■ロッキーラリーカーで目指すものとは?
ダイハツはモビリティビジネスのグローバル商社であるSPKともに“モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」”を進めるため、TGRラリーチャレンジやK4GPなど様々なレースに参戦しています。
【画像】超カッコイイ! ダイハツ「“超凄い”ロッキー」を画像で見る(55枚)
そんなダイハツのレース参戦車両の一つ「ロッキー ラリーカー」を体験する機会を得たのでレポートします。
ダイハツ「ロッキー」は、1990年に誕生したコンパクトSUV。国内では1997年まで、展開された初代モデルはライトクロカンでしたが、2019年に復活を果たした現行モデルとなる2代目は5ドアのクロスオーバーSUVとなっています。
現行型ロッキーは、ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」の「タント」に次ぐ第2弾モデルです。
ボディサイズは、全長3995 mm×全幅1695 mm×全高1620 mmと5ナンバーサイズに収まるサイズ感。
パワートレインは、最高出力98馬力の1.0リッター直列3気筒ターボエンジン、最高出力87馬力の1.2リッター直列3気筒エンジン、さらにこの1.2リッターエンジンの最高出力を82馬力としモーターを組み合わせたハイブリッドモデルの3種類。これに組み合わせられるトランスミッションは、いずれもD-CVTです。
直近では、2024年11月5日に一部改良モデルが発表されており、安全性が高められています。
そんな現行型ロッキーをベースに、レース参戦用の車両としてダイハツが改造を施したのが、ロッキー ラリーカーです。
“モータースポーツを起点とした「もっといいクルマづくり」”の中で、同車は、「DNGAを鍛える」という役割を持って、誕生・レース参戦しています。
ダイハツのレース参戦車両はこのロッキーの他に、軽オープンカー「コペン」と軽ハッチバック「ミライース」をベースとしたモデルが存在しますが、コペンはワイドボディ化、ミライースはターボ+MT化している点を鑑みると、中でもロッキーラリーカーは最も“素”に近い仕様と言えます。
とは言え、ターボのブースト圧を0.8から1.3にあげているほか、タワーバーによる剛性アップ、新たな4Potキャリパーによる制動力アップを図っているなど総合的にパフォーマンスが高められています。
更に、先進安全装備のオフボタン追加や、様々なデータロガーの搭載、4WD制御の変更、ドラポジの改善など、細かい点も手が入れられています。
このロッキーラリーカーを含む全てのダイハツの競技車両は、レース参戦毎に様々な課題を発見し、改善を行っているといい、この仕様も後々変化していくものと思われます。
そんな同車に、スパ西浦モーターパークで試乗する機会を得ました。
実際に乗り込んでみると、ロールケージが組まれるなど、本格的なラリー仕様となっていますが、しっかりロッキーの面影を残しています。
走り出すと、ブーストアップや変更されたエンジン制御により、ずっと高回転を維持、これによる高いレスポンスで小気味良い走りが感じられます。
また強化された4Potブレーキによる制動力は絶大で、軽くコーナー手前で踏んだだけでリアを左右にふってしまいます。
高められた剛性感もしっかり効いていて、SUVとは思えない安定性を誇ります。
※ ※ ※
このロッキー ラリーカーに搭載される4Potブレーキやボディーブレースなどは、今後アフターパーツとして市販予定だといい、レースの現場はそれらの開発にも寄与しているといいます。
今後これらのようにレースからのフィードバックが、どんどんダイハツ車を良くしていくことでしょう。今後の展開に注目です。
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