電動車いすの普及が進んでいるヨーロッパ。老若男女問わず、スムーズなスティック操作で軽やかに移動している姿は非常に印象的だ。
ドイツのデュッセルドルフで開催された世界有数の規模を誇るリハビリと福祉・介護機器展「REHACARE(リハケア) 2019」でも、たくさんの電動車いすの利用者や電動車いす向け商品が展示されていた。一方で、電動車いすを利用するときに問題になりがちなのが、その重さに関する問題。単体で200kg以上の重さになることも多い電動車いすは、一般的な福祉車両のスロープの耐荷重を超えてしまうのだ。
そこでスウェーデンの「BILANPASSNING(ビランパスニング)」(https://bilanpassning.com)社が開発したのが、電動車いすのままスロープが利用でき、さらに運転席スペースまでノンステップでアプローチできる「Active FlexiRamp(アクティブ フレクシィランプ)」。会場には、この商品を組み込んだフォルクスワーゲン キャディ(日本未発売)が展示され、実際に乗り込むこともできるようになっていた。
同社のオーナーでありCEOのBjorn Kayser氏によれば、「Active FlexiRamp」のフロアは複合材料によって軽量かつ強固に作られていて、重い電動車いすを使ったテストもパスしているとのこと。また、運転席と助手席は単純な金具によって取り外し可能な構造になっており、取り除くことも、装着することも簡単。
運転にまつわる操作系はユーザーの身体に合わせて改造を行える体制が整えられているとのことだが、今回のキャディでは、アクセルとブレーキの操作はハンドルに集約し、トランスミッションの操作系がボタン式に改められていた。ミニバンとしての機能性も考えられており、リヤシートを活用すれば大人4名とたくさんの荷物を積んで出かけられる。このリヤシートはコンパクトに畳むこともできるため、乗り降りの際には車内のスペースを最大化してくれる。
電動車いすのユーザーが気軽に出かけられるのはもちろん、運転席にシートを装着すれば、送迎車としても非常に便利。「Active FlexiRamp」は、まさに電動車いす先進国ヨーロッパならではの福祉車両だ。
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フロアはフラットで出っぱりも最小限。後席シートはこのように折り畳める。
電動車いすの重量に耐えられるように設計されたスロープ。段差もほとんどない。
運転席、助手席は取り外し可能。つまり、電動車いすユーザー以外でも運転できるフレキシビリティのある設計だ。
欧州最大の福祉機器展「REHACARE(リハケア)2019」電動車いすのまま搭乗可能な「Active FlexiRamp」の先進性はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
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