと同時に、車両周辺および車両室内の映像もスマートフォン上で確認することができる。
また、革新的な車内ゲームの使用も可能だ。ドライバーと同乗者は、車両が停止している際、5G通信によりスマートフォンをコントローラーとして、14.9インチのセンター・ディスプレイを使用しての対戦型ゲームをプレイすることができるのだ。(NTTドコモの「ワンナンバーサービス」を利用)
またインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、AI技術を活用することで、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる最新の会話型音声コントロールやApple CarPlay、Spotifyへの対応も可能。
また日本仕様として、ルーフは軽量化のためカーボン強化樹脂製のルーフを標準装備。インテリアのトリムはBMW Individualレザー・メリノ・シートやアルカンターラ・ヘッドライナー仕上げとなっている。
オーディオは最高の音響空間を提供するBバウワーズ&ウィルキンス製ダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システムを標準装備。
なお、ステーションワゴンのM5ツーリングも今後追加される予定だ。
価格
BMW M5:1998万円(税込み)
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みんなのコメント
なぜに車両重量をのせていないのでしょうか?
あまりにも重すぎるから?
だったら市販するべきではないのでは?
まあ軽〜く2トンを超えますからいくらパワーを
あげても大したことないですけど
7シリーズでもこのサイズは持て余すことでしょうね