<スカイライン開発中止の報道に日産は公式に反論>
日産国内でもっとも長寿モデルは「日産 スカイライン」です。もともとはプリンス自動車のモデルとして人気を博し、のちにプリンスが日産に吸収合併されたことで日産のスポーツセダンとして強いブランド力をもち続けてきました。
日産が米で新型「インフィニティQX60」を予告、9速ATを新搭載
そんなスカイラインが揺れています。先日、日本経済新聞が“スカイラインが開発中止になる”と報道。スカイラインの現状を考えると、それもやむなしと市場は反応していた感もありました。ところが今度は日産の星野朝子副社長が「日産はスカイラインをあきらめない」と反論! スカイラインのブランドを守るというわけです。
<現行型のようにインフィニティ車が使われる可能性が高い>
ただ、スカイラインがスポーティな4ドアセダンとして生き残るとは限らないかもしれません。2009年には「スカイライン クロスオーバー」というFRのクーペSUVが登場したこともあります。スカイライン クロスオーバーは海外では日産のプレミアムブランドである「インフィニティ EX」として売られていたモデルでした。
実は、現行スカイラインも「インフィニティ Q50」の日本版という位置づけなので、インフィニティのラインナップから(日本の)次期スカイラインが選ばれるのは自然な流れです。この形でスカイラインが生き残るとすると、日産があきらめないと宣言したこととも整合性が取れるのではないでしょうか。
例えば、2021年6月23日にワールドプレミアされるインフィニティの新型SUV「QX60」などは次期スカイラインの有力候補かもしれません。詳細は発表されていないQX60ですが、日本の折り紙にインスパイアされたというダブルアーチのフロントグリルなど、日本文化を採り入れたクルマづくりが特徴。モデルチェンジのタイミングからしても、数年後にスカイラインとして日本に投入されてもおかしくないはずです。
<4気筒ターボを積むミッドサイズSUVも有力な候補に>
「QX50」や「QX55」など、4気筒ターボエンジンを積むミッドサイズSUVも有力な候補です。スカイラインのルーツは1500cc 4気筒エンジンを積んだファミリーカーでしたし、6代目スカイラインでは高性能な4気筒ターボを搭載したRSグレードがフラッグシップだったこともあり、4気筒はスカイラインのヘリテージからも正統的といえます。
また、このQX50とQX55が搭載する4気筒エンジンは「VCターボ」と名付けられた可変圧縮比エンジンで、走行状況によって圧縮比を高めたダウンサイジングターボのような環境エンジンにもなり、パフォーマンスがほしいときには圧縮比を下げてブースト圧を高めたハイパワーターボに変身するという二面性を持ったハイテクエンジン。こうしたパワートレインの方向性は、テクノロジーショーケースとして位置づけられてきたスカイラインの伝統的なキャラクターにも合致するでしょう。
いずれにしても、星野副社長が「スカイラインをあきらめない」と明言したということは、現行型がモデル末期であることを考えると、取締役会で次期スカイラインについて議論されている証ともいえます。ただし、ここまで書いてきたように、次期スカイラインが4ドアセダンであるとは限りません。時代のニーズや歴史を振り返って考えると、スカイラインがSUVになる可能性も十分にあり得るのではないでしょうか。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真
1枚目:日産 スカイライン
2枚目:インフィニティ QX60 モノグラフ(コンセプトカー)
3枚目:インフィニティ QX60(量産モデルのプロトタイプ)
4枚目:インフィニティ QX50
5枚目:インフィニティ QX55
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みんなのコメント
今残っている車種の殆どがトヨタに負けた車が延命措置で
残されただけ。トヨタに較べ日産の決断力の無さが現状
の差として出ているんだろな。