初代コネクテッドカーを掲げデビューしたトヨタカローラスポーツ。デビューから4年半が経過し、エンジン変更などを含む大掛かりなマイナーチェンジを受けました。新しい2Lエンジンを搭載したカローラスポーツの走りはどう変わったのか?萩原文博さんの試乗レポートをお届けします。
初代コネクティッドカーもデビューから4年半
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初代コネクティッドカーとして、2018年6月に販売開始した現行型のトヨタカローラスポーツ。車載通信機DCMを全車に標準装備し、人とクルマ、クルマと社会がつながることで、様々なユーザーにマッチした「安全・安心」「快適・便利」なきめ細かなサービスを届け、クルマが単なる移動手段にならない人とクルマの新しい関係をアピールしました。
カローラスポーツは、VWゴルフをベンチマークとする欧州Cセグメントと呼ばれるカテゴリーに属する5ドアハッチバックで、日本だけでなく海外でも販売されているグローバルモデル。2018年6月の販売開始から約4年半が経過し、今回搭載エンジンの変更などの改良を受けました。一部改良で追加された2L直列4気筒エンジンを搭載したカローラスポーツに試乗できましたので、インプレッションを紹介しましょう。
斬新なスタイルで話題を呼んだ現行型
2018年に登場したトヨタカローラスポーツはTNGAプラットフォームを採用し、低重心でワイドなスポーティなスタイルが話題を呼びました。フロントマスクの低く抑えたフード、そしてグリルから連続する切れ長のヘッドランプによって強調されたワイド&ローのフォルム。さらにサイドからリアにかけてのダイナミックな造形によって躍動感あふれるスタイルとなっています。
一方、インテリアは、インストルメントパネルの厚みを抑えて、ワイド感を演出。開放感あふれる室内空間をシルバー加飾とブラックパネルでシックな雰囲気を漂わせています。メーターパネルには7インチTFTマルチインフォメーションディスプレイを中央に配した先進的なメーターを採用。フロントシートにはホールド性を追求した新開発のスポーツカーシートを採用することで、スポーティーさと緊張感を感じさせるインテリアを実現しました。
デビュー当初、カローラスポーツは、システム全体で最高出力122psを発生し、JC08モードで34.2km/Lという優れた燃費性能を発揮する1.8Lエンジンのハイブリッドシステムと、最高出力116ps、最大トルク185Nmを発生し、6速MTも設定されていた1.2L直列4気筒ターボエンジンを設定していました。駆動方式は2WD(FF)中心に、1.2Lターボエンジンに4WDを用意。2019年に走りをレベルアップするためにサスペンションの最適化、2020年には一部グレードにシートヒーターを標準装備し快適性の向上と、販売開始後も着実に進化を重ねてきました。
外観はもちろん、コネクテッド機能と安全装備も進化
そして2022年10月に、パワートレイン、安全装備、コネクティッド機能を刷新する商品改良を実施。ヘッドライトやフロントグリルなどの外観の変更をはじめ、ドライブレコーダー(前方)とバックガイドモニターの標準装備。
さらに、運転支援システムのToyota Safety Senseは機能拡大として、衝突被害軽減ブレーキのプリクラッシュセーフティに交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向から横断してくる歩行者を検知する機能を追加しました。同時に運転状況に応じたリスクの先読みを行い、歩行者や自転車、駐車車両に近付きすぎないように、ドライバーのステアリングやブレーキ操作をサポートするプロアクティブドライビングアシスト機能も追加しています。
現行型カローラのアピールポイントだったコネクティッド機能は、コネクティッドナビに対応した8インチのディスプレイオーディオと10.5インチのディスプレイオーディオPlus(車載ナビ機能付)を設定。スマートフォンアプリのApple CarPlayはワイヤレスで接続できるようになりました。
ハイブリッドもガソリンもパワートレインを刷新
カローラスポーツに搭載されるパワートレインも刷新されています。1.8Lエンジンのハイブリッドシステムは、すべての電動モジュールを一新し、優れたモーター性能によって素早く軽やかな発進性能と加速性能を実現しています。燃費性能はWLTCモードで27.2~30.0km/Lと低燃費が特徴です。
一方、1.2Lターボエンジンは高い熱効率を実現した2L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンに変更されました。この2Lエンジンは最高出力170ps、最大トルク202Nmという高出力を実現しながら、燃費性能はWLTCモードで17.2~18.3km/Lと低燃費を両立しているのが特徴です。駆動方式は前期モデルでは1.2Lエンジンに4WD車が用意されていましたが、現在は2WD(FF)のみとなっています。
116psから170psへ、数字が示す通りのパワフルさ
今回試乗したのは、新しい2Lエンジンを搭載したカローラスポーツG“Z”です。車両本体価格は264万円、オプションとして、9万9,000円のボディカラーをはじめ、15万8,950円のシート、ナノイーX1万1,000円、カラーヘッドアップディスプレイ&イルミネーテッドエントリーシステム5万5,000円、デッキボード8,800円。ブラインドスポットモニター&パーキングサポートブレーキ5万600円。10.5インチディスプレイオーディオPlus12万1,000円、置くだけ充電1万3,200円などが装着され、合計320万8,700円という仕様です。
前期型のカローラスポーツに搭載されていた1.2Lターボエンジンの最高出力は116ps、最大トルクは185Nm。そして今回試乗した2Lエンジンの最高出力は170ps、最大トルク202Nm。この数字が示すとおり、非常にパワフルなのが魅力です。1.2Lターボエンジンは、1,500~4,000回転で最大トルクを発生しますが、ターボエンジンとは思えないような、穏やかな加速が特徴でした。2Lエンジンの最大トルクは4,900回転で発生しますが、自然吸気エンジンの特徴であるアクセルペダルを踏めば踏むほどトルクが発生し、どこまでも加速していきそうなフィーリングを感じます。“排気量に勝るチューンはない”。という格言のとおり、新しく搭載された2Lエンジンのほうがスポーティーな走りを楽しむことができます。
サスペンションも絶品
この2Lエンジンの余すことなく味わえるようにセッティングされたサスペンションも絶品です。カローラスポーツはフロントがマクファーソンストラット、リアがダブルウィッシュボーンと独立懸架となっています。ライバルのマツダ3はリアが固定されたトレーリングアームですが、やはり独立したダブルウィッシュボーンのほうが、4輪でしっかりと路面を捉えることができます。今回試乗したカローラスポーツ2.0G“Z”もリアサスペンションの安定感が抜群で、タイヤの仕事量もハンドルを通じてドライバーにしっかりとインフォメーションを伝えてくれるので、安心感を得ることができます。
ゴルフGTIに近い仕上がり
今回は同時にベンチマークのVWゴルフにも試乗しましたが、カローラスポーツ2.0G“Z”はゴルフのスポーティモデルGTIのフィーリングに近い仕上がりとなっています。高い走行性能、充実した安全装備やコネクティッド機能を考えると諸費用を含む乗り出し価格約360万円は決して高くないといえるでしょう。
※記事の内容は2023年1月時点の情報で制作しています。
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みんなのコメント
価格も据え置いてくれたら、ハイブリッドセダンより今や貴重な2LNAのハッチバックを選びたいな。
トヨタでカローラスポーツ/ツーリング、C-HRなどMTをラインナップしてくれるキザシがあって嬉しかったがやはり消えゆく運命なのか。