■販売好調なコンパクトSUVのライバルとは
日本の国土は東西にも南北にも長いという特徴があり、その結果、夏は猛暑となる地域と、冬は大量の降雪がある地域が存在します。
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なかでも、東北地方から北陸地方、北海道は、世界でも屈指の豪雪地帯です。太平洋側の平野部では年に数えるほどしか雪が降りませんが、それでも数年に一度は大雪となることがあります。
そんな豪雪地帯での生活を支えているのが4WD車ですが、雪道では走破性能の真価が問われます。
そこで、オフロード性能が高く、雪道に強い4WD車を5車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「ランドクルーザー」
「キング・オブ・オフロード」の称号にふさわしい性能と、高い信頼性を誇るのがトヨタ「ランドクルーザー」です。雪上のみならず、砂漠や草原、岩地や湿地など、道なき道を突き進むために生まれ、現在、世界150か国で活躍しています。
現行モデルのランドクルーザー 200型は2007年に発売され、幾度かのマイナーチェンジを経て安全技術や快適装備が充実し、いまでは円熟の域に達しています。
ボディサイズは全長4950mm×全幅1980mm×1880mm(「GX」グレード)と、威風堂々とした体躯です。
パワーユニットは最高出力318馬力を発揮する4.6リッターV型8気筒ガソリンエンジンを搭載し、組み合わされるトランスミッションは6速ATのみで、全グレードで共通です。
ドライブトレインには走行する場所によって5つの走行モードが選べる「マルチテレインセレクト」4WDを採用。さまざまな路面に適したトラクションやブレーキを最適に制御して、悪路走破性を最大限に高めるシステムです。
また、ランドクルーザーの特筆すべきものとして「クロールコントロール」があります。これは深雪路や砂地などで車輪が埋まってしまっても、エンジンの出力とブレーキを自動でコントロールして、脱出を図れるという装置です。
雪山や砂漠でタイヤが埋まってしまったら、命の危険と直結しますので、世界中でランドクルーザーが選ばれる理由は、この性能にあります。
ランドクルーザーの価格(消費税込、以下同様)は482万6800円から697万4000円です。なお、廉価版の「GX」は2列シートの5人乗り、そのほかのグレードは3列シートの8人乗りです。
●スズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」
2018年に20年ぶりとなるフルモデルチェンジがおこなわれ、いまも納車待ちが続く人気モデルのスズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」は、クロスオーバーSUVとは一線を画するオフロード性能を持つ本格的なクロスカントリー4WD車です。
ボディサイズはジムニーが全長3395mm×全幅1475mm×全高1725mm、ジムニーシエラが3550mm×1645mm×1730mmと、どちらも非常にコンパクトですから、林道など一般的なクルマでは躊躇してしまうような狭い道でも入っていけます。
ジムニーのエンジンは660cc直列3気筒ターボで64馬力を発揮し、登録車のジムニーシエラは102馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒で、維持費を重視するならジムニー、高速道路を頻繁に走行するなら出力に余裕のあるジムニーシエラという選択です。
また、ジムニー/ジムニーシエラは副変速機を昔ながらのレバーで操作し、2WDと4WDの切り替える「パートタイム4WD」を採用。タイヤがスリップしたときの脱出性能を高める「ブレーキLSDトラクションコントロール」や、急な下り坂でブレーキを自動制御する「ヒルディセントコントロール」を新たに装備して、ドライバーをアシストします。
さらに、衝突被害軽減ブレーキに代表される先進安全技術も装備できるようになり、現代のクルマとして進化を遂げています。
トランスミッションはジムニー/ジムニーシエラともに全グレードで5速MTと4速ATが選べ、本格的なクロスカントリードライブを楽しみたい人から、普段の足としてジムニーに乗りたいという人のニーズまで対応しています。
ジムニーの価格は145万8000円から187万5500円、ジムニーシエラの価格は176万400円から205万7000円です。なお、どちらのモデルも4人乗りのみとなっています。
●日産「エクストレイル」
2000年にデビューした初代日産「エクストレイル」は、発売翌年から2010年までの10年間連続で、日本国内のSUV乗用車販売台数第1位(自販連発表)となるほどの人気を誇りました。
現行モデルの3代目は2013年に登場し、2018年には4WD・SUVの販売台数で1位を獲得しています。
ボディサイズは全長4690mm×全幅1820mm×全高1740mm(「20S」グレード)と、ミドルクラスに位置し、2列シートの5人乗りと、3列シートの7人乗りをグレード別で設定。
エンジンは全グレード共通で、最高出力147馬力の2リッター直列4気筒エンジンを搭載。これに41馬力のモーターを加えたハイブリッド車もラインナップし、トランスミッションは、ステップ変速制御で不必要なエンジン回転数の上昇を回避させる「エクストロニックCVT」を全車共通で搭載しています。
4WDシステムはセンターデフを持たない一般的なスタンバイ式を採用していますが、滑りやすい路面では前後の駆動力配分を100:0から50:50に変化させて、50:50に固定する「LOCKモード」も装備し、雪道の急坂、わだちの乗り越え、スタック時の脱出などで、威力を発揮。
また、エンジンとブレーキの制御をおこない、起伏のある路面走行時に姿勢変化や振動を抑制する「アクティブライドコントロール」や、コーナリングやブレーキング時にエンジンブレーキを付加させることでブレーキペダルの操作負担を軽減する「アクティブエンジンブレーキ」を用い、走行安定性を高めています。
さらに、グレード別で高速道路の同一車線走行中に、アクセルとブレーキ、ハンドル操作を自動的におこなう先進安全技術「プロパイロット」を装備するなど、安全面も優れたSUVです。
エクストレイル(4WDモデル)の価格は248万2700円から354万6400円で、カスタマイズされたコンプリートカーの「エクストレイル オーテック」やスポーティな「NISMOパフォーマンスパッケージ」も用意されています。
■最新クロスオーバーSUVの4WD性能は!?
●スバル「フォレスター」
1997年にデビューしたクロスオーバーSUVの初代スバル「フォレスター」はステーションワゴンタイプのボディで人気を博し、現行モデルは2018年に発売された5代目にあたります。
ボディサイズは全長4625mm×全幅1825mm×全高1725mm(「ツーリング」グレード)で、全グレードとも2列シートの5人乗りです。
パワーユニットは最高出力184馬力とパワフルな2.5リッター水平対向4気筒エンジンと、最高出力145馬力の2リッター水平対向4気筒エンジンに13.6馬力のモーターを組み合わせたハイブリッド「e-BOXER」をラインナップ。トランスミッションは7速マニュアルモードを持つCVT「リニアトロニック」を搭載しています。
4WDシステムは路面や走行状況に応じて前後輪に最適なトルクを配分する「アクティブトルクスプリット式AWD」で、4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールします。
また、悪路からのスムーズな脱出を実現するために、4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールする「X-MODE」を搭載。「SNOW・DIRT」「DEEP SNOW・MUD」とふたつのモードに切り替えが可能で、深雪でのスタックにも対応しています。
ほかにも、先進安全技術「アイサイト」と、高速道路でアクセル・ブレーキ・ハンドル操作を自動的に制御することで、運転負荷を大幅に軽減する先進機能「ツーリングアシスト」を全グレードに搭載。
フォレスターの価格は286万円から315万7000円です。
●マツダ「CX-30」
2019年10月に発売されたマツダ「CX-30」は、伸びやかで妖艶な美しさとSUVらしい力強さを表現した外観の新世代クロスオーバーSUVです。
ボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mmと、同社のSUV「CX-3」と「CX-5」の中間に位置し、市街地でも取り回しやすい全長と、多くの機械式立体駐車場が気軽に使えるサイズとなっています。
現在販売中のモデルが搭載するエンジンは、最高出力156馬力の2リッター直列4気筒ガソリンと、最高出力116馬力の1.8リッター直列4気筒ディーゼルターボの2種。
さらに、3つ目のエンジンとして量産車世界初のガソリン圧縮着火エンジン「SKYACTIV-X」が追加され、2リッター直列4気筒スーパーチャージャーで最高出力180馬力を発揮し、6.5馬力のモーターがアシストするマイルドハイブリッドとなっています。
なお、ディーゼル車は全車6速AT、ガソリン車とSKYACTIV-X搭載車は6速MTと6速ATから選択できます。
また、雪道でも有効な車両運動制御技術の「G-ベクタリングコントロール」を搭載して、スムーズかつ安定した走行が可能。
4WD車には、タイヤの動きやGセンサーなどの情報から、車両の走行状態をリアルタイムに検知し、路面状況やタイヤの荷重状態の変化を素早く予測。状況に応じて前後輪へのトルク配分を自動的に最適化する「i-ACTIV AWD」を採用しています。
CX-30(4WDモデル)の価格は、ガソリン車が262万9000円から303万500円。ディーゼル車が312万4000円から330万5500円。SKYACTIV-X搭載車が353万1000円から371万3600円です。
※ ※ ※
今回、紹介したモデル以外にも、三菱「デリカD:5」やトヨタ「ランドクルーザープラド」「RAV4」など、悪路走破性能が高い国産車がいくつもあります。
普段使いで、その性能を使い切ることはほとんどありませんが、いざという時の悪路走破性は保険のようなものです。
ただし、雪道に慣れていない人は性能を過信せずに、雪が降った場合は不要不急の外出を控えるのが得策です。
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みんなのコメント
雪国をよく知らない人はスバルが一番といいますが、雪国ではあまり聞かない話です。人が入らないような山道を走るわけでもなく、車の限界をギリギリまで引き出してゲレンデを走るわけでもなく、「四駆のスタッドレス」それで十分です。
スタックせずに安心して走りたいのなら、できれば180ミリは欲しいところ。
交差点付近では、スキーのモーグルコースのようなコブが至る所に出来上がります。
最低地上高の低いクルマはガツンガツンと固く凍った雪のコブに車体をぶつけまくります。
道の脇に除雪した雪が積み上がり、道幅が狭くなった道路で凸凹の路面を避けて走行するのは至難の技です。