現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【日産 新型セレナ e-POWER】格上の迫力あるマスクに充実の先進装備

ここから本文です

【日産 新型セレナ e-POWER】格上の迫力あるマスクに充実の先進装備

掲載 36
【日産 新型セレナ e-POWER】格上の迫力あるマスクに充実の先進装備

新車試乗レポート [2023.06.05 UP]


【日産 新型セレナ e-POWER】格上の迫力あるマスクに充実の先進装備
文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

私もX氏 読者の値引き実例集 難攻の新型セレナ・下取りなしの交渉やいかに

 新型セレナに乗った。1991年のデビューから数え6世代目となる。息の長いモデルだけに日産の中でも重要なポジションにあるのは確か。日産ブランドの中の認知度では第四位に挙がるそうだ。GT-R、フェアレディZ、スカイラインに続くと聞けば、存在感の高さがうかがえる。事実、直近5年間を平均するとセレナは販売台数の約15%を占めている。となると、モデルチェンジでコケるわけにはいかない。


「ママのセレナ」から「家族みんなのセレナ」に

セレナ ハイウェスター
 そんな背景の中大胆な変更は無いが、コンセプトは若干変わっている。家族感が「ママ中心」から「家族平等」になったからだ。コロナ禍を受け“限られた家族時間を思い切り楽しみたい”という意識が高くなったことを反映する。遠出を最大限に楽しめるミニバンといったところだ。


セレナ ハイウェスター
 具体的にはキャビンを広く、シートアレンジを豊富に、7&8人乗り仕様の追加を行った。サードシートをスライドさせ、荷室のスペースを稼ぐのもハイライトだろう。グレードは最上級に7人乗りLUXION(ルクシオン)を設定、その次にハイウェイスターV、XV、Xとラインナップする。LUXION以外はすべて8人乗りだ。

 エクステリアデザインは正常進化でスッキリした印象を得る。水平ラインを基調にした逆三角形のグリルとその横のライトユニットがそんな感じだ。ライトは上三つのLEDユニットが担当し、ハイビームとロービームがそこにおさまる。デイライトは一番上だ。また細かい部分ではステップ部分がくぼんでいるのがポイント。雨の日でも白デニムを汚さずに乗り降りできる、なかなかグッドなアイデアだ。


セレナ LUXION

洗練されたダッシュボードはセンスの良さを感じる

セレナ ハイウェスター
 インテリアでは洗練されたダッシュボードとミニバンならではの小物入れスペースの多さが売りとなる。特にダッシュボードのデザインは最新のインターフェイスと合わせいい感じ。家族以外の人を助手席に乗せた時、センスの良い人と思われそうだ。
 パワーソースは2リッター直4のガソリン車とe-POWERが用意される。後者は新開発の1.5リッター直3ユニットを発電機にしてモーターで駆動させる。エンジン出力は従来比16%アップ、高出力モーターは20%アップだ。新開発3気筒エンジンの特徴は静粛性の高さで、それを一次バランサーシャフトとフレキシブルフライホイールで具現化した。前者は逆回転のシャフトで振動を抑え、後者はあえて剛性の低いプレートを用いることで共振を分散させ振動を低減させる技術となる。


セレナ ハイウェスター

ナビと協調した「先読み充放電制御」に驚く

セレナ ハイウェスター
 それでは実際に走らせ印象へ話を移そう。試乗は、はじめにハイウェイスターV、その後にLUXIONの順番だった。パワーソースはともにe-POWER。マーケットニーズが多いことと日産自慢のユニットであることからe-POWERが優先される。事実、先代ではe-POWERの普及に半年かかったが、新型の受注状況ではe-POWER追加と同時に販売台数の半数を獲得した。
 走りの印象は2つのモデルで大きく変わることはない。車両重量もそれほど違わないので、ステアリング操作に対する動きもほぼ同じだ。総体的に言って、どちらも走りはいい。出だしのスムーズさ、中間加速の滑らかさに不満はない。というか、アクセルに対する加速がナチュラルで気持ちがいい。e-POWERはノートオーラあたりでグッとフィーリングが良くなったが、それがさらに進化したような感覚だ。また、フットワークも自然な動きをするのが好印象。後ろに大きな空間を背負っているような煩わしさはなく、スッキリした走りを見せる。この辺はエクストレイルでのサスペンションセッティングが活かされているのかもしれない。背の高いクルマの弱点を絶妙に消している。
 今回はプロパイロット2.0も試したいことから高速道路も走ったが、そこでの安定性は高かった。長めのホイールベースがうまい具合に直進安定性を生んでいる。プロパイロット2.0は操作がわかりやすいのがいい。ステアリング上のスイッチで終わらせられる。同一車線上のハンズオフの信頼性は高いが、車線変更後は条件が揃わないとそれが実施されない場面もあった。
 個人的にこれはすごい!と思ったのはナビ協調の“先読み充放電制御”と呼ばれるもの。これは目的地を設定するとそこまでの上り下り坂まで読んで電気を計画的に使うというものだ。目的地付近になると充電を積極的にして、リスタート時にバッテリーで動き出せるようにスタンバイしてくれる。なんともインテリジェンスな装備ではないだろうか。


まとめ

自動車ジャーナリストの九島辰也氏
 なんて感じの新型セレナだが、何はともあれサイズが使いやすいのは大きなメリットだろう。しかも今回はMクラスでありながらLクラスレベルの迫力あるマスクを手に入れた。そして価格はMクラスにおさまる。いずれにせよ装備類を含め日産の力作であることは間違いない。

セレナの新車情報を見る




こんな記事も読まれています

【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第3戦SUGO終了時点
AUTOSPORT web
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
トヨタ『ランドクルーザー300』の警備・防衛車両向け、デュアルオルタネーターで電源確保…米APSが発表
レスポンス
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
山頂キャンプ・グランピングが楽しめる「OZE-HOSHISORA GLAMPING&CAMP RESORT」2024シーズンの営業がスタート!
バイクブロス
「ガソリンスタンドの屋根」が“平ら”なのはなぜ? 雨や雪が降ったらどうなる? 屋根に隠された驚きの「工夫」とは
「ガソリンスタンドの屋根」が“平ら”なのはなぜ? 雨や雪が降ったらどうなる? 屋根に隠された驚きの「工夫」とは
くるまのニュース
スタバのドリンクが飲みたいぞ! ラーメン食べたい! 失敗しないSA・PA選びは「スマホアプリ」の活用が正解だった
スタバのドリンクが飲みたいぞ! ラーメン食べたい! 失敗しないSA・PA選びは「スマホアプリ」の活用が正解だった
WEB CARTOP
東京アウトドアショー2024が開催! NEWS小山氏の愛車やランクル特別展示も
東京アウトドアショー2024が開催! NEWS小山氏の愛車やランクル特別展示も
くるくら
驚速パロウが大荒れのレースを制す。ポール・トゥ・ウインで今季2勝目/インディカー第8戦ラグナ・セカ
驚速パロウが大荒れのレースを制す。ポール・トゥ・ウインで今季2勝目/インディカー第8戦ラグナ・セカ
AUTOSPORT web
勝者フェルスタッペン「早々にラッセルを抜いたことが鍵。マクラーレンほど強くなかったが、全員でベストな仕事をした」
勝者フェルスタッペン「早々にラッセルを抜いたことが鍵。マクラーレンほど強くなかったが、全員でベストな仕事をした」
AUTOSPORT web
カツデンのスチール製カーハウス「CARKUREGA」の問い合わせが累計500件を突破
カツデンのスチール製カーハウス「CARKUREGA」の問い合わせが累計500件を突破
レスポンス
115万円から! 日産「新型コンパクトSUV」発表! 日産“唯一”の生き残りマシン! MTあり&全長4m以下の「新GEZA」インドで登場
115万円から! 日産「新型コンパクトSUV」発表! 日産“唯一”の生き残りマシン! MTあり&全長4m以下の「新GEZA」インドで登場
くるまのニュース
ロングランやタイヤの耐久テストなどテスト項目満載なのが耐久レース!! EWC第2戦 スパ8時間レース レーシングライダー大久保光のレースレポート
ロングランやタイヤの耐久テストなどテスト項目満載なのが耐久レース!! EWC第2戦 スパ8時間レース レーシングライダー大久保光のレースレポート
バイクのニュース
リレーアタック対策は100均グッズでできる? 色んなもので実験してみた。
リレーアタック対策は100均グッズでできる? 色んなもので実験してみた。
くるくら
ビートルの元は軍用車だった? 庶民でもクルマが買える世の中にするために作られたクルマ達
ビートルの元は軍用車だった? 庶民でもクルマが買える世の中にするために作られたクルマ達
ベストカーWeb
英国の小型EVが新記録、メルセデスAMGより速い
英国の小型EVが新記録、メルセデスAMGより速い
レスポンス
「まさかお前が…!?」 セダンやクーペから「“SUV”に変身していた」意外な国産車3選
「まさかお前が…!?」 セダンやクーペから「“SUV”に変身していた」意外な国産車3選
くるまのニュース
アストンマーティンの大苦戦はしばらく続く? アロンソ「今は多くを語らず、改善を続けるのみ」
アストンマーティンの大苦戦はしばらく続く? アロンソ「今は多くを語らず、改善を続けるのみ」
motorsport.com 日本版
シトロエンの小型SUV、『C3エアクロス』EVは航続300km以上…受注開始
シトロエンの小型SUV、『C3エアクロス』EVは航続300km以上…受注開始
レスポンス
どこでも好きにお客を乗せられるワケじゃなかった! タクシーの営業区域ってなに?
どこでも好きにお客を乗せられるワケじゃなかった! タクシーの営業区域ってなに?
WEB CARTOP

みんなのコメント

36件
  • Vモーションと相まってフロントマスクがギュッと縮こまった感じがしました。
    やっぱりセレナも3ナンバー化してもっと全幅広げたほうがよかったんじゃないかなあ
  • 先代ノアからセレナに乗り換えた。
    新型ノアヴォクは格好悪すぎる。
    買って正解だった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8488.5万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

276.9479.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

5.8488.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村