3月15日に行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間レースでのGTDプロクラス優勝は、シリーズタイトルの防衛にとって「非常に重要」であったと、AOレーシングのポルシェ911 GT3 Rをドライブするローリン・ハインリッヒは述べている。
“レキシー”の愛称を持つ恐竜カラーリングの77号車をドライブするハインリッヒは、12時間レースの残り1時間強のところで、マックス・ヘッセの48号車BMW M4 GT3 EVO(ポール・ミラー・レーシング)をオーバーテイクして優勝し、2022年以来となるこのイベントでのポルシェのGTDプロ優勝を果たした。
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この勝利により、ハインリッヒとコ・ドライバーのクラウス・バッハラーとアレッシオ・ピカリエッロはランキングで2位に浮上し、現在ポイントリーダーのフォード・マルチマチック・モータースポーツの65号車マスタングGT3とわずか17ポイント差となっている。
■得意の燃費走法と、狙っていた“一撃”
レース後、ハインリッヒは、とりわけ開幕戦デイトナ24時間での期待外れのリザルトを考慮すると、チャンピオンシップ防衛という面でのこの勝利の重要性をすぐさま認識していた。
「これは非常に重要なことだ」と彼は語った。
「デイトナは少し不運だった。明らかに、誰もがデイトナに多かれ少なかれゼロポイントでやって来る。予選後には、すでにいくらかポイントを獲得している場合もあるけどね」
「誰もがデイトナで勝ちたい。ほとんどの人は全力を尽くす。それは、僕らのアプローチではなかったと思う。結局、デイトナでポイントを獲った人々と戦うことになる。僕らはうまくいかなかった。デイトナでポイントを失ったが、それは良くないことだ」
「もちろん、タイトルを守りたいなら、いつかは追いつかなければならないことは分かっていたし、それは早ければ早いほどいい。いま、この勝利、そして金曜日の予選2番手は、チャンピオンシップにとって大きなポイントとなった」
「IMSAでの勝利は常に大きなポイントだ。優勝者と2位の差は30ポイントだ。昨年、どれだけ拮抗しているかを味わっているからね。結局、これが最終的なポイントに影響してくる。勝利を得ることは本当に大きなことだ」
「まだ8レース残っていまるが、すでに最初の勝利を得た。昨年は3勝できたはずだった」
「これは僕らにとって本当に重要なことだったと思うし、昨年のプチ(・ル・マン)のように何かがうまくいかなかった場合に備えて、ある程度の(ポイント上の)安全マージンを与えてくれた」
ウェザーテック選手権の次のイベントは4月のロングビーチだが、このレースはGTPとGTDの2クラスだけのレースとなるため、GTDプロクラスの次戦は5月、ラグナ・セカでの一戦となる。
「この勢いを次のレースに持ち込みたい。昨年は最初の勝利の後、2連勝することができたからね」とハインリッヒ。
「ラグナ・セカに勢いを持ち込むのは確かだ。そこは昨年、最初に勝利したコースだ。僕らにとって、また良いコースになるはずだよ」
「ただ嬉しい。もちろん、ポイントがすべてだ。勝利を収めただけでも信じられないほど特別なことだ」
ハインリッヒは、ヘッセのBMW48号車を追い抜くのに「あまり長く待ちたくなかった」と説明し、母国がドイツという共通の背景から、この戦いの重要性を強調した。
「正直に言うと、僕は少し違ったアプローチをしていた」とハインリッヒは語った。
「僕は彼に追いついていると思っていた。僕らはふたりとも燃費レースになることは分かっていた。僕らはふたりとも、燃料を節約していたんだ。僕は燃費走行が好きだ。僕のドライビングスタイルに合っていると思う」
「僕は彼に追いついていた。僕のアプローチは、あまり長く待たずに、最初のチャンスをものにしようというものだった。もしかしたら、少し油断したり、驚かせたりしたかもしれない」
「また昨年、レースの最後の1時間で、リスクを取りすぎたり、他の選手があまりにも必死に守ったりすると、多くのことがうまくいかなくなるという経験をした」
「最終的にそれはリスクが高いので、あまり長い時間戦いたくなかったんだ。最初のチャンスをものにしたことで、かなりうまくいったと思う」
「彼には感謝しなくちゃいけない。つまり、彼は安全策をとった。僕らはふたりとも若いドイツ人だ。ふたりともドイツのADAC(ドイツ自動車連盟)に支援されている」
「初めてトラックで彼と実際に戦えたことはクールだった。キャリアの中で、お互いにもっと戦えるといいなと思っている」
■「ミスはなかった。2位がベスト」とBMWのヘッセ
一方のヘッセは、ハインリッヒの方が速いことは分かっていたと認め、“レキシー”カラーのポルシェ911 GT3 Rを抑えるのはあまりにも大変だったと述べた。
「最初は少し有利だったので、燃費の面で何とかしようとした。彼の方が速いことは分かっていたからだ」とヘッセは語った。
「それが唯一のチャンスだった。そして(フルコース)イエローが来たとき、明らかに再スタートが重要だった」
「あらゆることを試した。(勝利には)近かったが、正直言って今日は充分ではなかった。彼も本当にいい走りをした」
「ミスはなかったので、今日は2位がベストだった。でも、今日獲得したポイントには本当に満足している」
「デイトナでは結局、実力を発揮できなかったと思うけど、すでに兆候は見られていたと思う」
「これからも走り続けられることにワクワクしながら、ラグナへと向かうよ」
[オートスポーツweb 2025年03月17日]
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