■独自のロータリーエンジンの新たな活用法
マツダはロータリーエンジンを搭載した「RX-8」を2012年に販売終了しました。
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それから11年の月日が流れ、再びロータリーエンジンを搭載したモデルを復活させています。
新たにロータリーエンジンを搭載するのは、コンパクトSUVの「MX-30 Rotary-EV」。
2023年11月の発売から1年近くが経過しましたが、販売店には現在どのような反響が寄せられているのでしょうか。
2020年10月からマツダが発売している小型SUV「MX-30」。
2023年11月に発売された派生モデルの「MX-30 Rotary-EV」はロータリーエンジンを発電機として搭載しています。
MX-30は魂動デザインの拡がりにチャレンジする「Human Modern」をデザインコンセプトに採用。
特に流れるようなボディラインと観音開きのフリースタイルドアを採用したエクステリアが特徴的です。
当初はマイルドハイブリッドモデルだけでしたが、2021年に「MX-30 EV MODEL」が追加されました。
そして2023年10月にはロータリーエンジンを搭載したPHEVモデル「MX-30 Rotary-EV」が発売されています。
ロータリーエンジンとはマツダが世界で初めて量産に成功した軽量かつ小型で、さらに低振動・低騒音・高出力なエンジンです。マツダ独自の技術として、少なくない固定ファンも獲得。
2012年に「RX-8」の生産終了と共にロータリーエンジンの量産は終了し、それを動力とするクルマも生産されなくなりました。
しかしマツダはその後もアフターケアと技術開発を続け、動力でなくMX-30の発電機として新たな形で復活を果たしたのです。
ロータリーエンジンは小型な点を利用して、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載されています。これとリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクを組み合わせた独自のPHEVとなっています。
通常は107kmのEV走行距離を備えたバッテリーEVとして使用可能。対して遠出してバッテリーの充電量が減少する場合は、ロータリーエンジンの発電が始まり長距離走行が可能となります。
これは環境へ配慮しつつ長距離ドライブも楽しみたいユーザー向けの設計です。日常使用と週末や休暇での遠距離移動の両方に対応できる高い利便性を提供しています。
ボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1595mm、ホイールベースは2655mmとなっており、既存のMX-30と大差ありません。一方、内装は従来のホワイトとブラウンに加え、ブラックも新設され、スタイリッシュで洗練された雰囲気となっています。
機能面では普通充電と急速充電の両方に対応し、1500Wの給電機能を備えています。さらに使用シーンに合わせて選択できる「EVモード」「ノーマルモード」「チャージモード」の3つの走行モードを備え、多様なニーズに対応可能。
グレードはシートがクロスの通常版に加え、クロスと合皮を合わせたシートを採用した3つの上位グレード、加えて内外装が専用デザインの特別仕様車「Edition R」を設定。Rはロータリーエンジンの復活を意味する「return」に由来します。
そんなMX-30 Rotary-EVですが、販売店にはどのような反響が寄せられているのでしょうか。関東圏の販売店担当者は次のように話します。
「MX-30 Rotary-EVは発売以来、多くの問い合わせをいただいております。
元々ロータリー車を愛好していたお客様からの問い合わせもありますが、やはり多いのは長距離運転を想定しつつ環境への配慮も重視するお客様によるものです。
まだ発売から間もないこともあり、特別仕様車のEdition Rが人気となっています。グレードによって在庫は異なりますが、納車は大体2ヶ月後となる見込みです。
一方で『車両価格が高く、ハイブリッドの方が手を出しやすい』と購入価格を懸念されるお客様も少なくありません」
関西圏の販売店担当者は次のように話します。
「発売以来ぼちぼち問い合わせをいただいています。
ドアの開き方などが特殊なのでやや人を選びますが、やはりEV化社会の現在、PHEVであるとして大きく注目されている印象です。
合皮でなくクロスのシートを好むお客様は少なくないため、通常版に人気が集まっています。なお、Edition Rは当店での在庫は切れています」
※ ※ ※
マツダ特有の技術を継承しつつ、EV化社会の新たなPHEVの形を提示したMX-30 Rotary-EV。ロータリーエンジンでの発電には大きな可能性があるかもしれません。
販売価格(消費税込み)は423万5000円から491万7000円です。
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みんなのコメント
それで、バッテリー充電して走ってどれくらい走れるのかな?